表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ネットショップマスター  作者: グランクリュ
第二章 ダンスホール編
122/207

第百九話 アルミホイルは魔道具です

「ソフィア様が料理ですか?」



 オリバーは手を切ったり火傷したりしたら大変だからと心配するが、孤児院の炊き出しでもソフィアは料理をしている。



「心配してくれてありがと。気をつけるから大丈夫だよ。もし何かあっても私の責任だから」



 オリバーは渋々納得してくれたが、それでも心配そうだ。

若い料理人達がどんな料理を作るのか集まってきたので、下準備をお願いして料理を作り始める。



「まずは鳥のもも肉を、強火で焼いていこう」



 フライパンに軽く油を馴染ませて、下処理をした鳥のもも肉を渡す。

皮の方から焼いていき、焼き目がついたらひっくり返す。



「ギンジローこれでいいの?」



 大丈夫だよと伝えて、ライナさんからもらった蜂蜜酒を用意する。



「ここはちょっと危険だから離れていて」



 ソフィアにはコンロから離れてもらい、蜂蜜酒を入れてフランベする。

アルコール分はそんなに高くないので火はそれほど出なかったが、料理人達は驚いていた。

今度はブランデーでフランベして、驚かせてみようと計画する銀次郎だった。



表面に焼き色がついた鳥のもも肉を、用意していたアルミホイルに包む。



「これで少し置いとくから、その間に別の料理を作ろう」



 ソフィアが頷くが、オリバー達はアルミホイルに興味を示した。

以前にアルミホイルを使ってハンバーグの包み焼きを作ったが、それ以降は作っていなかった。

説明も特にしていなかったが、オリバー達はその事を覚えていた。

ただアルミホイルを魔道具だと思っていたらしく、高価な物なので使わないんだと勘違いしていたらしい。



 アルミホイルは異世界にはないけど、ネットショップなら銅貨1枚で買える安い物だ。

こうやって表面を焼いた鳥のもも肉をアルミホイルに包むと、低温で火を入れていく事が出来てパサつかずジューシーに仕上がる事を教える。

イメージがしにくいのか、あまり伝わっていなかったので出来上がったら試食しましょう。



 次に料理するのはチーズフォンデュだ。

料理人達にジャガイモとブロッコリーあとはソーセージを茹でてもらっていたので、ソフィアに小さくカットしていってもらう。



 カットが終わったら、アイリスさんから貰ったチーズに小麦粉を振ってもらう。

小鍋にライナさんから貰った白ワインを入れて弱火で温めた後、潰したニンニクを入れて香り付けをする。

良い香りがしてきたので、小鍋にカットして小麦粉を振ったチーズを入れてもらう。



「焦げないように弱火で、チーズは一気に入れるのではなく何回かに分ける方がおいしくなるよ」



 ソフィアが楽しそうにチーズをかき混ぜている。

その姿を見て幸せな気分になる銀次郎。

チーズを全部入れてトロトロになったので、チーズフォンデュ専用の串をみんなに渡す。



「これで好きな食材を刺して、チーズをつけてからたべて下さい。私の好きな料理のチーズフォンデュです」



 ソフィアはジャガイモを選んで、チーズを絡ませていく。



「熱いから気をつけてね」



 銀次郎はソフィアに伝えてソーセージを選んだ。



「ギンジロー美味しい。他のも食べていい?」



 もちろんだよと伝えて、銀次郎はソーセージを口の中に入れる。

おいしくてお酒が呑みたくなっちゃったな〜。



 オリバーや若い料理人は無言だが、手は止まらない。

チーズフォンデュの具材は燻製肉やニンジン、カボチャやアスパラ、他にも合うので色々試して欲しいと伝える。



 みんなでチーズフォンデュをたべた後、鳥のもも肉の方へ戻った。

フライパンに残っていた蜂蜜酒を煮詰めて、クレイジーなソルトで味を整える。

アルミホイルで育てていた鳥のもも肉は、しっかりと中まで火が通ったようだ。

もう一度フライパンで外側を焼いて、鳥のもも肉の完成だ。



 少しだけもも肉を切って、みんなに味見をしてもらうとおいしいと言ってくれた。



「良かった。このままたべてもいいけど、お茶会用にサンドイッチにしていきますので」



 銀次郎はアイテムボックスから食パンを取り出して、耳をカットする。

バターを塗ってレタスをのせて、鳥のもも肉をスライスして贅沢に投入。

トマトも入れちゃうよー。



「坊主、それは俺たちの分もあるのか?」



 オリバーが肩を掴んで迫ってきたが、サンドイッチをこれだけの人数で試食はできない。

鳥のもも肉はみんなで試食したから、もう使い切っちゃったし。

銀次郎が困っていると、ソフィアがもう一度作ろうと言ってくる。



「お料理の練習もしたいし、みんなで作ってみんなで食べた方がきっと美味しいよ」



 その言葉に料理人達は歓喜する。

サンドイッチは他の具材も必要だから、みんなで色々な種類のサンドイッチを作ってたべましょうか。

ホットサンドも作っちゃおうかなー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ