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第10話 レベル0の実力

約3年ぶりの投稿です!文章おかしかったりしたらすみません!

続きを待ってくださっていた皆様遅くなってしまい本当にすみません!これからはまたちょくちょく投稿していくのでよろしくお願いいたします!


入学式を終えた翌日、フェイは1年B組の生徒たちに初めての授業を行うことになった。

教室の中は新しい環境に少し緊張した雰囲気だが、同時に期待感に満ちている。


「さて、みんな改めておはよう! 今日から早速魔術の授業だ!」


フェイが教壇に立ち、生徒たちに優しい笑みを浮かべる。

しかし、その柔らかい雰囲気を疑うような声が後ろの方から聞こえた。


「先生、本当に魔術が使えるんですか?」


声の主はクラスでひときわ目立つ金髪の少年、カイル・フリザードだった。

彼は学院に入る前から「神童」と呼ばれ、入学試験でもトップクラスの実力者でもある。


「だって先生、"レベル0"なんですよね?本当に僕たちに教えられるんですか?」

「た、たしかに……」

カイルの言葉に教室の空気が一瞬で凍りつく。フェイは顔をしかめることもなく、にこやかにカイルを見た。


「なるほど。俺がどれくらいの実力か、気になるってわけか」


「そうです。学院の先生なんだから、当然魔術を見せてもらえますよね?」


生徒たちの視線がフェイに集中する。


そんな中、リアは頬をぷくーっと膨らませながら兄をバカにするような発言をしたカイルを睨んでいた。


「よし、分かった。じゃあ、簡単に見せてやるよ」


フェイはそう言うと、教室の中央にゆっくりと歩み寄った。


「ただし、ただ見せるだけじゃつまらないだろう?カイル、お前も参加してくれ」


「……僕が、ですか?」


「お前の力を見せてもらうってのも兼ねてな。簡単な魔術で俺に攻撃してみろ。どんなのでも受けてやる」


クラス中がざわつく。まさか先生が生徒相手にこんな挑戦的な発言をするとは誰も思っていなかった。


「分かりました。その代わり、怪我しても文句言わないでくださいね」


「もちろんだ」


カイルは不敵に笑い、術式を展開した。周囲の魔力が集まり、教室全体に熱がこもる。


「《炎よ 我が右手に集い 焼き払え》ッ!」


カイルが詠唱を終えた瞬間、彼の右手から巨大な火球、がフェイに向かって放たれた。

炎魔術・中【フレアボール】。当然並大抵の魔術学院の一年生が使える技ではない。


しかもその大きさは、普通の講師なら危険と判断して避けるほどのものだった。


「なるほど、"神童"と呼ばれるだけのことはあるみたいだな」


だが、フェイは動かない。


火球が彼に到達する直前、彼は片手を軽く上げただけだった。

瞬間、火球は跡形もなく霧散し、風すら起こらない静寂が教室を包んだ。


「な……!」


カイルだけでなく、他の生徒たちも目を見開く。

フェイは微笑みを浮かべながら軽く手を振った。


「どうだ?不満ならもう一発やってみるか?」


カイルは一瞬躊躇するも、悔しさから無鉄砲に【フレアボール】を連発する。

だが、それもフェイに届くことはなく、まるで子供の遊びのように無効化されていく。


「まさか、こんなの……どうして?」


フェイの実力を見た生徒たちの反応


教室全体がざわめき立つ。

カイルは唖然とした表情を浮かべたまま立ち尽くしている。


「お前ら、俺は確かに『レベル0』かもしれない。けど、レベルってのは力の全てを測れるわけじゃないんだ」


フェイは周囲を見渡しながら言葉を続けた。


「魔術ってのは、数字じゃなくてどれだけ理解して、どう使うかが重要なんだよ。だから俺がこれから教えるのは、本物の魔術だ。お前らも覚悟してついてきてくれよな」


その言葉に、最初はフェイを疑っていた生徒たちも次第に顔を輝かせていく。


そんな生徒たちの様子を見たフェイは……

『ヤベェ……! 今の俺チョーカッケェ! これは早速モテまくりの人生開幕に間違いなしだッ!』と心の中で唱えていた。


「よーし!早速授業を始めるぞ!」


すっかり調子付いたフェイは声高々に宣言する。


「「よろしくお願いします!」」


こうしてフェイの教師生活が幕を開けたのだった。





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