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異世界ナラティブ  作者: SW
第四章
81/105

【幕間】女子会


【02】話頃のお話です。



「リワンちゃん、あいつにもらった紙見せて」

「どうぞ~」


リワンちゃんが紙の束を取り出して、私に渡してくれた。

次の旅の候補地が書いてあるって言ってたけど、やけにたくさんあるわね。

いろんなギルドで聞いてメモってるのかな?

—————マメな男ね


「ヒトミさん、私にも見せて下さい」

「じゃあレイアはこれね。リワンちゃんはこっち」

「はい~」

「手分けして見てみましょう」


紙には町の名前やヴァルアからの距離、その土地での食べ物、観光地などが事細かく書かれている。

手書きの地図まである、、、

パラパラとメモを眺めていると、1つ気になる町の情報があった。


* リンガンブール、火山で有名、ヴァルアから6日~7日の距離、冬に行きたい 優先度:B *


火山があるんだ、、、

もしかしたら温泉も期待できるかもね。

それにもし温泉街だったら、きっと転移ゲートもあるに違いないわ。

このメモにも書いてあるけど、もう少し寒くなってから行きたい所ね。

まずはこのリンガンブールという町を候補にしよう。


レイアとリワンちゃんは真剣な顔で見ている。

今は楽しい女子会なんだから、2人共もう少しリラックスして探せばいいのに、、、

私はメラゾニアで買ってきたお菓子をつまみながら、他にも無いか読み進めて行った。




「読めません」

「ん?レイア、どうしたの?」

「この文字が読めません」

「ちょっと見せて」


レイアから受け取った紙には、メラゾニアの情報が書かれていた。


* メラゾニア、魔法道具屋有り、ヴァルアから7日~8日の距離、大きな町らしい 優先度:A *


別に変な所は無いわよね、、、

私が見ているメモも、大体こんな感じに書かれている。


—————ん?

この下の文章だけ日本語で書かれてるわ!


町の情報が書かれた下の余白部分に、2人には聞かせられない事が書かれていた。

これはたぶんお店の名前ね、、、

これは女の子の名前かな?

他には顔が綺麗だとか、胸が大きくて柔らかいとか、肌はスベスベで綺麗とか、、、


—————何の情報を書き込んでるのよ!


「ヒトミさん、どうかしましたか?」

「おでこに青筋が立ってますよ~」

「だ、大丈夫よ。何でもないから、、、」

「・・・・・そうですか。それで書いてある内容はわかりますか?」

「な、何かの記号じゃないかな?私にもわからないわ」

「そうですか」

「ヒトミお姉ちゃん、こっちにもありますよ~」


リワンちゃんに渡された紙にも、さっきと同じように女の子の情報が書かれていた。

こっちはルザーラのお店の情報だった。


—————あいつ、最初の旅行の時からこんな事やってたのね!


イライラしてたからちょっとお菓子を食べ過ぎちゃったけど、何とか女子会を乗り切る事ができた。

でも次の旅行の場所は、決まらなかった。

急いで決める必要もないし、また女子会を開いて決めればいいかな。

例の情報は黒く塗りつぶしてやったわ!




その日の夜、2人より先にお風呂からあがって、あいつが魔法の練習をしてる時に話しかけた。


「メラゾニアのお店にいる、胸の大きなミーちゃんって女の子がお気に入りみたいね!」

「—————な!?」

「くだらない情報は塗りつぶしておいたから!」


そう言って私はさっきのメモをテーブルに叩きつけた。

あいつは慌てて「違う!」とか「誤解だ!」とか言ってたけど、無視してやったわ。

きっと浮気がバレた男はこんな感じなのね。

・・・・・まぁ、今回のは別に浮気でも何でも無いんだけど、、、


—————見てなさい!

二度と夜遊びなんかさせないんだからね!


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