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異世界ナラティブ  作者: SW
第四章
54/105

【01】そうだ指定クエスト、やろう!


やっとヴァルアの町に帰って来れた。

馬車を預け、久しぶりに家に帰った。


「着いたー!」

「ただいま~」

「ここがヒトミさんの家ですか?」

「そうよ」


みんなで椅子に座って、しばらく休憩する。

疲れているのか安心したのか、1回座ってしまうと動きたくなくなってしまった。


「夕飯は外食にするか?」

「そうね。疲れちゃったから今日は作りたくない」

「もう少ししたら行くか?」

「その前にちょっと掃除したい」

「1ヶ月くらい空けてたからな」

「みんな手伝ってよ」


窓を開け、家中を簡単に掃除する事になり、みんなで1ヶ月で溜まった埃を拭き取った。


「ところでレイア、布団って持ってる?」

「いえ、寝袋しかありません」

「じゃあ、それも買いましょう」

「はい」

「レイアは私と一緒にこっちの部屋で寝てね」

「みんなで一緒に寝ないのですか?」

「あれは旅の時だけ」

「そうですか、みんなで寝るのは楽しかったのですが、、、」




外が暗くなってきた頃、みんなで夕食に出掛けた。

ヒトミが少し高級な店を選んで入って行く。

レイアの歓迎会みたいな感じなのか、いつもより豪華な食事が運ばれてきた。


「いつもこんな食事なのですか?」

「違うわよ、今日は特別」

「いつもはお家で食べます~」

「レイアの歓迎会だろ?」

「そうよ」

「そうだったんですね。ありがとうございます」

「いっぱい食べてね」


みんなでたらふく飯を食って、帰りにレイアの布団を購入する為、雑貨屋に向けて歩いて行った。


「ここは静かな所ですね」

「小さい町だからな」

「メラゾニアみたいな明るい大きな町もいいですけど、こんな風に静かな町もいいですね」


家に帰ってからは、旅の疲れを癒すかのように、旅の話をしながらゆったりと過ごした。




「そろそろ寝ようかな?」

「では、私も」

「レイアは私と一緒にこっちの部屋で寝てね」

「はい」

「じゃあ、おやすみ」

「おやすみなさい」


2人は隣の部屋へ行ってしまった。

俺はメラゾニアで買ってきたランプに明かりを付け、布団に寝転がりながら、いろんなギルドでもらってきた紙を取り出した。

町の情報が書かれているメモだ。


「ご主人様~、それはなんですか~?」

「これにはいろんな町の情報を書いてあるんだ」

「面白いですか~?」

「これを見て次に旅行に行く町を決めようと思ってな」

「私も見たいです~」


小声で返事をしながら、俺の横に寝転がって覗き込んでいるリワンにメモを数枚渡した。

簡単にメモを確認した後、明かりを消して眠りについた。





「おはようございます」


少し早く目が覚めてしまい、台所で顔を洗っているとレイアが後ろから声を掛けてきた。

寝起きだというのに相変わらず美人だ。


「おはよう、早起きだな」

「少し早く目が覚めてしまいました」

「寝れなかったのか?」

「いいえ、良く眠れましたよ」


特にやる事も無いので、そのまま朝食の準備を始めた。

レイアも隣で手伝ってくれている。


「レイアはヒトミを起こしてきてくれ」

「わかりました」

「俺はリワンを起こしてくる」


爆睡しているリワンを叩き起こすと、ヒトミが目をこすりながら隣の部屋から出て来た。

2人に顔を洗わせて、みんなで朝食を食べながら今日の予定を話し合った。


「俺は今日からまたクエストに出掛けるけど、みんなはどうするんだ?」

「私はレイアに町を案内するわ。リワンちゃんも一緒に行きましょう」

「はい~」

「俺の昼飯はいらないから」

「わかったわ」


ギルドでクエストを確認してから、馬に乗って狩りに向かった。

同じ魔物ばかり狩り続けるのもなぁ、、、

明日は早起きして、もう少し遠出してみるか?

たまには魔物を狩る以外のクエストもいいかもな?

夕方になってギルドに戻り、他のクエストを探してみたが特に目新しい物は無かった。


そうだ指定クエスト、やろう!


このクエストの存在を忘れていた。

別のボードに貼られているDランクの指定クエストを確認すると、その中に護衛の指定クエストがあった。


えーと、薬草採取の護衛か、、、

わざわざ自分で行かなくても取って来てもらえばいいのに、、、

まあいいや、これにしよう。


受付に指定クエストの紙を持って行き、手続きを済ませる。

明日、出発の日時などの詳しい内容をギルドで打ち合わせするらしい。

今日の報酬を受け取って、家に帰った。




「ただいま」

「おかえりなさい~」

「遅かったわね」

「ちょっと頑張りすぎたか?」


みんな俺の帰りを待っていたみたいだ。

テーブルには夕食が並べられていた。


「レイア、町はどうだった?」

「のんびりとした静かな所ですね」

「みんなレイアをジロジロ見てたよね」

「美人の宿命だな」

「そうではなくて、私がエルフだから珍しいのでしょう」

「それもあるかもな」




夕食後、水魔法の練習を始めた。

氷を溶かしてから風呂を沸かすのは面倒だからだ。


=《水魔法スキル》を獲得しました=


おっ、久し振りにこの声を聞いたな。


「魔法の練習ですか?」

「そうだよ、もっと楽に風呂を沸かしたいんだ」

「朝から夕方までクエストをして、夜は魔法の練習なんて凄く頑張るんですね」


そう言われてみれば頑張り過ぎのような気もするが、なぜか嫌じゃないんだよな。



—————週2、3回程度の更新になります。


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