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異世界ナラティブ  作者: SW
第三章
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【15】これからどうしようか?


「これからどうする?ここでキャンプするか?それとも転移魔法でメラゾニアに戻るか?」

「メラゾニアに戻ろうよ」

「そうですね、今日は安心できる場所で眠りたいです」

「私もベッドで寝たいです~」


という訳でメラゾニアに戻る事になった。

魔力不足で飛べなかったらここでキャンプしようと思ってたが大丈夫だった。

正にあっと言う間だ。

目の前が一瞬だけ真っ暗になり、次の瞬間にはメラゾニア近くの転移ゲートだった。


「凄いな!」

「かなり魔力を持って行かれた、、、」

「そんなにか?」

「うん、4人と馬車の分かな?」


そこから馬車に乗ってメラゾニアに向かう。

町に着く頃には、すっかり陽が落ちてしまっていた。




メラゾニアに入って宿を探してみたが、さすがは大都市、この時間はどこの宿も満室だ。

いくつかの宿屋に断られた後、5人用の大部屋ならあると言う宿を見つけた。


「どうする?」

「ここにしようよ」

「はい~」

「私もここで構いません」


部屋を取って、みんなで食事に出掛けた。

いくつかの大皿を頼み、みんなで好きに取って食べる。


「明日、ギルドで報酬もらってくるか?」

「そうね」

「その後はどうするんだ?」

「もうちょっと観光したい!買い物も行きたい!」

「まだこっちに居るのかよ?」

「いいじゃない!私、講義ばっかで遊んでないもん!」

「俺は行かないぞ、宿でゴロゴロしてるからな」

「いいわよ、じゃあレイアとリワンちゃんと3人で遊んで来るわ」

「わかりました」

「はい~」





次の日、3人は朝早くから出掛けて行った。

昨日は夜遅くまであれが買いたいこれが買いたいと騒いでいた。

みんな夕方に帰って来るらしい。

夜中まで帰って来なくてもいいって言ったら睨まれた。


今日の宿泊もお願いして、報酬を受け取る為にギルドに向かった。

クエストの完了を伝え、案内された別の部屋で、依頼の鉱石を取り出し箱に入れて行った。

昨日、みんなから預かった魔石やドロップアイテムも一緒に渡した。

職員さん達は鉱石の量に驚いている。

しばらく待って報酬を受け取った。

—————凄い額だった




これからどうしようか?

久しぶりに1人になれたんだから、やる事は決まっている。


ウキウキしながら歓楽街に向かったが、昼前のこの時間に営業している店は無かった。

夕方になったら奴らが帰って来るから、それまでにもう1度見に来よう。


やる事が無くなったので、ギルドに行って他の町の情報を調べた。

アイテムボックスを買うという取り敢えずの目的も終わったから、これからは観光に力を入れる予定だ。

いくつかの町の情報と地図をもらって、ギルドを後にする。


昼食を食べて、もう1度歓楽街に様子を見に向かった。

チッ、、、閉まってやがる!

肩を落とし、歩いて宿に戻った。




「あれ?居たの?」


夕方になってホクホク顔の3人が帰って来た。


「居たってなんだよ?」

「絶対いやらしいお店に行ってると思ったのに、、、」

「・・・・・」

「もう終わって帰って来たの?」

「行ってねぇよ」

「ご主人様からいい匂いはしませんよ~」

「だからそんな人ではないと言っているではありませんか」

「おっかしいなぁ?」


危なかった、、、、

開店を待って欲望に身を任せて遊んでいたら、また大変な事になってたかもしれない。

みんなで夕飯を食べて宿に帰ってから、4等分したクエストの報酬を渡した。


「嘘!?こんなにあったの?」

「クエストの報酬と魔石とドロップアイテムを換金したらこうなった」

「こんなにもらったの初めてです」

「あわわわ~、凄いです~」


手渡したお金を見て3人共驚いている。


「職員さんが鉱石の量にビックリしてたよ」

「そうよね。アイテムボックスが無いとあの量は無理だもんね」

「たくさん取りました~」

「ねぇ、もう1泊だけしよう?」

「いつまで留守にするつもりなんだよ?」

「お金をもらったら、もっと買い物したくなったの!」

「じゃあ、俺も遊びに行って来る!」

「あんたはダメ!」

「何で俺はダメなんだ!」

「どうしてもよ!」


理不尽極まりない!

結局3人に押し切られ、1泊追加と俺の歓楽街立ち入り禁止が決定した。

3対1だと分が悪い、、、


「じゃあ、明日1泊して明後日になったら絶対帰るからな」

「は~い」





次の日も3人はワイワイと出掛けて行った。

それを見送った後、俺は酒屋に向かった。

ヤケ酒の為では無く、風呂代わりの樽を買うためだ。

旅をしながら綺麗な景色を見た時、その景色を見ながら風呂に入りたいと思っていたからだ。


酒屋に行き、一番大きな樽を見せてもらう。

一番大きな樽は俺の胸くらいの高さだった。

これを買って部屋に戻り、中に氷を詰め込んだ。

水魔法はまだ使えない。

今、覚えた所でそんなにたくさん作れないだろう。

ヴァルアに帰ったら風呂の為に水魔法の練習だな。


魔法で溶かすのは面倒だったので、樽をそのまま放置して出掛けた。

放っておけばそのうち溶けるだろう。

適当に食材と飲み物、お菓子などを購入し、昼飯を食って町をフラフラして帰った。

樽の中の氷はほとんど溶けていたので、小さな炎魔法を撃ち込んで温度を上げる。

いい湯加減になった所でアイテムボックスに放り込んだ。


3人が帰るのを待って、メラゾニアでの最後の夕食に出掛けた。


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