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異世界ナラティブ  作者: SW
第三章
45/105

【11】—————解せぬ


「この人は私と一緒に魔法を勉強してたレイアさんです!」

「初めまして、レイアと言います」

「私が誘って連れてきたの。みんなで一緒に食べましょう」


凄い美人だ—————

ヒトミとリワンもかなり綺麗で可愛いけど、この人はちょっと次元が違う。

すらりとした長い手足に、スレンダーなスタイル。

青い瞳に色白の肌、腰まで届きそうな綺麗な銀髪。


【 レイア 89歳 Lv.24 エルフ 】

【 弓術 短剣 回避 受け流し 風魔法 水魔法 土魔法 光魔法 回復魔法 料理 解体 エルフ語 魔力増加 】


—————エルフ!?

顔をよく見てみると、少し尖った耳が見える。

スキルもたくさん持っているし、年齢も凄いな。

見た目はヒトミやリワンと同じくらいなのに、、、


「ちょっとあんた、何ジロジロ見てんのよ!」


ヒトミが俺の視線に顔を割り込ませてきた。

彼女の情報を見るのに夢中になってしまったようだ。


「すみません」

「いえ、大丈夫ですよ」


そう言ってレイアはニコッと微笑んだ。


・・・・・グッ!

—————凄まじい破壊力の笑顔だ


「レイア、この野獣みたいな男には気を付けなさい!」

「おい!」


こんな美人に何て事言いやがる!

俺とリワンも彼女に自己紹介をして、料理を食べながら話をした。


「レイアとは最後の2日だけ一緒だったの」

「はい、仲良くしてもらいました」

「レイアは凄く魔法が得意なのよ」

「ヒトミさん程ではありませんよ」

「そんな事ないわよ、私はあんなにたくさんの魔法使えないもん」

「転移魔法を覚えようとしているだけで凄いと思いますけど」


さすがヒトミ、たった2日でここまで仲良くなれるとは———


「転移魔法なんてそんなに難しくなさそうよ?」

「そんな訳ないじゃないですか!?」

「グッと魔力を集めて、パッとイメージするだけじゃない?」

「そんな簡単に魔法が発動するのはヒトミさんだけですよ、、、、、」


俺もそう思う、、、

グッとかパッとか、擬音だけで全てが上手くいく訳がない。




「レイアを宿まで送って行くわよ」

「レイアお姉さんはどこに泊まってるんですか~?」

「ここのすぐ近くですよ」


楽しく話しながら夕食を食べたからか、みんな気さくに話ができるようになっていた。

レイアを泊まっている宿の前まで送り、3人並んで宿に帰る。


「・・・・・凄い綺麗な人だったな」


無意識にボソッと声が出てしまった。

その瞬間、両側から腕をギュッとつねられた。


「いってぇ!」

「フンッ!」

「む~!」


—————解せぬ





「さぁ、出掛けるわよ!」

「はい~」


魔法の講義が終わったヒトミも、今日から一緒に出掛ける事になった。


「最初にこの前約束した武器を買いに行きましょう」

「・・・・・はい」


馬車に乗って武器屋に向かい、ヒトミが持って来た1本の細剣を、涙を(こら)えながら購入した。

この前買った俺の剣より高い、、、


「ちょっとギルドに寄ってくれる?」

「何するんだ?」

「せっかくだからちょっと見てくる」


昼食を食べに移動している途中で、冒険者ギルドに寄った。

ヒトミがギルドに行っている間、特に用事の無い俺はリワンと一緒に外で待っていた。

たくさんの冒険者らしき人達が出入りしている。


「そこでレイアに会っちゃった」

「あ~、レイアお姉さんです~」


声がしたので振り返ると、ヒトミがレイアと一緒に戻って来た。


「昨日はごちそうさまでした」


そう言ってレイアが俺に頭を下げる。

今日も美人だ。


「今からみんなで一緒にお昼ご飯に行くわよ」


どうやらレイアはギルドでクエストを探していたらしい。


「明日、みんなでクエストに行こうよ」

「まだ帰らないのか?」

「もうちょっとだけこっちに居ようよ」

「・・・・・何泊増やすんだ?」

「宿に泊まるのは予定通り今日が最後よ」

「—————ん?」

「明日の朝にここを出発すれば夜までに目的地に着くから、馬車で1泊してクエストやるの」

「どんなクエストだ?」

「鉱石を取って来るの」

「鉱石?」

「そう、魔法の装備とかアイテムに使うみたいよ。需要が多いんだって言ってた」

「簡単そうだな」

「そうでもないみたいよ。PTじゃないと行くまでが大変なんだって。それに鉱石だから重いでしょ?」

「確かに、、、」

「でも私達にはアイテムボックスがあるし、レイアを入れれば4人PTになるし」

「そうだな」

「これなら楽勝でしょ!」


午後からは急遽、明日からのクエストの準備をする事になった。

俺とリワンは雑貨屋に、ヒトミとレイアは食料の調達に向かった。

その後でみんな一緒に夕食を食べた。




「明日の朝、迎えに行くから」

「わかりました、みなさんおやすみなさい」

「レイアお姉さん~、おやすみなさい~」


夕食後、レイアを宿まで送り、部屋に戻った。

ヒトミにクエストの説明を聞いた後で、リワンにガッチリ腕を捕まれて眠りについた。


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