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異世界ナラティブ  作者: SW
第三章
43/105

【09】誰のせいだと思ってるんだ?!


馬車に乗って冒険者ギルドに移動し、中に入ってDランクのクエストが掲示されているボードを探す。


「ちょっと見てくる」

「はい~、私も見てきます」


一旦リワンと別れて、クエストを探しに行く。

部屋の中を歩き回り、Dランクのクエストから単純にドロップアイテムを集めるクエストをいくつか選び、メモを取る。

魔物の分布が書かれた地図も購入しておいた。

リワンもEランクのクエストのボードを見ている。


「やりたいクエストはあるか?」

「私は大丈夫です~、ご主人様と一緒に行きます~」

「じゃあ、行くぞ」

「は~い」


宿に戻り、預けてあった馬を1頭返してもらってクエストに向かう。

馬車は必要ないだろう。

2人で1頭の馬に乗り、町を出てクエストの場所に向かった。


近くまで来た所で馬を降り、新しく買った装備に一瞬で着替えてみせる。

リワンはそれを見て驚いていた。

アイテムボックスの扱いに慣れればこれくらいは簡単だ。


「私もやってみます~」


リワンも馬から降りて早着替えをやろうとするが、まだ扱いに慣れていないからか最初の服をアイテムボックスに入れた後で少し手間取っている。

水色の下着を数秒見せた後、戦闘用の装備に着替え終わった。


———眼福!眼福!


「ちょっと難しいです~」


上手く出来なかったのが恥ずかしいのか、草原のど真ん中で下着姿になったのが恥ずかしかったのか、リワンの顔は赤くなっていた。




「リワン、魔物の匂いがしたら数と場所を教えてくれ」

「はい~、お任せ下さい~」


索敵は《気配感知スキル》を持つリワンに任せる。

馬に乗って林の中を進んでいると、リワンが鼻をクンクン鳴らし始めた。


「ご主人様~、あっちにいます~」

「知らない魔物か?」

「はい~、知らない匂いです~」

「数は?」

「2つです~」


馬から降りて馬を木に繋ぎ、リワンと魔物がいる方へ歩いて行く。


【 ウェイクフルベア Lv.13 魔物 】【 爪攻撃 】


目当ての魔物だ。

両方レベル13か、リワンよりも少しレベルが高いな。


「リワンは見てるだけでいいからな」

「わかりました~」


ダッシュで近付き、1体は氷魔法で、もう1体を剣で牽制しながら様子を見る。

これなら大丈夫だ、攻撃も遅い。

数が多くても問題はない。

魔物の戦闘力を確認してから2体を斬り倒した。


馬の所に戻りながらリワンに感想を聞いてみる。


「どうだった?」

「ご主人様~、とても強いです~」

「いや、俺じゃなくて熊の方だ」

「私でも倒せそうでした~」

「次は戦ってみるか?」

「はい~、頑張ります~」


馬に乗ってもう少し林の奥に入って行くと、リワンが鼻をクンクン鳴らし始めた。


「今度はあっちに1体とこっちに3体います~」

「熊か?」

「はい~、そうです~」

「1体の方から行くぞ」

「は~い」


リワンの案内に従って馬を走らせる。


【 ウェイクフルベア Lv.10 魔物 】【 爪攻撃 】


リワンとほぼ同じレベルだ。


「リワン、戦ってみるか?」

「はい~、頑張ります~」


リワンが戦っているのを近くで見守る。

危なくなったらすぐに割り込もうと考えていたが、かなり余裕がありそうだ。

懐に入って殴り、太ももを見せながら蹴り、一方的な展開だ。

最後は右ストレートが腹に突き刺さったところで、魔物は黒い霧に姿を変えた。

その後もリワンと2人で狩り続け、必要以上のアイテムを集めた。


「そろそろ帰ろうか?」

「は~い」


林を出て服を着替え、馬を預けてからギルドに行って、報酬を受け取った。

報酬は要らないとごねるリワンに、無理やり半分報酬を渡した。




宿に戻って部屋に入ると、ヒトミは先に帰って来ていた。


「今日は遅かったのね」

「ちょっと2人でクエストをやってたんだ」

「旅行で来たのにご苦労な事ね」

「・・・・・・・」


誰のせいだと思ってるんだ?!


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