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異世界ナラティブ  作者: SW
第二章
31/105

【幕間】受付のお姉さん


私はヴァルアの町にある冒険者ギルドで受付を担当しています。


名前?

教えたってすぐに忘れてしまいますよ。

世界中にいる受付の1人ですから。


容姿?

受付嬢ですから少しは自信がありますよ!

ギルドの顔という事ですから!

この小さな町の中だけの話ですが、、、、




「こんにちは、これお願いします」

「はい、少々お待ちください」


冒険者から魔石とドロップアイテムを受け取って、奥の部屋に運びます。


いつもの子だ。

今日も凄い量の魔石とアイテムを持って来たわ。

毎日毎日、よくこんなに持って来れるわね。


以前、魔石の量に驚いてしまったら、次の日から持って来てくれる量が少し減っちゃったのよね。

失敗したわ、、、

驚いても顔に出さないようにしなくっちゃ。

たくさん持って来てもらわないと、こっちが損しちゃうもの。


アイテムもたくさん持って来るわ。

肉屋さんと服屋さんは喜んでるでしょうね。

少しは安くしてくれてもいいんじゃないかしら?




3ヶ月程前だったかな?

冒険者登録に来たちょっと可愛い顔の男の子。

私が登録した子だからよく覚えてる。


彼と一緒に来た女の子も知ってる。

彼と同じ黒髪の可愛い女の子ね。

奥さんかしら?それとも恋人かな?

このギルドの職員ならみんな彼女の事を知ってるわ。


彼女はヴァルアでのランクアップ試験のルールを変えちゃったんだもの。


前はEランクからDランクに上がる時に実戦形式の試験があったんだけど、彼女がその試験の時に事件を起こしちゃったのよ。

簡単に言うと試験官がケガしちゃったの。


聞いた話だと、その試験官はあっと言う間に倒されちゃったみたい。

彼女が手を前に伸ばしたと同時に、たくさんの火の玉が飛んで来たって倒された試験官が言ってたんだって。

きっと頭でも打ってたのね。


たまたま回復魔法が得意な職員がいて、ケガはすぐに治ったんだけど、その試験官の人は元Cランクの冒険者だったのよ。

小さな町だから職員の中で一番強いのがその人。

何かあった時にケガで動けなかったら大変だって言って試験の内容が変わったのよ。

別にDランクなんてクエストさえしっかりやってくれれば、試験なんて必要無いと思うんだけど、、、


でも何でEランクがCランクに勝てたのかしら?

油断したのかな?

それとも体調が悪かったのかな?

まさかあの女の子が恐ろしく強いとか、、、


・・・・・それは無いわね。




———ん?

同僚が睨んでるわ、、、

考え込んでた間に手続きが終わったみたい。


「お待たせしました」

「ありがとうございます」

「いつもたくさんありがとうございます。またお願いしますね」

「はい」


う~ん、何だか彼も彼女と同じ匂いがするのよね。

ただの女の勘なんだけど、、、、


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