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異世界ナラティブ  作者: SW
第二章
24/105

【12】明日はいい天気になりそうだ!


「夕飯は何が食べたい?」

「お肉がいいです~」


予想通りの答えを返してくるリワンと手をつなぎながら大通りを歩いて行く。


「ヒトミ、どこで飯を食べようか?」

「そうね、お肉料理ならギルドの近くにあるお店にしましょう」

「じゃあ、先に買い出ししてからそこに行くか」

「は~い」


雑貨屋に入って大きなマットと食器や網、ヤカンなどを購入し、バーベキューの食材を買いに肉屋へ向かった。

肉を切り分けてもらっている時、リワンは口を開け尻尾をブンブン振りながらずっと見ていた。

肉屋のおばさんはさぞやりにくかったに違いない。

大量に買い込んだ肉をアイテムボックスに入れて、野菜を買いに行く。

タマネギやキャベツなどのバーベキューに定番の野菜とデザート用に果物を買う。




買い出しを終わらせてから、夕飯を食べに店に入った。

夕食の時間とあって、たくさんの人がワイワイと食事をしている。

店員さんに案内された奥のテーブル席に座り、メニューを見せてもらう。


「パンとスープのついた特大ステーキでいいか?」

「ええ」

「はい~」

「リワンは2つ食べるか?」

「食べます~」


定員さんを呼んで注文をお願いしする。


「この特大ステーキを4つとお勧めの酒を1つ下さい」

「あっ、私もお酒飲みたい」

「じゃあ、酒は2つお願いします」

「特大ステーキは4つでよろしいのですか?」

「はい、4つで大丈夫です」

「かしこまりました、しばらくお待ち下さい」


明日のキャンプの話をしながら待っていると、ステーキが運ばれて来た。

それを見たリワンが感嘆の声をあげる。


「うわぁ~、すごく大きいです~」

「こんなの2枚も食べれるのか?」

「はい~、楽勝ですよ~」

「・・・・・楽勝って、嘘でしょ?」


心配する2人を余所(よそ)に、リワンは2枚のステーキ全部を一口の大きさに切ってから、次々と口に放り込んでいる。


「・・・・・こんなに食べるのに何で太らないの」

「それよりもこの体のどこにこれだけの物が入って行くのかが不思議だ」

「お肉買い過ぎじゃないかと思ってたけど、これなら大丈夫そうね」

「だろ?まぁ、余ったら持ち帰って家で食べればいいしな」


幸せそうに肉を頬張るリワンを横目にヒトミと2人でコソコソ話し合った。




「ごちそうさまでした~、すごく美味しかったです~」

「ふう~、私もお腹一杯」


リワンは満足げにお腹をさすりながら幸せそうに笑っているが、ヒトミは少し苦しそうだ。


「一杯食べたし、帰ろうか?」

「は~い」


食事を終え店の外に出ると、すっかり辺りは暗くなっていた。


「星がたくさん出てます~」


リワンが俺の腕を引っ張りながら、空を指差した。

空を見上げると綺麗な星空が広がっている。

明日はいい天気になりそうだ!

夜になって気温が下がり、少し涼しくなった道を3人で歩きながら家に帰った。




家に帰って買い忘れがないか確認した後、寝る時間まで話をしながらまったりと過ごした。

余程キャンプが楽しみなのかリワンはソワソワと落ち着きが無い、遠足前の子供みたいだ。


2人が風呂に入っている間に、今日覚えた氷魔法でたくさんの氷を作り、桶に入れて部屋に置いてみた。

これで少しでも涼しくなってくれればいいが、、、


「そろそろ寝るか?」

「は~い」

「そうね、リワンちゃんおやすみなさい」

「おやすみなさい~、ヒトミお姉ちゃん~」


ヒトミはリワンに手を振りながら自分の部屋に入って行った。

体を拭いて寝る準備を済ませ、布団の上に寝転がる。


「ご主人様~、明日のキャンプ楽しみですね~」

「ああ、そうだな」

「いっぱい遊べるようにたくさん寝ます~」

「おやすみ、リワン」

「ご主人様~、おやすみなさい~」


俺の腕に抱き付いているリワンから幸せな感触と少しの暑苦しさを感じながら眠りについた。


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