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異世界ナラティブ  作者: SW
第二章
23/105

【11】クッ、、、このお邪魔虫さえいなければ!


「ご主人様~、今度遊びにいきましょ~」


ある日の夕食後、リワンが俺に話しかけてきた。


「遊びに行く?」

「はい~、今日綺麗な川を見つけました~」

「川?泳ぎに行くのか?」

「はい~、一緒に泳ぎましょ~」

「じゃあ、明日準備して明後日に行くか?」

「はい~、楽しみです~」


日帰りか?

もし一泊するなら寝袋2つと布団が1つあるけど、テントは1つしかないぞ。


「日帰りなのか?それともキャンプして一泊するのか?」

「キャンプがいいです~」

「私はどっちでもいいわよ」

「う~ん、1個しかテントが無いから日帰りだな」

「え~、キャンプがしたいです~」

「3人であのテントはちょっと狭くないか?」

「ピッタリくっつけば大丈夫ですよ~」

「う~ん、、、」

「キャンプしたいです~」


リワンが俺の腕に抱き付き、胸を押し付けながら上目づかいでお願いしてくる。

—————こ、こいつどこでこんなテクニックを!?


「わ、わかった。じゃあ、一泊しよう」

「わ~い!」

「あんた、本当にチョロいわね、、、」

「・・・ところで女性用の水着ってあるのか?あるならリワンの分も買っておいてくれ」

「水着なんて見た事無いわね—————ん?ガッカリした?」


ヒトミが俺の顔を覗き込みながらニヤニヤしている。


「・・・・・別に」

「ダウト!私達の水着姿が見れなくて落ち込んでるんでしょ?」

「落ち込んでねぇよ」

「はいはい」

「ご主人様~、水着って何ですか~?」

「泳ぐ時に着る服だな」

「泳ぐ時に服を着てたら服が濡れてしまいますよ~」

「・・・・・リワンは泳ぐ時は何も着ないのか?」

「はい~、もちろんです~」


さすがはリワン!

キャンプが一気に楽しみになってきたぜ!


「—————絶対にダメ!服を着て泳ぎなさい!」


クッ、、、このお邪魔虫さえいなければ!


「まぁ、リワンの好きな様にさせてやろう」

「あ、あんたって奴は!」

「この世界の人はスッポンポンで泳ぐみたいだしな。『郷に入っては郷に従え』って事だ」

「絶対あんたの思い通りにはさせないから!」


テーブルを勢いよく叩いて立ち上がり、自分の部屋に入って行った。


「ヒトミお姉ちゃんは何で怒ってたんですか~?」

「さぁな?それよりもキャンプの時には何が食べたい?」

「お肉が食べたいです~」

「じゃあ、明日は肉をいっぱい買ってくるか!」

「やった~」





次の日、日課になっている馬車の操縦訓練を終わらせてから家に帰り、昼食を食べながらキャンプの準備について話をした。


「午後から明日のキャンプの買い出しに行くけど何か必要な物はあるか?」

「お肉とお菓子~」

「そうね、食材だけでいいんじゃない?(まき)は家から持ってけばいいし。寝具はあるんだよね?」

「寝袋2つに布団1つだな」

「私の寝袋を買ってきて」

「食器と料理道具はどうするんだ?」

「夕食は何にするつもりなの?」

「バーベキュー」

「やった~!」

「それなら必要なのはお皿くらいかな」

「だな、皿と後は何か適当に買ってくるか。今日の夕飯の材料は買わなくてもいいのか?」

「じゃあ今日の夕飯は外食にして、買い物もみんなで行きましょうよ」

「そうするか?」

「いいわよ」

「わ~い、みんなでお出掛けです~」




午後からはリワンの魔法の練習に付き合った。

俺も新しい魔法を練習しよう。炎の次は何にするか?

う~ん、・・・・・氷だな!夏だし!


人差し指に魔力を集中させ、製氷機で作るぐらいの氷をイメージする。


うーーーーーーーん、、、、、


——————ポンッ


おおっ、出た!

小さな四角い氷の塊が指先に浮かんでいる。


=《氷魔法スキル》を獲得しました=


お決まりの声を軽く聞き流し、氷を皿にのせて指でつついてみる。


————冷たい!


いい魔法が手に入った!

上手く工夫すれば部屋の温度を下げれるかもしれない。寝苦しい夜を何とかしたい。


1回出来てしまえば後は繰り返して慣れるだけだ。

何回も繰り返して練習している間に、結構時間が経ってしまった。


「そろそろ出掛けるか?」

「そうね」

「は~い」


陽が傾きだした頃、夕食と買い物に出掛けた。

そういえばみんなで一緒に出掛けるのは初めてだな。


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