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異世界ナラティブ  作者: SW
第二章
22/105

【10】少し忙しくなりそうだ、、、


次の日、ギルドで受付のお姉さんに話を聞いた。

ヒトミが言っていた様に、やはりこの町ではアイテムボックスを作れる所は無いとの事だ。

作れる所がある町の名前と地図を見せてもらい家に帰った。




「これがアイテムボックスを作ってくれる所がある町らしいけど、どこがいいと思う?」

「どれどれ?—————あっ、メラゾニアだ!」

「ここがお勧めか?」

「お勧めっていうか、ここに行きたい!」

「行きたいとかどうでもいい」

「いいじゃない!アイテムボックスも買えるし、私も行きたい町だし」

「一緒に行く気なのか?」

「何よ!来るなって言うの?リワンちゃんは私と一緒に旅行したくない?」

「ヒトミお姉ちゃんも一緒がいいです~」


リワンを味方にしやがった、、、

しかしヒトミはどうやって行くつもりなんだ?

いくら何でも1頭の馬に3人は乗れないだろう。

まさか俺を歩かせるつもりじゃないだろうな?


「歩いて行くのは無理だぞ」

「馬車を買ってみんなで乗って行こうよ」

「アイテムボックス買う為に行くのに馬車も買うのかよ?」

「大丈夫よ!馬車のお金は私も出すから。アイテムボックスのお金が足りなかったら向こうでクエスト受ければいいじゃない。手伝ってあげるから」

「私もお手伝いします~」

「・・・・・はぁ、分かったよ。じゃあ、みんなでメラゾニアに行こう」

「やった!」

「わ~い!」


ハイタッチをして喜ぶ2人を見ながら、これからの事を考える。

まずは馬車を買って、それから馬車の操縦方法も教えてもらわないと。


「そういえば、何でヒトミはメラゾニアに行きたいんだ?」

「魔法を覚えに行きたいの」

「魔法?」

「そうよ、魔法都市メラゾニア。魔法といえばここね」


魔法都市、、、

—————いい響きだ!

実にワクワクするフレーズだ!


「いろいろ準備しなきゃダメだし、すぐには行けないからな」

「はーい」

「すごく楽しみです~」




昼食後、リワンがヒトミと魔法の練習を始めたので、家を出て狩りに向かった。

夕方、ギルドで換金したついでに、馬車を売っている店を教えてもらった。

そのまま店に行って馬車を購入し、明日から操縦方法を教えてもらう事にした。


「明日から馬車の操縦を教えてもらう事にしたから」

「もう買ってきたの?」

「2頭引きの馬車と馬をもう1頭買ってきた。馬車って案外安いんだな」

「よかったじゃない」

「私も馬車の操縦がしたいです~」

「じゃあ、リワンには俺が教えてやるよ」

「やった~」





今日からは午前中に馬車の操縦を練習して、昼からはクエストをやってお金を貯める。

少し忙しくなりそうだ、、、

朝食後、前に乗馬を教えてもらった、宿屋の主人を訪ねた。


「おはようございます、今日からよろしくお願いします」

「おう、早速始めるか!」


馬車の操縦方法や手入れなどを細かく教えてもらう。

馬車が壊れた時の修理方法なども教わったが、正直壊れた時に直せるとは思えない。

大事に扱おう。


練習しながら不便に感じる所を洗い出してみた。

まず御者台が固く、座っているだけで尻が痛くなる。

揺れが大きいのもあるだろうが、俺にはこれをどうにかする知識が足りない。

サスペンションは知っていても、馬車にはどんな物を、どう取り付ければいいのかがわからない。

思いつくのは座席に何か柔らかい物を敷くという事ぐらいだ。


次に御者台には屋根が無い。

俺の馬車だけなのかもしれないが、これでは雨が降って来た時にずぶ濡れになってしまう。


余計な事ばかり考えていたからか、馬車の操縦も上手くいかなかった。

乗馬の時にも思ったのだが、俺にはこういう事をするセンスが無い。

慌てず少しずつやっていこう。




馬車の操縦を練習した後は、町の外へ出て狩りをする。

夕方までみっちり狩って、ギルドに戻りメラゾニアの事を聞いてみた。

メラゾニアはここから馬車で片道1週間くらいかかるみたいだ。

馬車の中で寝るための準備や、結構な量の食料や飼い葉を買わなければならない。

準備が大変だ。

俺とヒトミのアイテムボックスがあるから荷物の置き場所には困らないが、雨が降った時の事も考えて、いろいろ足りない所を改造しておきたい。


メラゾニアに着いたら、観光できる所があるか聞きに行こう。

せっかく遠出するんだから観光は外せない。

何か美味い食べ物はあるんだろうか?

旅といえば観光と飯、そして忘れてはならない夜のお店。


こうやって出かける前にいろいろ考えている時が一番楽しいのかもしれない。


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