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異世界ナラティブ  作者: SW
第二章
12/105

【01】すごく楽しみだ!


少し前から、暑くなってきた。この世界にも季節はあるみたいだ。

今が夏なら俺がこの世界に来たのは春先といったところか?


この世界に来て4ヵ月が過ぎた———

最初の1週間はヒトミに付き添ってもらったが、今は1人で狩りに行っている。

ヒトミもたまに自分のクエストをやってるみたいだ。家にいない時がある、夜には帰って来るが。


レベルも26になり、スキルレベルも上がった。

《看破スキル》はLv.3になった。レベル11で《看破スキル》Lv.2になり、レベル21で《看破スキル》Lv.3になったから次はレベル31で上がるのだろう。スキルレベルが上がった事で相手の種族とスキルも見える様になった。たぶん《看破スキル》は相手の情報を知りたいと強く意識して見る事で発動するのだろう。普段何気なく人を見ても名前なんか見えない。

《片手剣スキル》《回避スキル》《受け流しスキル》《炎魔法スキル》がLv.2でそれ以外はLv.1だ。《料理スキル》など、いくつかのスキルも獲得した。


冒険者ランクもEに上げた。当分ランクはこのままでいいだろう。

《経験値増加スキル》のせいかやっぱりレベルの上がり方が早い気がする。数は多いけど、それほど強い魔物を倒してるとは思えない。


それなりにお金も貯まった。

真っ先に布団とテントを買って、今はそこで寝ている。雨が降っても大丈夫!


馬も買って遠出が出来るようになった。

クエストで少し離れた所に行く為に買ったのだが、これで旅行が出来る様になった。

馬が無いと商隊の馬車に乗せてもらったりしなければ旅行が出来ない。数日間、他人と一緒の馬車で移動するのは耐えられない。

しかし乗馬の練習は大変だった。《乗馬スキル》は手に入ったが、乗馬のセンスは無い。馬に乗りながら剣を振るなんて事はできない。馬に乗っている時はほとんど魔法で魔物を倒している。




今日はいつもより少し早く狩りを切り上げてギルドに戻る。

報酬をもらった後で野営の道具と寝袋、それと数日分の食料を買って家に帰った。


「明日からしばらく出かけるから」

「ん、どっか行くの?」

「旅行に行ってくる。観光ついでに他の町の冒険者ギルドも見てくる」

「どこに行くの?」

「明日の朝、ギルドで調べる。いい所が無かったら隣の町にでも行ってみるよ」

「ふ~ん、終わったら帰って来るの?」

「ああ」

「じゃあ、お土産買ってきてね!食べ物がいいなー」

「はいはい」


すごく楽しみだ!

早めに寝ようとしたが、明日からの事を考えるとなかなか寝付けない。

初めてヴァルア以外の町に行く事になる、魔物の強さもわからないし気を付けていこう。




「じゃあ、行ってくる」

「はーい、絶対お土産買ってきなさいよ!」


朝早く家を出て、ギルドで地図を確認する。いくつか候補を決めた後、どんな町なのか教えてもらう。

その中の1つ、ルザーラという町は海が近くにあって魚料理が有名らしい。ここにしよう、片道2日くらいの距離なら問題無い。

預けてあった馬に乗ってルザーラに向かう。




途中、何組かの商隊を見た。俺みたいに1人で移動している人はほとんどいない。

休憩と食事を取りながら道なりに進んでいく。

道を進んでいるからなのか、魔物に襲われる事はほとんどない。


夜は不安だったので商隊の近くで野営をする。

馬の手入れをして、飼い葉と水を与える。その後で火を起こして食事の準備をする。

家で作ってアイテムボックスに入れておく方が楽だと思うが、せっかくのキャンプなんだから作って食べる。

慣れない旅と寝不足のせいか、寝袋に入るとすぐに眠ってしまった。





———外が騒がしい。

寝袋を出て外を見ると商隊が出発の準備をしている。ぐっすり眠っていたようだ、もう朝日が昇っている。今日もいい天気だ、

外に出て朝食の準備をする。スープと飲み物だけ作って、パンをアイテムボックスから取り出して食べる。後片付けをして商隊よりも少し早く出発する。


たまに襲ってくる見慣れた魔物を魔法で倒しつつ周りの景色を楽しんだ。


昼食後、少し進むと海が見えてきた。

—————懐かしい

海に近い田舎で生まれ育ったから、よく磯釣りをして遊んでいた。

川では魚を取ってその場で焼いて食べたりもしていた。

磯の香りに包まれながら、子供の頃を思い出す。




薄暗くなってきた頃、遠くに高い外壁が見えてきた。

ルザーラに着いた。ヴァルアには居なかった門番がいる。

検問を終わらせて町の中に入る。大きな町だ、馬車も人も多い。


馬を預かってくれる場所を教えてもらい、今日の宿を探す。

部屋を取り、海鮮料理がお勧めの店に夕食を食べに行く。

お勧めの酒と焼き魚、貝のスープを注文する。酒は普通に注文できた。

海鮮料理が有名なだけあって飯も美味い。


できたら米を食べたかったが、ここにも無いようだ。

ヒトミも見た事が無いって言ってたから、この辺りには無いのだろう。

他の町に行けばあるかも知れないから、楽しみはそれまでとっておこう。


美味い飯を腹一杯食べて宿に戻った。


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