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どちらかと言うと悪い魔法使いです  作者: 花音小坂
第4章 リアナ=ハイム編
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牢獄


「退屈だな……」


 閉ざされた暗闇の中、アシュはポソリとつぶやいた。手錠は以前封じられた構造と同じで、内部からは開けられない構造になっている。力自体が入らないので、手を噛みちぎって脱出することもできない。


 いや、たとえ開けられたとしても。この空間を抜け出すこと自体、現時点のアシュの魔法ではできないのだろう。


「……やはり、一週間だな」


 そう言いながら。


 ゴロンと一度寝返りをうつ。以前、幽閉されたときは100年以上前だったか。


         ・・・


「……ったく。くだらないことを思い出させてくれる」


 走馬灯のように、かつて手錠を外した少女が思い浮かび、アシュは忌々しげに吐き捨てる。


 いろいろなことがあった。


 愛しき者を助けることもできず。


 最も敬愛する恩師も死に。


 ともに歩んでもいいと思った者も死んだ。


 とうとう一人になって。


 それでも生きて。


 果てなき荒野を歩き続けて。


『やがて貴様は……絶望を悟り……そして生きながらも死んでいく』


 ああ、確かそんなことを言った男もいたな。


「……なあ、レイア」


 闇魔法使いは、暗闇の天井を見つめた。


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― 新着の感想 ―
[一言] 何百年も生きてるって、どんな気分なんだろう……。
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