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永遠 ♾️ バディ無双 〜爆弾娘と不器用勇者の旅〜  作者: アキなつき
第三部 次の無双の前の静けさ
36/96

第35話 私の寿命を♾️に分けてあげる(B面:エクシー視点)


私の名前はエクシー。


母は『漓音:リオン』っていって、元、日本人。

最終的に魔王と呼ばれた人物。


父はエルフだったらしい。

私が生まれた時には亡くなっていた。


「ママには前世があってね、でも、前の世界でも子供がいなかったの……」


それで私が生まれた。

ちょっと自己中だと思う。


私が母のお腹にいる時。

ママが私に使った魔法。

【パーソナリティインプラント】

記憶と人格の総移植。

ママの記憶と性格をお腹の中で総移植された。


「こんにちわ、エクシー、あなたは私の分身」

何故か、嫌な気はしなかった。


母の寿命は♾️。

コアを壊さなければ永遠に生きられる。


「じゃ、私の寿命は?」

ある時に母に聞いた。

「♾️÷2は幾つ??判る?」

質問で返された。

「そ、♾️」


どうやら、私は、母と同じだけ生きられるらしい。

「でもね、私の魂には呪いがかかっているの」

「呪い?」

「そそ、人の『穢れ』が溜まると、この世から間引きたい(虐殺したい)という魔王の欲望の呪い」

……確かにその記憶もちゃんとある。でも、私はそんな気分にならない。

だから、『呪い』の話だけ、嘘みたい??…と思った。


「ね、エクシー。

ずーっとこの『呪い』に苦しめられてきたの」

「わかってるよ、私はリオンだもん」

♾️の時間を共有するにつれて、私はママって呼ぶのを辞めた。だって、リオンは私だから。


「ね、エクシー。あなたには『呪い』は無いよね」

「うん、無いよ」

だって、魂の呪いは、パーソナルインプラントで引き継げないから。


「楽しく生きて。

私の『呪い』以外を受け継いで、本当に自由に生きていいから……」

「リオンはそれでいいの……寂しくないの?羨ましくないの……?」

「もういいんだ、貴方が私の希望……」


たくさん話して、たくさん時間を共有して、リオン、私のママ。私自身。

私の理解者。


「本当はエクシーが羨ましいよ。

でも、この『呪い』を消す方法がわからなかった。

他にやり方なんてわからなかった」

死ぬ数日前に、リオンはそんなふうに言っていた。



ーーそして私は気づいてしまった。

誰よりも長生きすることに。


リオンが死んでしまったら、私はひとりぼっち。


私も、誰か、悠久の時を一緒に生きる相手が欲しい。

そうだ、魔法があればいい。


そうママから受け継いだ、♾️の寿命は分けても無限大だよね??


そこで、身につけた魔法が……。


【エクセレント・ヴァイタルシフト】

自分の寿命を、分け与える魔法。



♾️÷2=♾️


ユウトさん、ユウ君、ユウちゃん。

♾️の寿命を分け与えたから、ずーっと一緒にいようね。


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