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岸高隆史の恋愛物語  作者: 斉藤
本当のプロローグ
18/22

プロローグ3 3か月目:確認する

指示・言葉・を聞けるようになった これも進歩

岸高隆史が次に覚えたのは、「確認する」という行為だった。

それまでは指示を半分だけ聞いて、あとはノリと勢いで動いていた。

その結果、見積書は別の案件のデータ、製品は部品が左右逆、図面と実物が一致しないのは当たり前。

「まぁだいたい合ってればOKっしょ」が彼の口癖だった。

しかし、ある日彼は作業前に上司に言った。


「これ、先に加工入ったほうが流れスムーズっすよね? 念のため確認しときます」


その一言に、上司は絶句した。

確認? それ、岸高が言ったのか?

本人は特に変なことをしたつもりもない様子で、メモ帳を広げて順序を整理していた。

「頭の中だけで処理すると、自分信じすぎるんで」と言いながら。


ミスはまだあった。完璧には遠い。

でも、彼の“間違い方”が変わった。

雑さではなく、未熟さゆえのミスになっていた。


同僚がつぶやいた。


「確認して、段取り組んで……岸高、仕事ってこうやってやるもんだったんだな」


それは、初めて“社会人”として扱われた瞬間だった。

隆史が変わったのは仕事に対しても「苦しい時ほど楽しんで」を使いだしたからである

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