表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
岸高隆史の恋愛物語  作者: 斉藤
本当のプロローグ
17/22

プロローグ2 沈黙に気づく

黙って相手の話を聞けるようになった、という進歩

岸高隆史が最初に変わったのは、「黙る」ということだった。

それまでは何か指摘されればすぐ言い訳。

「いや、聞いてなかったっす」「そういうつもりじゃなかったんすよ」と、ヘラヘラ笑って誤魔化していた。

それがある日、上司に叱られたとき、彼は反論せず、黙ってうなずきながらメモを取り始めた。

言い返さない。言い訳しない。ふざけない。ただ、静かに叱責を受け止めていた。

その姿に、周囲は驚いた。

「……岸高が黙ってる?」

「熱でもあるのか?」

「誰かに洗脳された?」

ざわつく同僚たちの視線の中、本人は無言で、真剣な目でメモを取り続けていた。

その一瞬だけでも、“ちゃんと働く人間の顔”になっていた。

それはまだ、変化のほんの入口だったが、職場の空気が少し変わった。

「何があったか分からんけど……今のままなら、ちょっとマシかもな」

そんな声も、少しだけ聞こえてきた。

隆史が変わったのは仕事に対しても「苦しい時ほど楽しんで」を使いだしたからである

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
隆史が変わったのは仕事に対しても「苦しい時ほど楽しんで」を使いだしたからである
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ