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プロローグ

目を覚ますと、そこは見知らぬ森の中だった。


「……あれ?」


 周囲を見渡す。木々が生い茂り、澄んだ空気が肌に心地よい。しかし、ここは間違いなく日本ではない。ついさっきまで、大手スーパーで買い物をしていたはずなのに……。


 僕は有馬ありま つかさ、20歳。

 特に特筆すべき経歴はないただの一般人。


「まさか、これって異世界転移……?」


 呆然とする司の耳に、近くの茂みからガサガサッと何かが動く音が聞こえた。


 慎重にそちらを見ると、そこにいたのは――巨大な牛のような魔物が二体。


 明らかに野生動物ではない。鋭い角を持ち、毛並みは黒く、目は赤く光っている。


「え、嘘だろ……? あれ、普通にヤバいやつじゃない?」


 ゆっくりとこちらに向かってくる魔物たち。司は無意識に地面の小石を拾った。


「とりあえず目くらましにでも……」


 軽い気持ちで放った小石が――魔物の額に直撃した瞬間。


 ドゴォン!!!


 信じられないほどの衝撃音とともに、魔物の頭が粉砕された。


「……は?」


 残ったもう一体の魔物にも同じように小石を投げる。


 ドガァン!!!


 やはり、一撃で沈んだ。


 何が起こったのか理解できず、呆然とする司。しかし、目の前では二体の魔物が消え、代わりに大量の肉、角、そして綺麗な石のようなものが残されていた。


「え、これ……ゲームでよく見るドロップアイテムってやつ?」


 混乱しながらも、司は自分の能力について考えた。


「もしかしなくても…………俺ってヤバい?」


 自分の力のヤバさはとりあえず置いといて、この世界で生きていくために司は、とりあえず人里を探そうと決めた。しかし、目の前の大量の肉をどうしようか考えていると――


「おい、それ……本当にお前が倒したのか?」


 気配なく近づいてきたのは、猫耳を持つ美しい女性だった。


 この出会いをきっかけに――

 司の異世界生活が幕を開けた。

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