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staying out for the summer  作者: 双葉紫明
届かなかった手紙
8/52

 はるちゃんお元気ですか?

 わたしも来年から中学生になるよ。

 今年、そっちへ行った最後の夏休み。

 毎日あそこへ行ったんだ。

 はるちゃん来なかった。

 中学生になって、部活とか忙しいのかな?

 それとも、去年わたしがあんな事しちゃったから?

 ともあれどきどきして行った最初の日から、わたしがっかりしちゃった。

 工事してたんだ。

 ガラガラと、わたしたちの秘密基地はたくさんの大人たちに壊されてた。

 猫ちゃんたちはもう居なかったよ。

 悲しかったけど、毎日見に行った。

 わたしたちのあの夏の日がなくなっちゃうみたくて、ただずっと見てた。

 壊されて、トラックに積まれて、どっかへ運ばれるわたしたちのおうち。

 あそこではるちゃんと子猫たち。

 ほんとのわたしが居た。

 あれから東京帰っても、あんな気持ちになれなかったよ。

 だからわたし、あんなこと。

 ごめんね、困ってたもんね。

 真っ平らになってからも、居た間毎日あそこではるちゃん待ってた。

 わたしたちまだ子供だけど、はるちゃんが好き。

 今年会えたらお嫁さんにしてもらう約束するんだ。

 そう思って、頑張ってたのに。

 住所わからないからあの団地のあたりの住所、お名前で届きます様に。

 もう会えないなんて、嫌だよ。


 やっぱりお手紙、返って来ちゃった。

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