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staying out for the summer  作者: 双葉紫明
在宅蜃気楼遭難地帯
31/52

 あきは帰って行った。

 当たり前だけど。

 帰っちゃった。

 またクソみたいな日常。

 僕はこっちに帰って来てから、物流の深夜アルバイトをしていた。

 12時間労働させてくれる。

 単価は低かったけど、深夜の12時間は、1日15000円くらいになった。

 しかしその会社は零細業者で、仕事の波が大きかった。

 今日は4時間で帰ってくれ、明日からしばらく休んで。

 そんな風で時間が出来ると、僕はスロットを回しにパチンコ店へ行った。

 ギャンブル依存。

 バンドが思うように行かないから、いや、バンド自体ギャンブルじゃないか。

 生まれついてのギャンブル依存。

 父親からの遺伝なのか。

 ある日、朝一から閉店まで当たり続け、23万円勝った。

 それでバイトを辞めて、スロプロになろうと思った。

 15000円ずつ日当を上げれば良い。

 案外勝てた。

 しかし、支払いのある月末。

 僕の財布は空になった。

 軍資金もない。

 だから、交通整理のアルバイトを始めた。

 あきと知りあったのはこの頃で、雪氷待機の間ずっとチャットした。

 あきが来てくれた時は、牛丼屋の深夜バイトをしてて、ちょうど年末年始だったから時給アップにつられてあきをほっぽらかしてバイトに出た。

 あきは春からの同棲を約束して帰ったから、僕は深夜のバイトを辞めてパチンコ屋に転職した。

 経験もある。

 当時のパチンコ屋の店員は、歩くのが仕事だった。

 お客へのサービスを迅速にするため、意味なくぐるぐる店内の自分の持ち場を歩き廻る。

 その一歩一歩、「あき、あき、」そう念じながら。

 それ以外に、何も考える事はなかった。

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