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第17話 希望の知らせ

 私が子供達にカイトの事を聞き出そうとするも子供達はしょんぼりした様子で口を開いた。

 「カイト兄ちゃんはどこか行っちゃったの」


 すると一人の男の子が「そのうち帰ってくるさ」と強い口調で言った。


 その光景をみていたあるご老人が私達に話しかけた。

 「こんにちは、その竜?あなた達は?」


 「私はバルセルラ統治地区エルモからきたアサといいます」

 エルモ村だけでは通じないのはマカで学んだから今回はしっかりバルセルラのことを知らせた。


 「同じくジョセです」


 「君たちはカイト君と同じ出身者か?私はレムルの村長をしてるルルノエだ」


 「あのカイトのこと聞かせてほしいんです。彼は今どこにいるんですか?」


 「彼は……ここにはいません。

彼は我々に黒竜が襲ってくる事を知らせてくれて、逃げる場所まで用意してくれました。

 しかし彼はやるべきことがあるとレムル村に1人残ったのです。

 そして悲劇は起きてしまった。村は黒竜に焼かれ無残な姿に、彼は命をかけて私達の命を救ってくれたのです」


 「カイトが死んだ、うそ……」

 私は膝を地面に打ち付け、放心状態で何も考えられなくなった。


 「おっさん、村長で偉いんだかなんか知らねーが、適当なこというなよ」

 ジョセが怒って、ルルノエ村長の襟を持ち上げ食って掛かって言った。


 「何をするかね君は」

 

 「カイトがそんな簡単にくたばる訳ねーだろ。

 奴にはアサを迎えに行かなくちゃいけない義理があるんだよ」

 ジョセが叫んで言った。このままではジョセが手を上げそうだったので私はジョセを止めた。


 「ジョセやめて、こんなことをしてももうカイトは帰ってこないよ」


 「クルークークー」

 張り詰めた空気の中リップが一際大きな声で私にアピールするように鳴いた。

 その言葉は私にとって希望そのものだった。


 「リップうるさい、黙ってろ」

 ジョセが空気も読まずにはしゃいだリップを叱った。


 「ジョセ待って」

 しかし私はリップの言葉を聞くためにリップに言った。


 「リップもっと詳しく聞かせてちょうだい」


 「ククワー、クックアー、クルルルー」

 リップは私に長々と丁寧に説明しくれた。

 

 「なんなんだよ」

 ジョセにはリップの言葉が分からずに一体何事なのか理解できていなかった。

 

 リップから全部話を聞いてから私はジョセに説明した。

 「サリサに捕まった時にリップがカイトの香りをかいだって、新しい匂いだからカイトは生きてるって」


 「サリサにカイトがいたっていうのかよ」


 「まさかカイト君が生きてるとは。良き知らせを聞かせてもらって感謝です。所で君たちは今日泊まる所はあるのですか?」

 ルルノエ村長が私達に言った。


 「まだ見つけてません」


 「そうか良かったら空きテントを使って頂いてもいいですよ。布団もありますので」


 「ありがとうございます」

 私は村長のご好意に受けることにした。

 

 テントに向かい私達が休んでいると、さっきの子供達がリップ目当てにやってきた。リップが子供達に撫でられ気持ち良さそうにしてる。

 竜はこんなにも子供を笑顔にしてくれる。やっぱり戦争の道具にするのは間違っているんだ。

 私は明日の早朝にここを出てサリサを説得するつもりだ。ダムを襲えばどうなるか伝え、マカにはレムルの人々が行きてる事を伝えダムの水をみんなで使えるようにするんだ。


 時刻が19時になり、私達は夕食のためにマリエルのレストランを探すことにした。


 「お店で食べるなら、とびっきりおいしいもの食べようぜ。ジョセ様は成功者だからいくら高くてもいいぜ」


 「リップが入ってからサーカス団人気だものね。リップも私達と一緒に来たかったでしょうね」

 リップはお店に入らせてもらえないだろうと思い、テントでお留守番してもらった。ご飯はルルノエ村長が用意してくれるそうでお言葉に甘えさえてもらった。

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