表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/122

第5話 サリサ侵入

 私はマカの村を出てサリサまでの道も分からないまま、感覚のままで走っていると後方から男性の声が聞こえてきた。

 

 「おいアサ待ってて」

 声の主はミコットさんで、息を切らしながら苦しそうに後方からやってくる。

 立ち止まった私にミコットさんがようやく追いつくと私はミコットさんに言った。


 「ミコットさんついてきたんですか?」


 「ああ村長のいいつけで仕方なくな。少し冷静になれ、お前一人じゃサリサの行き方もわからんだろ?」

 ここまできて嫌味でも言いに来たんだと思ったら、どうやらジョセ、リップ救出に手を貸してくれるみたい。


 「じゃーミコットさんが教えてくれるんですね」


 「しゃーねーがそういう事になるなわ。アサついてきな」

 ミコットさんが先頭に立って案内してくれたが、その足取りはゆっくりだった。

 私は文句も言えずに、黙ってミコットさんの跡をついていくと、ミコットさんは突然立ち止まり私に物陰に隠れるよう指示をした。


 「誰かくる。隠れるんだ」

 ミコットさんは2つ並んだ木の裏、私は自分の背丈程の木の茂みの裏に隠れた。


 「ミコットさん熊か何かですか?」

 私が小言でミコットさんに聞いたがミコットさんは「黙って静かにしていろ」っと言うばかりで何が迫ってきていのかは教えてくれなかった。


 耳を澄まして待っていると、ぞろぞろと重なり合う足音が聞こえてきた。

 相手は一人じゃなかった、そして何より野生の獣じゃなく人間だった。

 6人の鎧を纏った取り巻きに囲まれ、一人だけ全て黒の装飾(髪色、鎧、ブーツ、ローブ)に褐色の肌に長い髪、そしてその髪の間から覗かせる紫色の瞳の男に私は視線を奪われた。

 そしてその集団はマカ村の方角に向かって過ぎ去っていった。すぐに私はミコットさんに聞いた。


 「あれ誰ですか?」


 「サリサのトップのアーロイさ。マカに交渉しにいったに違いない」


 「交渉ってサリサは何を交渉するんですか?」


 「お前は何も心配することはない。村長がうまくやってくれるはずさ。それにアーロイや重役がいない今なら、乗り込むにはチャンスかもしれんぞ」

 ミコットさんに話をはぐらかされてしまったけど、もっと仲良くなれたらその時にもう一度聞いてみようと私は思った。


 「そうですか、彼等が戻るまでに済ませてしまいましょう」

 私がそう言うとミコットさんはようやく走ってサリサの案内をしてくれた。


 程なくしてサリサの村についた。サリサは正面入口以外は有刺鉄線で囲まれており、正面の看守の目をなんとか盗んで村に入らないといけなかった。


 「ミコットさん見張りの兵が一人ですね。二人で羽交い締めにしちゃいましょう」

 私が腕をぶんぶん回して張り切って進んでゆくとミコットさんに首根っこを掴まれ、頭を小突かれてしまった。


 「バカ垂れ、そんなことして奴が騒いだりしたらどうする。

 ここは俺に策がある。あの兵士をよーく見てみろ。あの虚ろな目、今にも寝そうじゃねーか。

 ここはマカ村の知恵を教えてやる」

 するとミコットさんはポシェットの小さなバッグから乾燥した黒い草を取り出し、風に飛ばされないよう地面を掘り、そこに葉を入れるとマッチで火を付けた。

 乾燥した葉からは薄い煙が勢いよくモクモクと中に広がっていった。

 

 「アサ衣服で鼻を塞いでおけ」


 「ミコットさんこれってヤバい薬じゃないでしょうね」


 「そこまで害があるものじゃないさ、多少の睡眠作用があるくらいさ」

 煙はまたたく間に一帯を包み込み、これが決定打になったのか見張り兵は尻を地面につけ完全に眠りについてしまった。


 「よしアサ突入するぞ」


 「はい」

 私とミコットさんは足早にサリサの門をくぐった。


 「ミコットさん見張り番の人、本当に眠ってるだけですか?」


 「アサ、敵のことまで心配してどうする?奴は10分もすれば効き目が切れて目を覚ますさ」


 「ならいいんですが」

 こうして私達は無事にサリサの村に侵入することが出来た。

敵側の村名をサルサからサリサに変更しました。私のもう1つの作品のfor your mind onlyが無事完結まで書き終えたのでそちらも是非とも読んでもらえると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ