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異世界熱血無双グレートパラディン【連載版】  作者: そうくん
第3章:新たなる転生者!レジスタンス団結計画!(アサクボ王国編)
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第74話:アサクボ兄妹との再会!中立国家に潜む陰謀とは!?②

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 人造モンスター・ロバデーモンを撃破し、アサクボ王国の王子であるキルマとその妹のスマ、さらに帝国に追われていた猫人族の女性の防衛に成功したアレックス達。


キルマ「ありがとうアレックス! 来てくれる嬉しいよ!」


アレックス「たまたまこの近くに来てただけさ」


猫耳の女性「助けてくれてありがとうございます。私、こういうものです」



 猫人族の女性は、アレックスやキルマ達に名刺めいしを見せた。

 彼女の本名はミハネであり、しかもサイマジワールドでもトップクラスの玩具系大企業がんぐけいだいきぎょう・ハピナコーポレーションの社員でもあった。

 ちなみにハピナコーポレーションのビルもアサクボ王国にあるという。


キルマ「ハピナコーポレーションの社員だったんですか!?」


スマ「どうして帝国に追われてたの?」


キルマ「とにかくお城であなたを保護します。事情もそこで」


ミハネ「わざわざすいません」


 帝国から追われているミハネに優しく接し、自分の城へ保護しようとするキルマ。



 一方のアレックスは、そんなキルマを見つめながら、フィガロ達にこう言った。


アレックス「ロビン、フィガロ。さっき言ったことは少し撤回てっかいする」


フィガロ「と言いますと?」


アレックス「しばらくアサクボ王国に滞在たいざいする。帝国がかかわっている以上、このまま無視することはできないからな」


ロビン「そうこなくっちゃ!」


 こうして、アレックス達もキルマ達に同行し、アサクボ王国へと向かった。





 〈アサクボ王国のアサクボ城〉


 森から歩いて十数分、アレックス達はキルマとスマが住むアサクボ城に到着した。

 門にはアサクボ城を代々守り続けている騎士団の団長である犬人族の中年男性・ボビーが出迎えていた。


ボビー「スマ王女〜! ご無事でしたか! まったく、お勉強中に抜け出すなとあれほど言ったではありませんか!」


スマ「だって勉強つまんやいんだもん!」


 どうやらスマは勉強が嫌で森へ行ってたようであり、そんな彼女を連れ戻すためにキルマも同じく森へ行ったという。

 だがキルマとスマが森へ行かなけば、ミハネの危機を察知することはできなかったかもしれない。



ボビー「キルマ王子もわざわざお疲れ様でした! おや? そこにいるのはアレックス殿ではないか! 久しぶりだなぁ!」


アレックス「ボビーも元気そうだな」


キルマ「ボビー! 実はこちらのミハネさんがラウズ帝国に襲われたんだ! 保護しても良いよね!?」


ボビー「なんと! 左様さようでしたか! もちろん保護いたしますぞ!」


スマ「私の勉強嫌いのおかげでミハネさんを助けることができたんだから、ボビーも反省してよね!」


ボビー「ですね。さすがは王女…って調子に乗ってはいけませんぞ!」


 スマの生意気な態度に対し、ノリツッコミを繰り出すボビー。




 その後、城の食事場にミハネを案内し、ミルクティーをごちそうするキルマ達。

 絶品なミルクティーをいただき、落ち着きを取り戻すミハネ。


ミハネ「ありがとうございます。おかげなんとか落ち着きました」


キルマ「それは良かった。それで改めてお聞きしますが、どうしてあなたは帝国に追われていたのですか?」


 キルマの質問にミハネはついに答えた。

 それはかなり衝撃的な内容であった。



ミハネ「実は私、知ってしまったんです! 社長と一部の社員が帝国と手を組んでいることを! そして子供達を兵士として洗脳する計画をサイマジワールド全土で行おうとしていることを!」


 事実上、ラウズ帝国とハピナコーポレーションが手を組み、サイマジワールドの子供達すべてを帝国の兵士として洗脳しようとしていることを知り、アレックスやキルマ達は当然驚きを隠せなかった。


スマ「そんな…!」


キルマ「帝国はどうやって子供達を洗脳するのですか!?」


ミハネ「すみません…。方法までは知らなくて…。ただ社長は、その計画をメガフューチャー計画と呼んでいて…」


アレックス「メガフューチャー計画?」


ミハネ「私…怖くて逃げてしまって…。さきほど帝国に追われている最中に王子と王女に会ったのです」




 ミハネから事情を聞き、さっそく帝国のメガフューチャー計画を阻止することを決意するアレックス達。

 するとキルマとスマもアレックス達との協力を申し出た。


キルマ「アレックス、僕も手を貸すよ! あれから剣術の腕を磨いたからね!」


スマ「私もテイマー(モンスター使い)としてがんばるよ〜!」


アレックス「ダメだ! 君達2人はこの城で待機、ミハネさん警護けいごを頼む」



 ところがアレックスは、キルマ達の協力を拒否した。

 だがそれでもキルマは一生懸命アレックスに頼み込んでだ。


キルマ「そんなことは言わずに頼むよ! 僕らが守るべきこの国で、帝国が恐ろしい計画を行おうとしているんだ! 死んだ父さん代わりに国のみんなを導くためにも、アレックス達と一緒に戦いたいんだ!」


アレックス「ダメったらダメだ! って言っても無駄か…。分かった、君達の協力を許可しよう」


キルマ「ホントかい!? ありがとう、アレックス!」


スマ「やったね!」


アレックス「だがどうしても危ないと感じたら、オレ達に構わず一目散いちもくさんに逃げてくれ。君達2人は、アサクボ王国にとって大切な存在だからな」


キルマ「うん! 約束する!」



 こうして、キルマとスマもメガフューチャー計画妨害のための戦力に加えたアレックス。

 アサクボ王国の守るために闘志を燃やすキルマを優しい眼差しで見つめているアレックスは、かつてエルフガンナーズの仲間達をほとんど失った自分に仲間と共に戦うこと素晴らしさを改めて教えてくれたヒロシ達を連想していた。








 〈ハピナコーポレーション本社ビル〉


 その日の夜、

 アレックス、キルマ、ボビーの3人は、メガフューチャー計画のさらなる情報を入手すべく、社員のほとんどが退社し、人気ひとけの薄くなったハピナコーポレーションへと潜入した。

 するとエントランスに1人の少女が立っていた。


少女「……。」


アレックス「女の子?」


 だがその少女は何か様子が変であった。

 そんな少女に話しかけるキルマ。


キルマ「ねぇ君? こんなところで何してるの? お家の人が心配してるんじゃない?」


少女「……。」



 少女はキルマの質問に答えなかった。

 それどころか、背中の方に隠し持っていた杖をキルマに向けた。


ボビー「はっ! 王子、お逃げください!」


 少女は杖の持ち手のボタンを押し、先端から電撃ビームをキルマ目掛けて発射した。

 だがボビーの叫び声のおかげでなんとか回避に成功するキルマ。

 果たして何故少女は攻撃してきたのか?

 そしてアレックス達はこの状況をどう打破するのか?





 つづく




今の舞台であるアサクボ王国は、阿佐ヶ谷と荻窪をオマージュした国です!

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