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異世界熱血無双グレートパラディン【連載版】  作者: そうくん
第3章:新たなる転生者!レジスタンス団結計画!(アサクボ王国編)
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第73話:アサクボ兄妹との再会!中立国家に潜む陰謀とは!?①

感想や評価、ブックマークも大歓迎です!

 ヒロシやイサミ達が、チルチル達ファンタジアキッドと出会ったほぼ同じ頃、

 アレックス、ロビン、フィガロ、さらにハロルドとプーちゃんは、ラウズ帝国との最後の戦いに備えるための正義の冒険者集めの旅の途中、とある森で休憩をしていた。


 爽やかな風に木々が揺れ、地面一面に広がる花々。

 アレックスはそんな美しい森でフルートを拭き、

 その美しい音色で、フィガロ達の心を癒していた。



フィガロ「久しぶりに聞きましたが、やっぱり隊長のフルートは素敵ですね!」


 アレックスによる美しいフルートの演奏に、満面の笑みを見せる、エルフの少女フィガロ。


アレックス「喜んでくれるのはありがたいが、その隊長呼びはもうやめないか? 今のオレは、ブレイブリーグの一員に過ぎない」


フィガロ「いえ! 私の中ではずっと隊長は隊長ですから!」


 今でもアレックスをエルフガンナーズの隊長として強い信頼の眼差しを向けるフィガロ。

 一方のアレックスは、少し困っていた。



アレックス「さて、そろそろ旅を続けるか」


ハロルド「アレックスのフルートで元気100だっポ〜!」


プーちゃん「こややん♪」


 休憩を終え、アレックス達はステルス機能でボディーを隠したマキシマムアルタイル号へ向かおうとしていた。

 するとキツネ人族の少女のロビンがこんな提案をしてきた。



ロビン「あのさ! 気づいてると思うけど、この森を出るとアサクボ王国に着くから、そこの王子達に強力を頼んだ方が手っ取り早いんじゃない? 確か2人がエルフガンナーズとして活躍してた頃、帝国からその国を守ったことがあるんでしょ?」


 その提案を聞いた途端、アレックスは暗い顔はし、こうつぶやいた。


アレックス「確かに王子であるキルマ達には世話になった。けどあの王国は、冒険者ギルドすらない中立国家だ。なるべく迷惑はかけられない」


ロビン「そっか。なら我慢した方がいいか」


 ロビンがアサクボ王国との強力の申し出をしぶしふあきらめたそのときだった。



ホーストルーパー「ヒーン!」


 どこからかラウズ帝国の戦闘員・ホーストルーパーの雄叫びが聞こえてきた。


ハロルド「今のはホーストルーパーの声だっポ!」


フィガロ「じゃあ近くに帝国!?」


アレックス「とにかく行ってみよう!」


 アレックス達は声が聞こえた方へと向かった。




 一方、ホーストルーパーの声が聞こえてきた方では、


ロバデーモン「大人しくその女をこっちによこせ! そうすれば今回だけは見逃してやるぜ!」


 帝国のロバ型人造モンスター・ロバデーモン率いるホーストルーパーの大群は、金髪の青少年と金髪の少女、さらに茶髪の猫人族の女性の計3人を追い詰めていた。

 その中の金髪の青少年こそが、中立国家アサクボ王国のキルマ王子なのである。

 さらに金髪の少女は、そのキルマの妹・スマである。

 どうやらキルマ達兄妹は、帝国から猫人族の女性を守っているようだ。


キルマ「イヤだ! この人は僕らが守る!」


 ロバデーモン達を前にしても、一歩も引かず、怒りに満ちた眼差しを彼らに向けるキルマ。

 するとスマがこんなことをつぶやき始めた。



スマ「ねぇねぇお兄様。さっきから気になってたけど、あのロバの前歯、すごく汚いね」


キルマ「あ、確かに汚いね!」


猫耳の女性「実は私も思ってました」


 さっきまでの緊迫した雰囲気から一転、ロバデーモンの汚い前歯にドン引きするキルマとスマ、さらに猫耳の女性。

 一方のロバデーモンは、当然のことながら激怒した。


ロバデーモン「テメーら! オレが1番気にしてることを言いやがって! 仕方ねぇだろ! 何故か汚くて、歯磨きしても中々キレイになんねぇんだからよ!」


ホーストルーパー達の心の声「確かにロバデーモン様の前歯、汚ねぇもんな〜」


 ロバデーモンの前歯が汚いと思っているのは、手下であるホーストルーパー達も同じであった。



ロバデーモン「やい、ホーストルーパー共! 予定変更だ! オレのことバカにしたあの3人を血祭りにしろ!」


ホーストルーパー達「ヒ、ヒーン!」


 怒っているロバデーモンの命令により、ホーストルーパー達がキルマ達に襲い掛かろうとしたそのときだった。




 どこからか、フルートの美しい音色が響き渡り、ホーストルーパー達の動きを止めた。


ロバデーモン「な、なんだ!?」


キルマ「このフルートの音色…もしかして!」



 そこへ、アレックス、フィガロ、ロビン達が駆けつけたのであった。


キルマ「アレックス!」


スマ「フィガロちゃん!」


アレックス「久しぶりだな、キルマ、フィガロ。オレ達も加勢するぞ!」


ロバデーモン「出やがったな! エルフガンナーズの残りカスが! 全員まとめて血祭りにしてやるぜ!」



 アレックス達も加わり、ロバデーモン軍団との戦いが始まった。

 フィガロはエレメントガトリングから光の魔力を宿したエネルギー弾、

 ロビンは風の魔力で生み出したエネルギーの弓矢をホーストルーパー目掛けて発射した。

 キルマも手に持っているソードを華麗に使い、ホーストルーパーを3人倒した。

 さらにプリンフォックスのプーちゃんは口から冷凍光線を発射し、ホーストルーパーを氷漬けにした。




アレックス「現れよ! 雷の属聖剣・サンダーロシュフォール!!」


 一方、アレックスは腕のエレメントブレスレットから雷の属聖剣・サンダーロシュフォールを召喚し、ロバデーモンに立ち向かっていった。

 対するロバデーモンもワインの固く大きな手でサンダーロシュフォールの斬撃を防いだ。


アレックス「意外と固いな」



ロバデーモン「くそが! これでもくらいやがれ!?」


 後ろへと距離を取ったロバデーモンは、手のひらの発射口から火球をアレックス目掛けて発射した。

 だがアレックスはサンダーロシュフォールの刀身でその火球を受け止めた。

 さらに刀身にまとった炎にそのままサンダーロシュフォールの雷の力を注ぎ込んだ。


アレックス「プラズマフュージョンカウンター!!」


 アレックスはサンダーロシュフォールの刀身から、受け止めたロバデーモンの炎と自分の雷を合成した斬撃弾を飛ばした。

 飛ばした炎と雷の合成斬撃弾はロバデーモンの口元に直撃し、汚い前歯を破壊した。



ロバデーモン「ひ、ひまった! ほれのまへはは(訳:し、しまった! オレの前歯が)!」


 汚いとはいえ、自分の前歯を破壊され、動揺どうようするロバデーモン。



 そこへアレックスが勢いよく前進し、ソードモードからライフルモードに変えたサンダーロシュフォールの銃口をロバデーモンの腹部ふくぶにくっつけた。


ロバデーモン「ひまっ…!」


アレックス「もし再生してきたら、前歯くらいはキレイにしてこいよ」


 とつぶやき、アレックスはゼロ距離でサンダーロシュフォールの電撃ビームをロバデーモンの腹部目掛けて発射した。

 電撃ビームはロバデーモンの腹部を貫通かんつうし、その反動はんどうでロバデーモンは吹き飛び、そのまま地面に倒れて絶命ぜつめいしたのであった。





 つづく






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