第62話:ファンタジアキッド参戦!発動せよ、幻の憑依魔法!②
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〈タンリオシティー付近の森林地帯〉
タンリオシティーに迫る3大人造モンスター率いるホーストルパー軍団。
そこへ立ち塞がったのは、タンリオシティーを拠点に活躍している4人組の冒険者パーティー・ファンタジアキッドであった。
チルチル「そこまでだよ、ラウズ帝国!」
チロ「ここからは1歩も通さないぜ!」
チレット 「猫ちゃんに変わってお仕置きよ!」
ミチル「私も…がんばる!」
両腕に青い翼が生えている鳥人族の少年・チルチル、
黒髪に赤い犬耳が生えている犬人族の少年・チロ、
黒髪と黒猫の耳が生えており、白くモコモコのファーを羽織っている猫人族の少女・チレット、
そして気が弱そうな茶髪の少女・ミチル、
ファンタジアキッドはこの4人の少年少女で構成されているのだ。
マッスルスパイダー「現れたな、ファンタジアキッド!」
マシンガンメカジキ「今日ここで血祭りにしてやるぜ!」
ソードマンティス「そしてタンリオシティーを我ら帝国の勢力下にしてやる!」
チルチル「やれるもんならやってごらん! 行くよ、ミチル!」
ミチル「うん!」
ミチル、チルチル「憑依! ミラクルユナイト!!」
ミチルとチルチルは口を合わせてそう叫ぶ。
するとチルチルは、まるで幽霊になったかのよう体が透き通り、そのままミチルの体に入っていった。
さらにミチルの着ている服は青を強調した服へと変わり、両腕にはチルチルと同じような青い鳥の翼が生えた。
人造モンスター達「何!?」
ミチル達が憑依を発動したことに、ラウズ帝国の一同は驚きを隠せなかった。
ミチル「ビュービュー痛快! バードフォルム!!」
チルチルが憑依したことにより、ミチルはさっきまでの気弱な性格から、やんちゃな性格へと豹変した。
ミチル「行っくよ〜! それ〜〜〜!!」
ミチルは両腕の青い翼を活かして空を自由自在に飛び回り、ホーストルパー達を翻弄しつつ、華麗な蹴り技を繰り出し、ホーストルパー達を圧倒した。
一方のチロは炎をまとった剣による斬撃、チレットは先端に猫の顔が付いているバトンから繰り出された紫色のエネルギー波で、ホーストルパー達をどんどん撃破していった。
ミチル「バードボウガン・空気撃ち!!」
ホーストルパー「ヒ〜ン!!」
空を舞うミチルは、右手に装備した青いボウガンから水色に煌めく針状の空気弾を連射し、ホーストルパーを3人仕留めた。
するとそこへ、マッスルスパイダー、マシンガンメカジキ、ソードマンティスの3大人造モンスターが一斉にミチルに襲いかかってきた。
いかに射撃と空中戦が得意なバードフォルムのミチルでも、3体の人造モンスターの猛攻の前では部が悪く、苦戦を強いられてしまう。
チロ「ミチル! 今度はオレとユナイトだ!」
ミチル「分かった!」
そこへチロが駆け寄り、ミチルはチルチルとのユナイトを解除した。それにより、ミチルの体からチルチルが幽体離脱し、ミチルは元の体に戻った。
ミチル、チロ「憑依! ミラクルユナイト!!」
次はチロを自分の体に憑依させたミチル。
ミチルの茶色い髪からチロと同じ赤い犬耳が生え、性格も荒々しくなっている。
ミチル「メラメラ豪快! ドッグフォルム!!」
一方、バルトワイバーンから降りたヒロシやイサミ達5人は、近くの茂みでファンタジアキッドとラウズ帝国の戦いを様子見として見物していた。
ヒロシ「あの子スゲーなぁ! 他のメンバーと合体しちゃったぜ!」
イサミ「やっぱりあの噂は本当だったか」
マミ「どういうこと?」
マリン「ファンタジアキッドのミチルちゃんは、メンバーの中で一番非力なんだけど、幻とまでいわれた秘術を使うことができるの。」
イサミ「その名も…ミラクルユナイト!」
ヒロシ、マミ「ミラクルユナイト!?」
ミラクルユナイトという魔法名に驚くヒロシとマミ。
さらにそこへ、レイニャがこんなことを言い出した。
レイニャ「本で読んだことがあります! その魔法はあまりにも珍しく、800年に1人しかその使用者は現れないとまで記されていました!」
イサミ「ご名答」
マミ「なんで800年なのよ!? 別に1000年とかで良くない!?」
レイニャ「わ、私に言われましても…」
レイニャに対するマミのツッコミなどお構いなしに、イサミはミラクルユナイトに関するさらなる情報を説明し始めた。
イサミ「ミラクルユナイトは、自分の体に仲間を憑依させることで、戦闘力が大幅にアップする上に、憑依させた仲間の性格と戦闘スタイルを引き継ぐことができるだ。」
ミチル「ヒャッハー!!」
その一方、ドッグフォルムとなったミチルは、炎の剣を豪快に使いこなし、3体の人造モンスターを手こずらしていた。
ソードマンティス「このヤンキーガールが!」
両腕の剣を豪快に使いこなし、ミチルに襲いかかるソードマンティス。だが剣術と怪力に特化したドッグフォルムのミチルの猛攻に、次第に追い詰められていった。
ミチル「行くぜ! ドッグブレード・灼熱斬り!!」
ソードマンティス「ぎゃあ〜〜〜〜〜!!」
ミチルは炎の剣によるこんしんの斬撃を炸裂し、ソードマンティスにトドメをさした。
炎の斬撃をくらいに横に真っ二つに裂かれたソードマンティスは、そのまま爆発四散した。
戦いの末、1体目の人造モンスターの撃破に成功したミチル。だがそこへ、マシンガンメカジキが鼻先のマシンガンからエネルギー弾をミチル目掛けて連射してきた。
それをなんとか回避するミチル。
マッスルスパイダー「隙あり〜!!」
だが回避したと思いきや、突如マッスルスパイダーが現れ、強力なパンチをくらい、ミチルは吹き飛ばれてしまった。
チレット 「ミチルちゃん!」
チルチル「チロ!」
マッスルスパイダー「新米冒険者共が調子に乗りやがて!」
マシンガンメカジキ「ソードマンティスの仇を取ってやるぜ!」
???「やめろ!」
ミチル達のピンチに、ついにヒロシ達が駆けつけた。
チルチル「君達はまさか…!」
ヒロシ「ファンタジアキッドのみんな! オレ達も一緒に戦うぜ!」
果たして、この戦いの決着はいかに?
つづく
キャットフォルムは次回参戦します!
僕のお気に入り形態です!




