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天国へ行くには異世界を救出してから  作者: ブルーのクローバー
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3.スキル


「じゃあ行こうか!!」


「ちょちょ・・・待ってくださいよ!!!」


「ん???」


乗り気なサリエルを制止させる。この人…天使に人というのが正しいかわからないが、この天使はいろいろ足りていない。


というか天使なら可愛いか綺麗な女性の方がよかった。


冷静に考えたら、なんでこんな大男が天使なのだろうか?


「早すぎます!!異世界に行ってできることが分からない以上怖いんです!!」


「あー、スキルってこと??」


「とか!!そういうことです!!!」


「行ったら分かるのに・・・。はぁ・・・(めんどくさいわー)」


こいつは。。。


サリエルが僕と同じくらいのサイズなら、たとえ相手が天使でも一発殴りたい、そんな気持ちにはなっていた。


「えっとね、簡単に言えば早見君の地球と同じなんだけど、人間にも特徴があるでしょ?」


「例えば、足が速いとか、賢いとかってことですか・・・??」


「そうそう。その特徴がずば抜けていると思ってもらえればいいかな。」


「はぁ・・・」




そこからサリエルのざっくりした説明が始まった。


地球上で足が早いと言えば、100mを9秒台で走ればものすごく速い。


しかしこれから行く異世界<プライム>では足が速いスキルは100mを2秒くらいで走るレベルらしい。


信じがたいが、人間以外の種族もいることを考えれば、地球上の物差しで物事を測ることはやめた方がよさそうだ。


出ないと身が持たない。



「ちなみに魔法とかも使えるんですか?」


「魔法はあるよ!!だけど、それもスキルを持っている人のみが使えるからみんなが使えるわけじゃない。」


「なるほど。」


急に異世界感が強まってきた。


手から炎を出したり、何もないところから物を出し入れしたりもできるのだろうか・・・。


ちょっと楽しみだ。


「だいたいの人がそれぞれスキルを1~5個持っているような世界だね。それ以上持っている人はほとんどいないかな。でも多ければ多いほどデメリットもあるよ。」


「で、デメリットですか???」


「そりゃあね。プラスのスキルがあれば、マイナスのスキルもあるから。基本的に1~2個のスキルに対して、1のマイナススキルがつく感じだね。」


サリエルが教えてくれるには、僕らが抱えるコンプレックス程度のものではない。


マイナススキルには怠惰・短気というものから、異性人気×・食事×など悲しいものまであるという。


プラスのスキルを付ければつけるだけ、マイナスのスキルが付くことになるためスキルの数をセーブしているようだ。


「あっちの世界ではプラスのスキルをエスキル、マイナスのスキルをウィキルと言っているみたいだね」


「覚えておきます。」


またそれぞれにステータスがあり、これはRPGゲームとほぼ一緒のようだ。


簡単にまとめると、


HP・MP・力・技・速・運の6種にスキル(エスキルとウィキル)がプラスされるような感じだ。



「すみません、サリエル様。質問があります。」


「えー?なに~??」


僕が質問をするとサリエルはいつもめんどくさそうに応える。


「所持しているスキルを増やしたり、消したりすることはできるんですか??」


「エスキルを増やす方法は3つあるよ。まずは“伝承”だね」


伝承。


誰かが持っているスキルを教えてもらうというもの。その際、心の繋がりが必要となり、簡単に「はい、どうぞ」ということは難しいらしい。たとえば家族や夫婦というつながりがあったとしても、伝承が行えるかどうかは分からないということ。


「伝承には祝福が必要でね。精霊や祝福スキルを持った人が立ち会わないとだめなんだ。」


「分かりました。」精霊にはちょっと会ってみたい。


「つぎは“継承”という方法もあるよ。」


継承。


これはスキルの譲渡ということだ。スキル所有者の同意があり、継承契約を交わせば渡すことが可能。


継承の場合、譲渡してしまうと所有者のスキルは消滅する。


「あとは“購入”だね。」


「え!?スキルって買えるんですか??」


「うん。買えるよ。なんなら、この方法が一番ベーシックだよ。」


購入。


惑星プライムにはスキル屋があり、スキルを購入することが出来る。


購入できるものは料理↑・鍛冶↑・農業↑といった生活に必要なものだけで、魔法スキルなどは購入出来ない。


生活をする上で困ることが無いレベルのスキルは手に入るということらしい。


スキルを身につけることで最低レベルの生活は送れるため、購入することが多くなるということだ。



「だいたいわかりました。ちなみにウィキルは・・・?」


「それはね、謎なんだよね。。。」


ウィキルの消し方や増やし方は未だ解明されていないらしい。エスキルが増えた際に自動的に追加になったりならなかったりするものだ。


またウィキルの伝承や継承方法も未確認とのこと。


「大丈夫そうかな~?もういい??」


「いえ、大事なことを聞いてませんのでまだです。」


僕は核心に触れる質問をした。



「僕のスキルは何でしょうか???」


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