表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
唯一スキルがSランクで理解不能な世界最強  作者: 狸 八郎
第0章 始まりの先導者
2/40

月島光司、28歳

給料日まで残り3日。



手持ちのお金は1,800円。


楽勝だ。節約術を駆使し続けた10年間。高校卒業からここまで、俺はずっと続けてきた。


就職ならいつかしてやる。慌てるときではない。


今は目の前の生活を何とかすることに全集中を預ける。



俺の名前は月島光司。28歳のフリーターだ。


俺1人が及ぼす影響なんて、たかが知れてる。

選挙を見ればよく分かる。

1人の票が起こす奇跡なんて想像してはいけない。


大事なのは、投票する事実なんかよりも結果だ。

俺が投票しようがしまいが、今日日1票差で勝ち負けが決まるだなんてことはあり得ない。


それならばいっそ、傍観しつつ決まった政策にぶつくさ文句垂れている方が些か楽だ。


政策だって、俺1人が嫌だといったところで何か変わるわけではない。

ましてや、その政策が今までと遥かに変わるかというと、これまたそういうわけでもない。


従っておけばそれなりの生活は成り立つし、野垂れ死ぬこともない。


つまりは平和だ。つまらないとすら思える平和加減だ。


平和からの脱却を求めても、特に変わることもない。

俺が求めた変化は、俺1人の努力じゃ変わらない。結局、そうやって無気力が正当化されていってしまう。

世界は、楽なもんだ。このままでも過ごしやすい。


平和からの脱却を求め、決まってやることといえば、寝る前の祈りくらいだ。


祈りでもしていないと、忘れてしまいそうで。

退屈に、飲まれてしまいそうで。


【神様がいるのなら、俺にタイムリープを起こしてくれ。

そうだな。やり直せるなら、成人式あたりでいい。今から約8年前だ。】


こんなことを毎日祈って寝るようにしている。

厨二病なのはもはや仕方ないことだ。


誰だってやるだろう?この記憶のままやり直せれば、だなんて皆が一度は考えちまうよな。



ー 突如消えちまった親友を失ってから、この世界に価値なんて失くなっちまったんだ。 ー

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ