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ロードオブ召喚獣  作者: 星村直樹
悠久の浮島
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スカルドラゴン 2回目

 4人は、BOS部屋に足を踏み入れた。


 ヒロが、ノーマと共に、ドスンと降りてくるであろうスカルドラゴンの所に突っ走った。ラヴィは、アリーシャのエアーシェルの中で天井を仰ぐ。少しでも、逆鱗が見えたら、マファイを撃ちまくって、逆鱗を自分たちの方に釘づけにしないとヒロ達が大変になる。


 部屋に明かりがついた。天井からスカルドラゴンが降ってくる。スカルドラゴンが、ドスンと、地上に降りる前に、ヒロは、もう、ジャンプし、ローリングホールで、さらに高度を上げ、スカルドラゴンの鼻先にいた。


「ダイブブレイク」

 ヒロの狙いは、頭骨の後ろ。首筋あたりだ。頭骨を落とすことができれば、相手は、第二形体に成れない。狙い通りバンと、首には当たったが、流石に硬い。

 スカルドラゴンは、すかさず、ヒロを毒の爪で、つかもうとする。ヒロは、それを読んでいて、首を蹴って、スカルドラゴンの後ろに回る。ヒロが着地する前にスカルドラゴンは、もう、しっぽ攻撃をしてきた。ヒロは、これを空中で受け止め、部屋のずっと奥に吹っ飛ばされた。スカルドラゴンは、狙い通りヒロを追った。


 スカルドラゴンが、部屋の奥に行くと同時に、大量の逆鱗が現れた。ラヴィは、マファイを連弾で撃ちまくる。


「マファイ」

 ドガ、ドガ、ドガンと、大きな火のバブルが膨らみ、一つの爆破で、レーザー砲台を持つ3から4の逆鱗が爆発していく。逆鱗は、ラヴィにヘイトを覚えて、アリーシャのエアーシェルに押し寄せた。


「順調だわ」

 ライトボードで、ヒロとノーマのHPを見ているアリーシャが、回復薬の在庫を確認する。二人のHPは、あまり減っていない。スカルドラゴンと、逆鱗の引き離しに成功した。


 ヒロは、前のめりになって自分たちを追いかけるスカルドラゴンを見てノーマに指示した。


「ノーマ、スカルドラゴンの足元に、ウォーターウオールだ」

「ウォーターウオール」

 自分が吹っ飛ばしたくせに、逃がさないぞという感じで、小さなヒロ達を追うスカルドラゴン。そこに、ノーマのウォーターウオールがかかる。ステンと転ぶスカルドラゴン。


 ガグン

「ウ、ギャオー」

 ガツンガツン、ドウン。ガンガン・


 二人は、倒れたスカルドラゴンの足に集中攻撃した。スカルドラゴンは立とうとして、また転ぶ。二人は、前半戦で、一番の攻撃をスカルドラゴンにすることができた。


「こいつ、最初は、足を攻撃すればよかったんだ」

 何度も転ぶスカルドラゴン。その間に、ラヴィが、逆鱗の数を減らしていく。


 ヒロ、戻って来て

 アリーシャの通信が入った。

「ラヴィの奴、もう、逆鱗を駆逐したのか」


 最初の時より数が少なかったのよ。逆鱗は、回復が遅いんじゃないかしら


「そうかもな、じゃないと、ダンジョン内で倒した逆鱗も復活してBOS部屋に入ったら、最初の数に戻っているはずだよ」

 ヒロは、惑星ジュームの戦いを思い出す。


 倒れているスカルドラゴンを置いて、アリーシャの元に走る。残っている逆鱗を二人も手伝って倒していく。

「マファイ」

「ウォーターウオール」

「スラッシュ」

 逆鱗をすべて駆逐した。


 奥の方で、スカルドラゴンが、青く光りだす。第二形体だ。


「ノーマ、バトル召還」

 ノーマからシャボンが、ふぁーっと立ち上った。バトル召還だ。


「ラヴィ、こっちにこい」

 ノーマをはさんで、ラヴィとヒロが並び、スカルドラゴンをにらむ。スカルドラゴンは、いきり立って、ヒロ達に向かって走った。


「フギャーーーーー」


「雄たけびだ。ノーマ、ウォーターウオール。特大のをぶつけてやれ」


 ブファー----

 スカルドラゴンが吹雪を吐いた。


「ウォーターウオール」


 スカルドラゴンの前に、大きなシャボンの壁が立ち上る。それが、水の壁となり、スカルドラゴンに押し寄せた。


 パキン、パキン、キン、キン、キン


 スカルドラゴンは、自分の吐いた吹雪で凍りつき動けなくなった。


「アリーシャ、スカルドラゴンのアームに、オレと、ラヴィをバインド。ラヴィ、体当たりだ」

「ぎゃーーー」


「マ・フウ(舞・風)」

 ヒロとラヴィが、空中に舞う。さらに二人は、前方回転で、勢いをつける。


「ローリングホール」

「ギャオ――――ン」


 バギンと、同時に、羽が変形したアームが粉砕された。二人は、更に足元に密着。スカルドラゴンの、氷の戒めが解けるまで攻撃した。スカルドラゴンが、這いつくばるようになる。


 スカルドラゴンの肋骨が伸びた。第三形態だ。


「やばい、一度引くぞ」


 肋骨がみるみる紫に変色していく。毒霧攻撃だ。しかし、肋骨は、伸びて、粉砕しやすくなっている。粉砕してしまえば、攻撃力が落ち、毒霧も発生しない。


「ノーマ、ポイラだ、かけまくってくれ」


「ポイラ」

 スカルドラゴンが出す毒が中和されていく。ラヴィとヒロが突っ込む。アリーシャが、二人を回復する。


 ノーマは、ヒロ達と一緒にスカルドラゴンに突っ込み、ポイラをかけまくった。


 ピピッ ノーマの警告音


 腕攻撃が来た。

「ラヴィ、プロテクトアタック」

 ラヴィが、自分にプロテクトを掛けて攻撃してくる腕に体当たりする。反対の腕は、ヒロがジャストガード。空いた方が、肋骨を粉砕していった。


「肋骨を全部粉砕したわ」

 アリーシャが、状況を伝達。


 スカルドラゴンは、体の支えを失って、立つことができない。そこに、バラララ、ラランと、ハーブが鳴った。


 ノーマが薄く光りだす。

「ヒロ!」


「来たか。『タイダルウエーブ』」


 ノーマに、シャボンが集まりパーッと大きく広がった。ノーマは、空中で、スカルドラゴンと変わらないほどの大きさになり、顔をふぁっと上げる。その時、七色に光彩をにじませていた髪が、虹色に光りだし、水中で、浮遊しているかのように浮かぶ。


「タイダルウエーブ」


 ヒロたちのHPが、MAXになり、ステータス異常も正常化する。スカルドラゴンには、巨大な津波が襲い掛かった。スカルドラゴンが、バラバラになる。


【コングラッチレーション】


 4人の前に勝利の光文字が浮かんだ。


 ヒロとラヴィは、レベルが101に、ノーマが69、アリーシャが57になる。


「ノーマ」

 ヒロも久々に、ノーマの召喚獣攻撃を見た。みんな、ノーマに集まる。

「ぎゃう〈お疲れさま〉」

「ノーマ、イヤリング」

 アリーシャが、ノーマのドロップに気付いた。青色のイヤリングだ。


「うそ! きたー」

 ノーマが、イヤリングを触る。ヒロが、ライトボードでサーチした。


「古の光宝か、光属性?、冷凍光線かな。じゃあ、氷属性だよな。これ、スカルドラゴンの光ってた目だ。強攻撃。シャボンや水と合わせると、多角的な攻撃ができるんじゃないか。おめでとう、他属性、それも、複合魔法が使えるようになったんだよ」


 ※冷凍光線は、ヒロの願望。ボードには氷属性とある。古の光宝の能力は、電子の回転を止めるマイナス電磁波で、物質を急速冷凍する。ノーマの場合は、水属性なので、それに氷属性が加わったことになる。


「うれしい!」

 ノーマが、顔を真っ赤にして喜んだ。


「氷魔法ってことね。水を一瞬で凍らすことができるようになったんだ。すごい」

「ぎゃう〈便利〉」

 ラヴィは別のことを考えた。ザブ砂漠で、氷水が飲めると思った。


 ノーマが魔法の項目を見ると、アイスとロックウォールとスターダストストリュームが増えていた。スターダストストリュームは、まだ光っていない。使えないのだが、アリーシャが、スカルドラゴンの吹雪と同じじゃないかという。レベル違いの魔法を手に入れた。アイスは氷の初期魔法。これと、水魔法の合わせ技を使うと、多様な攻撃が可能になる。


 ヒロ達にもアイテムがドロップした。ヒロには、竜の鱗が大量にドロップ。オリハルコンと並ぶ、硬化素材だ。アリーシャにもアイテムがドロップした。骨甲板、クラフトアイテムとある。ラヴィは、魔法の種類が増えていた。ワホイとある。単体強回復だ。ホイラと違い離れた相手でも、回復してしまう。実際は、ホイラより前に憶える魔法。緑の宝珠が機能しだしたということだ。


 クラフトアイテムは、ウォッチでも未知のアイテム。鑑定できない。アリーシャが、ヒロに聞いて来た。


「骨甲板?、クラフトアイテムってあるけど、これ、何かな」

「見せてみろ」

 ヒロも、分からないという顔をした。

「これ、たぶんネームプレートだよ。でも、素材が足りないな。これに合わせる素材は、これからドロップするんじゃないか」

「あっ、なんとなくわかった。カインのだよ。ラヴィ、絶対、ベロニカ様にお願いしよ」

「ぎゃう」

「名付け親だしね」

 ブリーダーに名前を付けられたエネミーは、同じ枠の召喚獣とも仲良くなる。アリーシャは、ブリーダーのスキルを持っていないのに、カインがラヴィの仲間になってくれれば仲良くなれるのだ。


 4人は、この部屋の奥に開いた地下に向かう階段を降りて行く。ベロニカが休んでいる部屋がそこにある。

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