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ロードオブ召喚獣  作者: 星村直樹
悠久の浮島
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風の神殿

 悠久の浮島に入る日が来た。


 それまで、ヒロは、龍王城に留まり、ワイバーン飛翔隊のグワン将軍の所に行って、和解し、将軍に合う武器を作って。戦士以上の評価を受け、主要な人物を紹介された。それは、世界樹の聖戦士たちもそうで、ガイガイオウに、多くの戦士を紹介された。


 悠久の浮島は、エルフの浮島の北にある。この島に入って、ここがどういうところだかわかる。生体惑星ジュームのエネミーたちが武装を解いて穏やかに暮らしているようなところだ。パグーの生態系とまったく違うところだった。エルフの始祖ベロニカが、ジュームの生体ロボットたちの創造者だ。


 浮き島の南に到着したヒロは、そのまま一人で島を散策していたが、3人がうるさい。復帰サインは鳴らすは、早く呼んでよと通信してくるわで、ヒロが根負けした。


「ラヴィ、アリーシャ、ノーマ、ジャスト召喚」


 ポン、ポン、ポンと、左胸下にノーマ、右肩にアリーシャ、左肩にラヴィが現れた。


「ぎゃう、ぎゃうぎゃう〈ヒロ、久しぶり。私、ちょっと強くなったよ〉」

 ポップより、ラヴィが鍛えられているんだろうなと目に浮かぶ。


「ここ、惑星ジュームみたい。やっぱりベロニカ様すごいな」

 アリーシャは、さっそくウォッチの能力を全開にして、浮き島をサーチしている。


「ぷふぁー、清々しいかも」

 ノーマは、召喚獣になって、自分の周りに霧を発生させてみる。ポケットちゃぷちゃぷを卒業する日も近い。



 ヒロが、打ち合わせをする。


「島の中央に神殿があるそうだ。ベロニカ様が起きているのなら、そこにいるんだが、休眠中で、そこから地下に降りて行くことになる。神殿は、ダンジョンの様に奥が深い。その道を守るエネミーは、アリーシャのおかげで、襲ってこない。だけど、試しの間という広い部屋に入るとスカルドラゴンが現れる。ラヴィとオレは、戦ったことが有るが、今回は、レベル違いだろう。攻略は、人魚の召喚獣だ。ノーマをバトル召還するぞ。あとは、このままで、やろう。アリーシャは、ノーマについてくれ。ラヴィは、オレと突っ込む」


「了解」

「ぎゃう」

「分かったわ」


「第一形態が厄介だ。本体は、爪の毒と打撃攻撃だけだが、逆鱗というレーザー砲台がうじゃうじゃ出てくる。ノーマは、シャボン爆撃を試せよ。レーザーは、アリーシャのエアーシェルで防御。ラヴィは、オレとリフレクションプロテクトアタックで、その中を走り回る」


「ぎゃう」

「ごめんね、まだ、大きなシャボンは、作れないの」

「私、エアーバリヤーのON,OFF苦手だな」


「二人とも実戦で強くなってくれ。第二形体は、羽の部分がアームになる、オレ達が破壊するまで、これには絶対捕まるな。吹雪攻撃もしてくるぞ。ウォーターウオールでカウンターだ。水の壁が凍って、スカルドラゴンの動きが止まる」


「ぎゃう、ぎゃう、ぎゅ〈ノーマが、いれば楽ちんだね〉」

「そうみたい。でも、本当に楽になるのは、レベル80からよ。ジュームの時は、ヒロとレベル82で、戦ったんでしょ」

「強い相手ってことね」


「みんないいか。第三形態は、地に這いつくばるようになって、何本もあるあばらが、動き出す。手の爪だけだった毒攻撃が、拡大するぞ。オレとラヴィは、アイテムで対処。ノーマが全体の中和。アリーシャ、バックアップ頼む」


 全員が、ヒロの攻略を頭に叩き込んだ。



 神殿は、白亜の神殿だった。魔法時代の風の神殿と同じ作りで12階建て。ここで、全寮制の魔法学校を開くことができる。今は、誰もいない寂しいところだ。


 神殿に入ると少しひんやりした。天井がとても高い。壁際に沿って、神官の部屋や教室や学生の部屋になっているのだろう。階段が見えないから、外周の内壁沿いに、らせん階段になっているのが分かる。


「神官のイルマ様は、本当は、ここにいる人なんだって。ここだと、魔法学校の校長先生になるみたい」

「私、通いたいかも。水球を作れるようになると、内陸で生活できるようになるんだって」

「霧だけでもできるだろ」

「文化も築けるの」

「ぎゃう〈なるほど〉」


 エルフ王に言われた通り、祭壇の奥に地下に続く階段があった。地下は弱い緑がかった光に満ちていた。そこに、バージョン2で見慣れた戦闘型のエネミーが多数いた。ほとんどの者は動かないが、中には、ここを徘徊しているエネミーがいる。ヒロ達は、すぐライトボードを使ってエネミーたちのレベルを確かめた。


「レベル95から100。ここのエネミー強い」

 ノーマが驚き、アリーシャが肩を落とす。

「じゃあスカルドラゴンって、レベル100ってこと」

「ぎゃぁ〈かな?〉」


 ヒロとラヴィは、レベル100だが、ノーマは、レベル67。アリーシャはレベル54しかない。格違いの相手と戦わなくてはいけない。第3形態になると、毒の霧も立ち上る。プレーヤーは、HPを瞬く間に減らされる。しかし、アリーシャは、エアーを発生し続けることで、この霧から自分を守れる。ノーマも毒を中和できるので、自分を守れる。二人の防御は、とても強い。


「ひぎゃー、ぎゃう(わー懐かしい)」

 ラヴィが、兵器まみれの犬型エネミーに駆け寄った。バージョン2の時、結晶核が小さかったので、癒されて、仲間になってくれたエネミーとそっくりだ。頭をなでると喜んでくれた。


「ぎゃーう、ぎゃうぎゃう(この子、お持ち帰りしたいね)」


 ノーマとアリーシャもやって来た。ヒロは、こいつら無茶するなと、思うが、エネミーは大人しい。自分も、頭を撫でてみた。


「わふん」

 喜んでいるのが分かる。


「ラヴィはブリーダーだし。ベロニカ様にお願いしてみるか」


「ぎゃう」

「ダメよ。食べ物が全然違うじゃない。生体ロボットよ」

「アリーシャ、研究してくれよ」

「貸し2つよ」

「1つだろ。レディオ商会で1つ目は、消滅だよ」

「分かった。じゃあ、欲しがってた醤油の制作が先なのね?。ベロニカ様が許してくれたら、またここに来る?」

「ベロニカ様が許してくれたら、もう、連れ出そうよ。2回目は、裁定が通らないかもしれないじゃないか」

「う~ん、お母さんに聞くね。ちょっと待って」


 ・・・・・・・・!

「生体ロボットを研究していた人がいるみたい。OKよ」


 アリーシャも生体ロボットに興味がある。図書館で、いっぱい調べて、レディオ商会の仲間にも相談しようと思った。アリーシャは、ここにある油や生体ロボットのナノマシン細胞をウォッチしだして大人しくなる。

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