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ロードオブ召喚獣  作者: 星村直樹
カナン山
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異世界の星空

 全部済んだと思った頃に、シャーンとガイガイオウが、ビーに連れられて、やって来た。


「おーい」


「遅いぞ!」


「わっ、ワータイガだ」

「まだ、大物が残っているじゃないですか」ビーが、まいったという反応をした。


「大丈夫だ。こいつ、ラヴィのペットになった」

 ゼオが自慢する。

「違うよ、友達だよ」

 ラヴィが訂正する。

「そうだったな」

 同じもんだろ。と、思うが、孫が可愛いゼオは、ラヴィの言いなりだ。


「済まないが、まだいるかもしれない。ガイガイオウたちは付き合ってくれ」


 ガイガイオウたちが頷く。


「ヒロ、わしは、町に帰って、討伐隊を組織せんといかん。悪いが、帰るぞ」

「自分も、落ち着いたら、街に行きたいです」

「本当か、北の町にいる。そこが、こういう奴らを対処する兵のいる拠点だ」

「了解です」


「ラヴィはどうする」


「一回帰って実態で来る。召喚獣の時は、ヒロから離れられないの。南の町にホップを連れてく」

「そうだったな、とりあえず、わしに任せろ。その方が早い。じゃあ、先に南の町に戻るかリナを驚かせたいし」

「ホップ聞いた。おじいちゃんにお礼を言って」

「がおーーん」

「ワハハハ、ホップ、ラヴィをよろしくな」

 ゼオは、ホップをラヴィの友達として認めた。




 おれは、ラヴィたちを見ながら、アリーシャと通信した。


「森の中には、まだ居るんだろ」


―― そう、なんだけど、森の気と混ざっちゃって、感知しにくいの。シンの気が、森の気に相殺されているみたい


「さっき、森羅結晶というのが大量にドロップしたんだけど、何かの薬の素材みたいなんだ。分かるか。この森と関係あると思う」


― 一つ頂戴・・・ごめん二つ


「いいぞ。 シャオンさんだったら分かるかな。もう一つ持って行ってくれ」


― でも、お母さんが、シャオンさんじゃあ分からないだろうって。私も、そう思う。ライトボード出ないんですって?


「そうだけど、知識はそのままさ。家に来てもらえよ」


― お母さんも、シャオンさんに会いたいって


「たのむな」


―お母さんがね、今日は、もう休んだ方がいいんじゃないかって


「森の入り口まで行って襲われなかったらそうするさ。聞いただろ?ラヴィがサブ職業、持ったぞ、ブリーダーだ。ワータイガを仲間にした」


―すごい、私もワータイガと話したい。いいでしょ、お母さん。ヒロ、私も呼んで


「明日にしろよ。ゼオが南の町に連れ帰るんだ」


―残念



 通信を終え、ラヴィを帰してガイガイオウたちと森に向かうことになった。結局おれは、ここでキャンプを張ることに。

 異世界で、キャンプファイヤーすることになった。






 結局、森からの襲撃者はいなかった。しかし、こちらが森に入るのは、更に危険が伴う。兵士の動員数と準備が必要だ。おれたちは、丘の上に戻ってキャンプをすることになった。



 満天の星空を見ながら、ここが異世界だと痛感した。知っている星座が一つも無い。ガイガイオウたちは、キャンプファイヤーを囲んで、ヒロたちの戦いぶりをハチから聞いて盛り上がっていた。


 ゲームじゃあ、星空なんて真剣に見なかったな。降って来そうな星空だけど、見たことがある星座が一つもないや。やっぱりここは、異世界だよな。


 おれの父親は、星間交易商人だ。主に、地球と月を行き来する固い仕事をしていた。それが、急に火星に行くと言い出して、もう、2年も帰ってこない。おれは、ゲームに没頭した。おれの成績が優秀だったから、部屋に閉じこもっていても母親は、何も言わなかった。アバタースーツと環境マシンでできている体感マシンは、体力を増強させる。外で遊んでいらっしゃいという必要がない。まさか、一人で遊んでいるとは思わなかったのだろう。


「親父が、この星空を見たら、ぶったまげるだろうな」


 そこに、ビーがやって来た。

「何一人で、星空眺めてにやけているんだ。飯、食おうぜ。蟲族以外で、オレ達の食糧たべる奴は、初めてだ。特別だぞ。まあ、食ってくれ、蜜パンだ。ちょっと辛いが、栄養満点だからな」


「蜜なのに辛いのか」


「食え!」


 あー、ロイヤルゼリーをこねたようなのか

「うまいよ」


「そうだろう、そうだろう。甘いのも飲め」


 ビーが機嫌よく、温かい蜂蜜ドリンクをくれた。


「これもうまいよ」


「飯が口に合うのは大事だぞ。この星で、やっていけそうか?」


「ガイガイオウ達から聞いていないのか。おれ、ラヴィ達と婚約させられた」


「三人ともか」


 頷くヒロ。


「ははは、はぁ、まあ、頑張れ」

 ちょっとヒロの気持ちが分かったビーだが、言うことは無い。

「じゃあ、ノーマの所に行くんだな。アリーシャの所には、行ったんだろ」


「アリーシャの所は、婚約させられる前だよ」


「大丈夫だ。エルフは重婚を認めている。数が少ないし長生きだからな。だが、賢い人たちだ。ほとんどの人が重婚をしない。珍しいケースになるんじゃないか」


「そうなんだ、じゃあ、魚人族は?」


「龍族と、もめるんじゃないか。数も多いしテリトリーも違う。早めにヒロがどうしたいか決めろ。じゃないと、周りに翻弄されるぞ」


「おっ、婿殿の話か。こっちに来てホット蜂蜜飲めよ」

 ガイガイオウが、やって来た。おれにとって、ガイガイオウは、この中で、一番表情が分かりに蟲族だ。だが、機嫌がいいのだけは分かる。

 シンの捜索は、3組に分かれて行われた。おれは、ビーの組だった。おれ達は、エネミーと出くわさなかったが、ガイガイオウの班が、ワーウルフとぶつかった。シンはいなかったが、ガイガイオウは、ライトセーバーを試せて、ご満悦だ。


「婿殿は、やめてくれよ」


「すまん、龍王の言い様がなー インパクトあったんだ」


「ゼオもだろ」

 シャーンも話に加わる。シャーンもゼオのことを呼び捨てにしないと怒られる口のようだ。


「シャーンもゼオのこと、呼び捨てなのか」

 多分、ゼオと戦ったな


「ガイガイオウも、ゴングもだ。ビーもそうなんだが、かたくなでな」


「おれは、連絡役だぞ。種族の要人を呼び捨てにしていたら常識を疑われる」


 何となくわかる。キャンプファイヤーの側に行くとハチが話しかけてきた。


「ヒロは、ゼオにも、武器を作ってたんだ。オレも欲しい」

 ハチが羨ましそうに話す。


「ライトセーバーか?」


「ナックルだ。重くて、他の人は使えないぞ。ハチ達は、自前の武器があるだろ」


「光ってない」


「そりゃそうだ。もう少し強くなったら考えてやる。そうだな、その前に防具を持てよ。強くなるきっかけになる」


「作ってくれるのか」

 蜂達が、いっぱい集まってきた。


「今回の件で分かっただろ。斥候だけやっているわけにいかないんだよ。相手は老獪でしつこい」


「だな」 ビーが認めた。


「さっきの戦いで、ワーウルフの毛皮がいっぱいドロップした。ノーマのサブ職業は、ファッションだ。服を作ってもらえるぞ。ノーマが作ると、防御が上がる」


「ノーマに頼んでくれよ」

 ハチが、嬉しそうに話す。

「すまん、50着、頼む。ここに居ないやつも、最初は一緒だったんだ」

 ビーが付け加える。


「ドロップしたのは、24枚だがな。もう、起きているだろ。聞いてみる」



「ノーマ起きてるか」


―キャ、ヒロ。いま、お父さんに怒られているところなの。えっ?無理。お父さんには聞こえないよ


「全部話したのか?」


―水竜王様の裁定よ。大丈夫だと思ったんだけど・・。すぐ来て


「また、戦闘になるぞ。水竜王に説明してもらえよ」


―あっ、そうか。お父さんヒロがね・・・


「はぁ、ビーの言った通りだ」


「どうした?」


「婚約の件で、親ともめてた」


「だろうな」

「行ってやれよ」

「服は、無しか?」


「今すぐ行ったら、また、戦闘になる。ワイバーン飛翔隊とだって和解したいと思っているのに。味方は、多い方がいいだろ」


「そうだな、海は、広範囲だ。シンの対処は早い方がいい」

 ガイガイオウが将軍の顔になる。


「オレ達も戦力だろ」


「ハチ、ごめんな。ノーマに言っとくから」

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