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ロードオブ召喚獣  作者: 星村直樹
世界樹
22/148

癒しの歌

 それを見かねた、ゴングと、シャーンが、戦線に復帰した。

「気を付けろ。毒属性の剣だ」


 また、3人パーティとの打ち合いになった。ヒロが、激しく応戦する。


 ピロリン


 戦いのさ中、可愛い音がした。ライトセーバーのリキャスト終了の音だ。

 おれは、大きくアリーシャ側に飛んで、背中の鞘にブラックソードをしまった。


 そこに、3人が、突進してくる。


「アリーシャ!」

「まかせて」


 ゴングが気付いて守りの体制に入る。シャーンは、飛び上がろうとし、ガイガイオウは、ヒロが攻撃を仕掛けてくる前に懐に飛び込もうとする。


「オーバーブレード」

 ライトセーバーが、一挙に大剣に。そして、さらに大きく伸びた。この剣をおれは、バットのように振りかぶる。アリーシャが、それを後押しした。


 カキーーーン


 ドガッ

 ズガッ

 ドォン

 三人は、壁に激突

 三人とも疲弊していて、成す術がなかった。



「ピーーーーーン。シャンランランラン」


 アリーシャの召喚ゲージが溜まった知らせだ。


「アリーシャ、癒しの歌だ」


 アリーシャが、祈るポーズをして、まぶしく光る。緑の柔らかい葉が、風に舞い、ゴングの3倍もある大きさになる。


 黄緑になった長い髪が風になびいて、髪飾りの草冠から、黄緑の光が発光した。


 風と共に歩もう

 光と共に歩もう

 収穫は満たされ

 人々は、歌う


 癒しの歌が始まった。これから、3分間、敵も味方も徐々に癒される。シンや、シンの結晶核は、更に攻撃され、浸食された者は、シンから癒される。


 おれは、ため息をついてライトセーバーをしまった。


「はー、生きてるか? ガイガイオウ、シャーン、ゴング」


 三人は、落ちたところに、もそもそと起き上がり、へたりこんだ。だが、まだ、声を出せない。


 癒しの歌が終わるころには、3人とも、ずいぶん回復して、立ち上がるまでになった。


「約束だ。ビー案内してやってくれ」


 これを聞いたヒロの目の前には、

【コングラッチレーション】

 の、光文字が見える。


「ヒロ!」

 寄り添ってきたアリーシャの額に、第3の目ができていた。


「ハハハハ、オレの光玉だ」

 ガイガイオウが、肩を落とす。


「大丈夫だ、次が生えているぞ」


 ガイガイオウの肩には、小さいが、光玉が形成されていた。これを核に、ガイガイオウの光玉は、また、元に戻るだろう。



 アリーシャは、第3の目を取得した。光玉で、傷がつきそうにない宝石の目だ。


「額の目も、見えるのか」


「うん」


 目からビームという雰囲気には見えない。奇麗な目だ。そして、これでアリーシャが、ハイエルフに成ったのは間違いない。


「おめでとう。これで、ハイエルフに成ったんだよ」

「えへへへ」


 アリーシャは、顔を真っ赤にして喜んだ。


 ライトボードでアリーシャを見ると、レベルが52から、55になっている。相手が、レベル違いだったことが分かる。

 ハイエルフは、すべての精霊が見える。アリーシャの世界は、広がった。



 ヒロにもアイテムがドロップしていた。

 カブト

多分、ゴングの角だろう。素材アイテムだ。


 さっきゴングは、情けなさそうに、自分の折れた角を撫でていた。ヒロは、この3人と友達になることに決めた。


「ゴング、その角は、また、生えてくるのか」


「無理だ」


「オレなら、見た目だけだが、治せないことは無いぞ」


「治してやってくれ」

 ガイガイオウが、ゴングの代わりに話す。


「その代わり、条件がある。友達になってくれ」


「初めてだ。そんな条件」

 シャーンは、いいのではないかとガイガイオウを見る。


「アリーシャたちはいるが、オレは、ずっと一人だった。今でなくてもいい。オレとパーティを組んでくれ。シャーンは、アリーシャと相性が最高だ。連携技を開発できると思う」


 アリーシャも乗り気だ。シャーンもアリーシャで強くなると分かっている。


「いいだろう。ゴングを頼む」



 こうして、素材アイテム『カブト』を使ってゴングの角が修復された。ヒロは、鍛冶屋ではない。他のアイテムと一緒にクラフトする。


 図らずも、ガイガイオウたちは、長いことヒロを足止めするのに成功した。

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