シャーン
シャーンは、バッタタイプの蟲人間だ。腕から出ている鎌が主な武器なのだろうが、異常に発達した足が気になる。ものすごいスピードで、ヒロと切り結んだ。
ヒロがまた、敵の特徴を言いあてる。
「シャーン、お前、風を使えるだろ。腹の風車で分かる」
「なぜそれを」
「そういうヒーローがいるんだよ。風をエネルギーに変えるんだろ。幹の中で残念だったな」
「そうでもない、なぜか、力が溜まってる」
・・・さっきの、アリーシャのサポートか!
アリーシャは、敵も助ける。アリーシャは「えへへへ」と、照れている。「そこは照れるところじゃないだろ」と、突っ込みたくなった。
それで、一人で、前に出てきたのか
「いいぞ、勝負だ」
シャーンは、少ししゃがんで、ポーズを取ったと思ったら、いきなり天井までジャンプした。
うわー本物を初めて見た
たぶんキックだ。それも、足が光っている。その少し光っている足で、天井を蹴った。シャーンは、さらに加速した。足は、真っ赤に燃えている。
これを剣で受けると、目の前で、爆発が起きるんだろうなと思うヒロ。通常なら、アリーシャにバインドしてもらって、天井に逃げるのだが、それでは、相手にエネルギーを与えるようなものだ。
「ローリングホール」
ヒロは、天井に向かって回転しながら、ジャンプして剣を振りかぶるスキルを発動した。
シャーンがこれを追う。
「ローリングホール」
ヒロは、空中でさらにローリングホールをかけて、高度を上げる。
打点を読み違えたシャーンが、蹴りを外した。すかさず、ヒロがシャーンに蹴りを入れる。
「ラウンドストライク」
ヒロは、更に更に、回転しながら、シャーンに踵落としを入れた。
「グォ!」
しかし、弱いが、シャーンも回し蹴りを打つ。ヒロは、空中で、これを剣で受けるしかなかった。
ボガンと、目の前で赤い蹴りが爆発する。幸運にも、ヒロは、上空に打ち上げられた。
すげえ、こんな空中戦初めてだ
おれは、天井を蹴けった。
攻守逆転だ。
爆発に被爆したヒロにアリーシャが、癒しの波動を送る。被爆で滲んでいた敵がはっきり見えた。
シャーンは、ヒロに踵落としを肩に食らって、床にたたきつけられていた。動きが止まっていたため、次のアクションが遅れた。
「シャーン、上だ」ガイガイオウが、叫ぶ。
シャーンも、ヒロが、見えているのだが、逃げるのは、もう、間に合わない。だから、同じ蹴り攻撃で、これを打破しようとする。
「ラウンドストライク」
「ダブルキック」
踵と、両足蹴りのぶつかりだ。まだ、シャーンの特殊な蹴りに余力があり、蹴りと蹴りがぶつかったところで、爆発する。
ヒロは、その爆風で、また打ち上げられ、シャーンは、その逆方向に。
シャーンは、運が悪いことに、床に打ちつけられた。
ヒロは、アリーシャに癒してもらいながら、シャーンに世辞を送る。
「悪いな、運も勝負の内さ。逆だったらこっちがやられていた」
実際は、攻略済みだったことをうかがわせる。
「シャーン、ゴングの所で休め」
「すまん」
床に、利き手を強く打ち付けてしまったシャーンは、右腕をぶらぶらさせながら羽で、ゴングの所までふわっと飛んだ。




