特隠課をよろしく。
初投稿作品です!
どうぞよろしくお願いします。
亀スピードの更新です。
――『兄ちゃん大好き!!』
――『俺も……のこと大好きだぞー、』
――『ほんとっ?じゃあ大きくなったら、兄ちゃんと結婚する!!』
――『おー、俺も……なら貰ってやるよ。』
――『やったぁ〜〜!!』
叶えられない、
叶うはずのない、
幼い頃の“約束”。
「俺はまだ、覚えているよ?」
◆―――――――◇―――――――◆
――――◇―――――――◆―――
◇―――――――◆―――――――◇
「……い、――――!!おい……、、、」
誰だろう……、、、もうちょっと寝かして欲しいのに……。
「大丈夫か、愛友??」
「んーーーー?あれ、大智さん?おはようございます。」
「おはようございますって……、何時だと思ってんだ?」
寝起きは低血圧なので、質問は勘弁していただきたい。
「…12時!?すいませんっっ!」
「お前でも昼寝とかするんだな。」
「う〜〜〜っっ、ごめんなさーーい!!」
なんだか、夢を見ていた気がする。
しかも、見たことのある夢を…。
「……あれっ、、、どんなのだっけ…?」
「どうかしたか??」
「あっ、いえっ!何でもありません!!」
まぁ……いっか、、、
この時、ちゃんと思い出していれば……
違う未来もありましたか?
――――――――――――――――
「おはよう、愛友。ほいっ、これ飲む?」
「広貴!ありがとう!!」
そう言って、広貴と呼ばれた男性が渡したのは“コーンスープ”。
「寝起きはこれに限るなぁ…。」
「ハハっ、元気になってよかったよ。」
……そろそろ、自己紹介を始めよう。
愛友こと咲良愛友。現在24歳。
広貴こと古関広貴。現在24歳。
二人は同期である。ちなみに仕事は…
「咲良、古関、出てくれ。二丁目の銀行で強盗だ。」
「「はい。」」
…『警視庁』だ。
「行きますか。」
「だね、」
咲良は貰ったコーンスープを急いで飲み干して、パトカーに向かった。
「相手は五人、人質は二十人ってとこだ。マップ、すぐに頭に叩き込めよ。」
「分かってますって、内先輩。」
「んなことより、前見て運転しろ、亮太。」
亮太こと内亮太。歳は28歳。咲良と古関の先輩である。
「仕事中ぐらい、先輩呼びしろっつの。」
「ぜってー、嫌だ。」
「可愛くねー、後輩だな、おい。咲良、こんな奴やめて、俺んとこ来いよ。」
「職務中に人の女にナンパしてんじゃねーよ、クソ上司。」
「あぁ?テメェ、クビにしてやろーか?」
古関と内は、まぁ……兄弟みたいなものである。幼い頃からずっと一緒にいる仲だ。
「二人ともやめてください。これから、現場乗り込むって時に、身内で喧嘩してどうするんですか…。」
咲良と古関の関係…、まぁそれは、おいおい話すとしよう…。
現場に乗り込む際の喧嘩、それを咲良が止める。
いつも通りすぎる会話で、咲良はため息が出る。
「ったく…ついたぞ。現場は大智さんが仕切ってる。」
「了解です。」
既に、報道陣や野次馬でごった返している現場。
そんな中で、“彼ら”の仕事は始まる。
「あっ、大智さん。」
「愛友!広貴!」
「お待たせしました。」「ども。」
「ふぅ……、やっと片付くな。頼むよ、二人とも。」
そう言って渡されたのは、サングラス。
「「はいっ。」」
「聖真くんと航平くんは先に入ってる。中で合流してくれ。」
渡された眼鏡をかけると、レンズ赤い文字が浮かび上がる。
パトカーから現場を見ていた刑事たちに、この現場には不似合いな、サングラスをかけた二人が近づく。
「あっ…隼人サン、客人ですよ。」
「あぁ!?んな時に…ってテメーらか……。」
しかし、このサングラスこそが“彼ら”のマーク。
「ここからは俺らが動きますので、1課の方々は邪魔しないでください。」
「ちっ…、誰だぁ、こいつらに依頼したやつァ!」
「こちらの銀行の支店長さん、刑事部長さんとお知り合いらしいですよ。」
「あんの……クソジジイめ…。」
では……、と言って再び二人は走り去る。
「でも……、あの二人が出るなんて珍しいこともあるんですねぇ、、、。」
「バカヤロー、刑事部長の知り合いからの依頼なんだから、仕方ねぇだろっ。」
なるほど、、、と言う後輩を無視して、無線をとり、
「あー、全部隊に連絡。合図が先延ばしになる、死にたくねーなら、そっから動くんじゃねーぞ。」
ガシャンっ、と大きな音を立てて、無線機を置く。
「物に当たんないでください、隼人サン。」
「当たりたくもなるだろうがっ!」
通常ならば強盗は捜査のである自分たちが扱う犯罪。誰よりも優先されるべき自分たちの担当事件を取られたのだ。
「仕方ないでしょう、“特隠課”が動き出しちまったんですから。しかも、あの二人が。」
“警視庁刑事部特殊隠密課”、通称“特隠課”。
スパイに近い独自の捜査のやり方と情報収集で、事件解決へと導く、スペシャリストが集まった、少数精鋭部隊。どの課よりも、優秀な成績をあげているのは事実だ。
桜良愛友と古関広貴。二人は特隠課のエース。最強のコンビ。
彼らに解決できない事件など、ない。
『Mission Accepted』
~自己紹介【まとめ】~
・咲良 愛友
本作の主人公。24歳。女。警視庁刑事部特殊隠密課に所属。特隠課エース。
・古関広貴
24歳。男。警視庁刑事部特隠隠密課に所属。特隠課エース。
・内亮太
28歳。男。咲良と古関の先輩。古関の幼馴染みたいなもん。
・大智さん
現場を仕切ってる方。
・聖真くん、航平くん
警視庁刑事部特隠隠密課に所属。
・隼人サン
警視庁刑事部捜査一課に所属。
・?
警視庁刑事部捜査一課に所属。隼人サンの後輩。