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第二話 お茶会

 その男性の名前は、マリス――ポートと言った。

 年齢は25歳。出身地は、この町から数百キロ離れている有名な大都市。

 二週間前からこの町に教育実習生として派遣されて、将来近いうちに魔法学を教えてあげられるような先生になりたいそうだ。

 きっと貴方なら立派な先生になれますよ。

 そう私が言ったら、マリスさんは照れ隠しなのか髪の毛を弄りながら「ありがとう」と言った。

 そしてまたお仕事が終ったら会いに来るよと言ってくるので最初は断ったけど、中々引く様子もないのでお言葉に甘えさせてもらって夕食を一緒にとることにした。

 信用してもいいのだろうか。

 それに何でまだよく分からない人に自分の事をペラペラとしゃべるのだろうか。

 でもこんな優しい人滅多にいないし、これまた何かの縁だと思ってその事についてはもう何も考えない事にした。

 一人くらい友達作ったていいわよね。

 そのほうが絶対に楽しくて、きっと困ったときには助けてくれそうだから。

 特にマリスさんはその人柄、困った人を見捨てる事はまずないだろう。

 それでもしマリスさんが困っていたら、私が助けてあげよう。

 飲みかけの紅茶を一口飲みながら、私は口を開いた。

 



「それで何時あっちに帰るのですか? ここにずっと、はいかないんでしょう?」

「そうだね。僕がここにいるのは、後一ヶ月ぐらいかな。教育実習は後一週間で終わりだけど、もっとこの町にいたいしそれにやっと素敵な友達を見つけたから」

「えっ?」

「いや、今のは気にしないでくれ。ただここは結構魔法学の資料がたくさんあるからさ。もっと勉強したいからいるだけなんだけどね」

「そうなんですか。そしたら後もう少しですね」


 後一ヶ月かぁ。私は静かに呟いた。

 一ヶ月は短くも長くもない。

 そう思うのは私だけなのかもしれないけど、これだけは言えるのはマリスさんにとってこの一ヶ月間は特別なものであること。

 何故ならば、もしかするとこの一ヶ月間で教師という夢に近づけるのだから。

 叶えられる夢は叶って欲しい。

 マリスさんは少し寂しげな表情をして「そうだね」と言った。

 僅かな時間の沈黙も、この時だけ重く感じる。


 しばらくの間二人で話して、ちょうどお昼から一時間前になったので店長に頼まれた皆のお昼の買出しに行かなきゃいけないので軽い挨拶をして店から出た。

 もちろん自分の分の料金もおいて。



 とりあえずいきなりだったからびっくりしたけれど、気が合いそうで良かった。

 王宮の使用人っていうわけじゃなさそうだし、

 信用してもいいわよね。

 これでまた楽しみが一つ増えたと喜びながらいつものお店に入ると、お店の奥からどこかで聞き覚えがある声がして冷や汗が背中を伝った。


「おい、この女知らないか? ここにいるはずなんだけど」


 よく声が通って野太いこの感じ……まさか!!

 親衛隊隊長、レオルトだ。

 陛下と昔から仲良いっていうのは知ってたけどまさかこの人が関わってるなんて思いもしなかった。

 いつもは暴力関係とかにしか関わらないのに、今回だけ何で?

 どうしよう、本当にどうしよう。

 冷や汗ばかりが流れて、上手く考えられない。

 すると私の存在に気が付いたのか、レオルトがグルリと私の方向にむきずかずかと向かってきた。


「そこの女、この女知らないか? 二ヶ月前逃亡したこの女を」

「……知りません」



 本当はその女は私なのに。

 徐々に平常を取り戻した私は、いつのまにかそれだけ言ってお弁当売り場に駆け込んでいた。


 後ろで何かに気が付いたレオルトに、気が付かずに。

短くてすみません。

書いているうちにわけがわからなくなり、こんなことに。

とりあえず中篇を予定しているので、展開の切り替えがすごい早いと思います。

文章力がもっと欲しいですね。

これからも宜しくお願いします。

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