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少年は海底鉱山で稼ぐために船が欲しい

現在は3人は引っ越し先を思案中であったが中々決められずにいた


父親の魂を吸収した影響と死闘による経験もあり

レヴィンの魔力量と魔法の発現に対する技能が少し成長した

だが、魔法管理局からの感知から逃れ続けるのは依然として不可能だ


簒奪魔法と言う存在、総裁が見逃していたという発言

まだまだ秘匿されている特別な魔法が存在する可能性を踏まえて

基本的な妨害魔法を使ったところで感知から逃れられる訳がないと3人は結論に至った



『何で私達見逃されてたんだろう・・・』

『可愛いカラ?』

『カルレア言い寄ってきた男達に思い当たる奴いるか?』

『基本的に逐一解析してるけど強い人は居なかったわ 

      解析を誤魔化すような魔法があるのかしら・・・』

『じゃあカルレアのご両親の尽力が有力か』

リレアは話を振られずにスルーされて少しショックを受けていてレヴィンにもたれ掛かり

ようやくレヴィンもフォローする

『リレアも勿論可愛いけど大人から狙われるような年齢ではないからな』

『遅ィ~』

『え待って!私も未だ子供なんですけど!!ねえ!!ねえ!!』

明らかにわざと噛み付いて掻き回してくるカルレアに対し

拗ねてしまったリレアの手前もあって煩わしく極論を突き付ける

『この中で一番最初に(ババア)になるのはカルレアだ、つまりカルレアが一番大人で(ババア)だ』

カルレアはゆるふわなキャッチボールを楽しみにしてたのに顔面に豪速球をぶつけられたかのような衝撃が走った

『その答えム・カ・つ・く』『痛いッ痛い』

紅潮気味のカルレアに両方のほっぺをつねられ怒られる

冗談なのに本気で効いて本気で怒らせたかもしれない


リレア以上にカルレアが拗ねてしまい

レヴィンが何を言おうと誰も言葉を発しない誰も口を開ける事は無くなった

『閃いた!!!!!!』

構ってくれないので大袈裟に叫び立ち上がった、リレアとカルレアがビクつく

2人ともジト目になりながら、レヴィンを沈黙しながら睨んで言葉の続きを待っている

『船で暮らそう!海なら呼応石がないから感知や転移を心配する必要が無い!!』

『悪くない!・・・カモ!』

『考えた事はあったよ・・・でも海怖いし絶対眠れない』

 とカルレアは塞ぎ込む

『さっきはごめんな、一緒に背伸びして大人になろう

       俺も海はこえーけどカルレア達が居なくなる方が恐ろしいよ』

寄り添い優しく諭してくるレヴィンにカルレアは

何でこいつさっきは暴言ぶつけてきたんだと言わんばかりに睨みつけている


『頼もしいけど、船のお金はどうするの?私が出すの?』

『俺が稼いでくるよ』

一文無しで慌てて逃亡した上に金目のものなど....

『今日から安心して寝る必要があるから、私が建て返るしかないよね?』

『カルレア様お願いします』

『ふふん 仕方ないわねえ~』


『そもそも二人ともどうやって金稼いでたんだ?』

『野菜や薬の原料になる植物育てて薬屋に卸してたわ世界各地に私の畑があるの』

世界各地に畑作ってたらそりゃ魔法管理局にもバレるんじゃないか・・・?

『私ハ防犯や害獣対策の魔道具作って売ッてた』

 案外真っ当に生きてて衝撃を受ける

『凄いな、鉱山で採取した魔石でも売ってるのかと思ったぞ』

『鉱山は足付きやすいからね、海底鉱山なら良いかもしれないわね』

『それだ!船買ったら海底鉱山行こう!!!』

『陸の鉱山すら魔石に影響された生物に溢れてて危険すぎるノニ、海底は未開拓が多く危険すぎル』

『そこまでお金に困ってる訳じゃないし、現実的に行きましょう』

あれ意外にお金持ち・・・?

『とはいえ3人が住められる船を買うお金なんて無いから、3日程度の契約で最初は借りましょう

       その後もっと良い選択肢が見つかるかもしれない』

レヴィンはどうしても自分の船が買いたくて海底鉱山で荒稼ぎする事で頭がいっぱいだった

『ていうかレヴィンは指名手配犯なんだから街にも来れないし大人しく待っててね』

『だが3人で副局長を退けたし、もう一緒に行動した方が良くないか?』

『じゃあ、そうねえ・・・』 


─────

なんでこうなるんだよ

レヴィンは魔道具のカチューシャを付けられ髪は姉妹と同じ銀髪に付け毛でツインテールになる

カルレアのニットを着て胸は水風船を入れられて調整された

スカートの通気性に強い違和感を覚える

『可愛い妹が出来たわ』『カワイイお姉ちゃんが出来た』

二人の姉妹による評価は忖度無しで上々だった

『恐ろしい姉妹が出来た』

『えー何この妹全然可愛くない』

『立場がわかってナイ』

『そうよ!私を金蔓(かねづる)にする癖に!!』

『・・・お二人のご姉妹になれるなんて、この上なく幸せ者でございますわぁ~』

レヴィンは恥を捨て、出来るだけ女声に近づけて媚びた

『その調子その調子』『わかってきたネ』


3人は転移魔法を空打ちし、ディアス共和国内で買い出ししていた

ガルダとの戦いもあり、レヴィンは魔力が尽きても戦える剣をカルレアに強請り買って貰う

食品や必需品物は買い揃えレヴィンだけでは流石に荷物を持ちきれなくなってきた


最後にようやく漁港で船を借りに来た・・・が


『免許なんて居るんですか?』

カルレアが困った表情で無意味に質問してしまう

『そんなの当たり前だろう、買うならまだしも基本的な知識も無い奴らに貸せられるか』

レヴィンは怪しまれる一方だからしょうがないと、すぐさま引こうと提案する

『その免許ってどこで受けられますか?』

『ここは免許取得のスクールもやってるが、最短で1日かかるぞ』

短いけど、今日住むところが無いし

受講してる間に襲われたら堪ったもんじゃない

何とかならないか

『僕が船を出して海上で試験してあげますよ』

レヴィンは聞き覚えのある声と見覚えのあるその姿に驚愕するが女装のおかげで声を押し殺せた

同郷で親友だったロイ・ガーゼンだった

何でロイがこんなところに居るんだ?2日前はあの村にいたはず理解が追い付かなかった

『ぜひお願いします!!それならオーナーさんも問題ないですよね?』

カルレアはすぐに食いついた

『だが君はまだ教員資格が...』

『凄腕の魔法使いの彼女たちなら海底鉱山を踏破し

         船を買うなんてあっという間です』

ロイの目が青色から紫色に一瞬代わり、目が合っていたオーナーの気を豹変させた

『それも・・・そうだな』

『わかって頂けて良かった、良かった』

ロイはオーナーから教科書テスト用紙等必要な書類を受け取った


カルレア達の魔法の感知に引っ掛からなかったものの

リレアはロイの起こした異変にガルダに準ずるレベルの存在と物凄い警戒を示している


突然現れた少年ロイによって話がトントン拍子に進んでいき

その日の内に船長ロイの操縦によって格安で船を貸してもらえることになった


『ロイ様...ですね?この度は本当にありがとうございました!!』

いつものように解析魔法をかけつつ、握手をする

そしてカルレアはロイが身に着けている首輪型の魔道具に

何重にも魔法の加護と沢山の魔石が装飾されているおどろおどろしい弓が収納されているのを見つけた


レヴィンは親友に正体も女装もバレる訳にはいかず

距離を取って成り行きを見守っていたがビクビクし過ぎて水風船をずれ落としていた




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