少年に新しい師匠が出来る
二人ですぐに結論を出せる問題では無くなった為に、一旦ガルダの杖を没収し魔道具から脱出した
ガルダから聞き出した話をリレアにそのまま伝えて、今後の方針を話し合った
『今ガルダ殺すのはまずイ、私達の魔法の感知もされてるのなら野放しにして
追っ手が増えないように抑えて貰う』
『裏切らないならそれが一番なんだがなあ・・・』
『物凄い壮大になってきタ、味方が増えない以上上手く利用していくしかなイ』
ロロイがいてくれれば、心強いだろうが
彼女は今どこにいるのかわからない
総裁ダルグスはどうだろうか・・・
『導士を狙うなら、お母さんも協力してくれるかもしれない』
『本来ガルダに乗っ取らせて使うようだったから、従えば話はうまく進むかもしれないな』
『ガルダに力を付けて貰った後に解放して協力させるのが一番かナ』
ガルダならミェリアの魔法をある程度知っているだろう
魅了の魔法を対策しなければ交渉も出来ない
やはり頼らざるを得ない・・・この道は嫌だからと言って避けては通れない
レヴィンはカルレアを眺めては微笑み決意した
『その案で行こう、駄目だったらまた戻る』
──────
レヴィンとカルレアは再び魔道具に入った
ガルダの左手は切断されたまま、傷口はレヴィンが無詠唱で止血したまま
様子は何も変わっておらずガルダはただ座って此方が口を開くのを待っていた
『俺にはお前の魔法に対抗できる力を、カルレアにはミェリアに対抗できる力を授けて欲しい』
『・・・そうなりますか』
レヴィンの剣を知る前なら、ガルダは煽っていただろう
恐らく私を傀儡とするつもりでしょう、それなら早く私も解放された方が
魔法管理局に怪しまれず済む、問題はミェリアとダルグスですねえ・・・
『貴方は私に主導権を奪われた剣を取り戻すところから、
カルレアさんは私のように洗脳された後でも
意識を混在できるように脳の中に魔法回路を作るべきですねえ』
『魔法回路って?』
『・・・私がレヴィン少年の父上の体を乗っ取った時、意識を残していたのでしょう
乗っ取りや魅了をしても相手の複合化された意識までは
別の領域のため支配する事は出来ないのです』
あの戦いではレヴィンが父親の声を吸収していたし
確かにあの時正解に導かれていた意識は残っていたのだろう
となると母親を殺す姿を父は見ていたと・・・やはり許せない・・・外道過ぎる
『私の簒奪魔法と違って、洗脳魔法はあくまで脳の命令系統を支配するだけなので
独立した脳の魔法回路を用意しておけば、除去魔法か吸収魔法を唱えて魅了は剥せるでしょう』
『人格を複製する魔道具や記憶を保存する『記憶弾』のような脳に効果がある魔道具を自分に使い、その魔道具が作用する場所や感覚を覚えたら、その場所に魔力を流し込み魔法を想像し具現化するのです』
カルレアは魔道具を調達してからの修行となり、レヴィンに話が移る
『未知の魔法を攻略するには体験する方が一番なのでねえ
ひたすら私とこの剣の主導権を奪い合い、綱引きする修行ですねえ』
『修行と乗じて乗っ取ったりしないでしょうね?』
『もはや興味ありませんね、私がこれから貴方たちにこき使われる方が面白そうだ』
レヴィンはガルダに杖を返した
『私が貴方の御父上を乗っ取った時に、私に向けた感情や想像や魔法をこの剣に向けなさい』
奪われたという強い憎しみ、本当の所有者、取り返す事を強く意識し
剣にかけられている魔法、理簒奪を取り除くために吸収魔法をかけるが、剣の主導権は戻らない
『・・・まあ簡単にいく訳ではありません、私としてもすぐに攻略されたら
堪ったもんじゃないですからねえ』
その後は、ガルダが理簒奪を解除し、主導権を取り戻したレヴィンの剣に再び理簒奪を受けさせると
淡々と繰り返し、簒奪魔法の耐性と感覚を体が覚え込むまで繰り返した
そうしていく内に、込めた魔力が少ない理簒奪だと奪われなくなっていった
『やはり、思ったより早いですねえ無詠唱は・・・』
『まだ全然だろ』
『おや気付いてらっしゃらないのですか?貴方はもう理簒奪を使えますよ』
カルレアの杖に向けて綱引きしていた時と同じ感覚と奪い取る事を意識し魔力を込める
『ッ!!』『ッうお ほんとだ』
『なあもしかして、お前の換骨奪体って・・・』
『魂を認識出来ればあなたも使えるようになるでしょうが、必要になる事も無いでしょうね
貴方の身体より価値がある者などそうそう無い』
理簒奪の解除も簡単でカルレアに杖を返した
何故かカルレアは嫌な顔をしながら見てきた
『貴方は早く魔道具取りに行ったらどうです?
私の解放の時間が遅れるほど、総裁ダルグスに言い訳するのも難しくなるのですが』
『大切な仲間をあなたなんかと二人きりに出来る訳ないでしょ!!』
『私を言い訳に使うのはやめてください、二人共出ていってください、これでは効率が悪すぎる』
『なにこいつもぉ~~』
カルレアはむくれながらガルダを指をさしながらレヴィンの手を繋ぎリレアの下へ転移した
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