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第二十八話 ギリシュ教国

元ネタを隠す気のない国名

実は人生で一度は行ってみたい国です。


グロいのを入れてます。注意してください。



1〜3話の大修正が完了しました。ぜひ確認してください。

なんのことか分からない方は投稿の方をご確認ください。

法廷(オリジヌ)でかっ飛ばして約10時間。

なぜ移動速度に上限のない法廷(オリジヌ)で10時間もかかって居るのかって?


結界が張られてたからだ。

何層も積み重ねられてできた結界を壊さずに通過するのにめちゃくちゃ時間がかかった。


「誰だよあの結界張ったやつ。控えめに言ってバケモンだろ」


俺がこう呟いてしまうのは仕方ないだろう。


「もう夜だし、実際に入国するのは明日の朝にするか」


現在時刻深夜3時。


当然、サリアやルディは寝ている。

テミスはまだ寝たままで、パスは部屋を占拠して痕跡の書を確認しているのでこの場にいるのは俺とエリスとネアだ。


「かなり厳重な結界でしたね」

「生身じゃ絶対に入れない」


エリスやネアも文句を言っている。


それもそのはずだ。結界を張るだけならまだしもその魔力回路にまで結界と暗号化を敷き詰め、それを解くためにはさらに別の結界から解かないといけないというループに陥ったためだ。


これを創ったのはおそらく天才的な暇人だろう。


「もう無理……、寝る……」


リアは適当に椅子に座って寝始める。

夜行性のリアでさえここまで疲れるのだ。俺だってきつい。


「今日は休んで明日の朝、ギリシュ教国に入るぞ」




翌日。

変わったことが2つあった。


まず1つ目は、昏睡状態だったテミスが起きたことだ。

まだ顔色は悪いし、体調的には万全ではなさそうだがだいぶマシになったらしい。


「お騒がせして申し訳ありませんでした……」


起きてからのテミスはずっとしょんぼりしている。


「そこまで気負う必要はありませんよ」


サリアの言う通りだ。

ネルガルから聞いた話では敵は相当な手練だったようだし、それに不意打ちされたらどうしようも無いだろう。


次に2つ目、法廷(オリジヌ)にパスが住み着いた。


本人曰く、ここにいたほうが集中できるらしい。

現在、パスは痕跡の書をしらみつぶしに探してテミスに襲撃をかけた奴を特定しているし、好きにさせておこうという所存だ。


というわけで、俺たちはパス一人を法廷(オリジヌ)に残してギリシュ教国に降り立った。




「ここがギリシュ教国ですか……」


テミスが言葉を漏らす。

それも当然だ。この国は神の力で溢れている。

信仰心が厚いからだろう。どこにでも聖職者らしき人物がいる。


そして、最も神の力が溢れているのが街の中心にあるまるで城のような神殿だ。


「あれは?」

「““原初の聖廟(せいびょう)””ですね。創造が始まった場所としてこのギリシュ教国で最も有名な神殿です」


あそこなら楽にティファ様の元に行けるだろう。


「あそこに行ってみよう」


事態は刻一刻を争う。

もし調和(ヴィシュヌ)正義(ラシュヌ)を乱用されたら簡単に世界が滅んでしまうだろう。


「先輩、その前にどこかに拠点を決めましょう。渡したいものもありますし……」

「……そうだな。まずはそうするか」


テミスが渡したいというのはおそらく、執行剣ディアム。

またの名を““執行(アヌ)””。

執行の持つ3つの権能の内、唯一残っているものだ。


「この街を散策しながら行くか」




───────────────────────

裏路地、それは秩序を失う場所。

だがそれは、ギリシュ教国では関係のないはずだった。


「居たぞ! 早く捕らえろ!」


声を荒げるのは美しい鎧を着た男だ。

そしてその後ろには数人の同じような鎧を着た男たちが続く。

ギリシュ教国の最高戦力である聖騎士団だ。


「やだなぁ。まだ何もしてないじゃないか」


そして追われているのは黒髪の男。

男の腕にはコスモスのつぼみが象られている腕輪が嵌められている。


「だまれ! 貴様のような邪悪なものは生かしておけ──」


突如、声が途切れる。

黒髪の男の手のひらの上にあるのは生首だ。


「あれ? 取れちゃったね。ごめんごめん」


男は首のない死体に生首を頭頂部から首にねじ込む。


「人間ってすごいね。逆からでも入るんだ」


男は穏やかに、狂気的に(わら)った。


「──っ! うあぁぁぁぁ!」


聖騎士団は全員で挑む。


それに対する男はにやりと笑う。

男の()()()()()()()()()()()()()()()()


直後には聖騎士団は一人を残して全員が違う殺し方をされていた。


一人は凍り、一人は焼け爛れ、一人は潰れ……。

ただ一つわかるのは、目の前にいるのは化け物というだけだ。


「くっ──!」


残された一人は必死に男を刺す。

何度も何度も、刺し、斬り続ける。

だが、男は笑っていた。


男が蹴ると、鎧が砕け、壁に打ち付けられる。


「ねえ、今どんな気持ちなの? 一人だけ残されて、攻撃が効かないってどんな気持ち?」

「あ、ああ……」

「君たちがいけないんだよ? 僕の計画を邪魔しようとするから」


やがて残された一人の意識も暗転する。




〜裏話〜

法廷(オリジヌ)に残されたパスは痕跡の書を漁っていた。


『ねえパス。テミスちゃんに怪我させたやつが冥獄府(タルタロス)の囚人の可能性は?』


頭の中でヒューの声が鳴り響く。


「ない……。と思う。だって、あそこから出るのは半端な力じゃできないから」

『でも、()()()なら簡単に出れるんじゃない?』

「ネルガルが居るから大丈夫なはずだけど……」


実際、パスはその可能性も考えていた。

だが、認めたくなかった。

もし()()()の仕業だとしたら、勝ち目はないから……

他に改修してほしい話があったらコメントでぜひ教えてください。

できる限り改修します。

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