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外伝 朝の騒動

長い間お待たせしてしまい大変申し訳ございません。

書き溜めが溜まったので投稿していきたいと思います。

俺が朝起きたのは深夜3時、リアのせいだ。

だが早起きしたのならやることがある。

俺はパスから借りた本を取り出す。

“痕跡の書”といって全てのことがまとめられている本だ。

俺はコーヒーを淹れ椅子に座り、痕跡の書を読む。

俺が持っている知識は古すぎるのだ。




「うぅ……」

部屋から出てきたエリスのうめき声が聞こえる。

顔にもシワが寄っているしかなりつらそうだ。

「昨日飲みすぎたんだよ」

俺は本を閉じてエリスに顔だけを向けて言う。

「お恥ずかしいところをお見せしました……」

どうやらエリスにはかなり心にきているらしい。

「そんなに気にすることはないぞ」

正直悪いのはリアだと思う。

「他の方々は?」

「まだ寝てると思うぞ」

今の時間は朝の5時。まだ寝ててもいい時間だ。


「水とコーヒーはどっちがいい?」

「水でお願いします」

俺はエリスに水を注いでやる。

「冷たっ?!」

水を飲んだエリスが驚きの声を漏らす。

何故ならば俺がだいたいマイナス40℃くらいまで冷やしたからだ。

冷たいで済んだのは流石は神龍といったところだろう。

「目も覚めて一石二鳥だな」

「さらに頭が痛くなったので一羽逃がしてしまいましたね」

なかなかにユーモアな回答だな。


「ご主人様は起きるのが早いですね」

「実は俺も頭が痛くてよく寝付けなかったんだ」

「すみません……」

俺が少しからかうとエリスはさらにうなだれてしまった。

「別にいいさ。もともと早起きする予定だったしな。朝ごはんはもう食べるか?」

「ではそうします」

返事を聞くと俺はあらかじめ焼いておいたトーストの上にバターを乗せ、ぶどうを一房用意する。

エリスの顔はぶどうを見た瞬間に明るくなる。


「おはようございま〜す……」

「起きたぞ! 飯はまだか〜!」

サリアとニグも起きてきた。

ニグに関してはいつも通りテンションが高い。

「今から作ってやるよ!」

ニグにはそう返しておく。

「イタッ?!」

寝ぼけて千鳥足のサリアがコケる。

「エリス、サリアの介護をしてやってくれ」

俺の冗談にエリスは苦笑いをしている。


(なんで朝からこんなに忙しいのだか……)

心のなかで愚痴を言ってしまったが仕方ないだろう。

「できたぞ」

俺は二人の朝食も机の上に置いてやる。

「ありがとうございます」

「感謝するぞ!」

二人も席について朝食を食べだす。

(あとはルディとリアか……)

あの二人は特に朝が弱い。まだ起こさないといけないような時間ではないのだが。




朝の7時になった。そろそろ起こすか。

「リア! ルディ! 起きろ〜!」

大きい声で二人を呼ぶが反応がない。

「サリア、ルディを起こしてきてもらえるか?」

「わかりました」

「エリスはリアを」

「承知しました」

俺はサリアとエリスの協力を受けなんとか二人を起こすことに成功する。

「まらねふいぃ……(まだ眠いぃ)」

ルディが何か言っているがろれつが回らずなんといっているのかわからない。


二人にも朝食を食べさせてから今後について話す。

「サリアとルディはもう卒業したしこれからどうする? 何なら自国まで送るが?」

「ライム様は何をしていらっしゃるのですか?」

サリアの問にはリアが答えた。

「ライムは冒険者になってるよ」

「私も同じにする!」

ルディが元気に言う。

「なら私も冒険者になりましょうか」

サリアも意気揚々と賛成する。


「ちょっと待て。仮にも王女や皇女だぞ?」

「冒険者にそれは関係ありませんよ?」

サリアに俺の静止はバッサリと両断される。

「マジでお前ら本気なのか?」

「「もちろん」です」

サリアとルディは本気らしい。

こういうのは一応親に聞いてからのほうがいいんじゃないか?

「命に関わることも多くあるが大丈夫なのか?」

「えぇ。ライム様も一緒にいるのですから」

サリアのその何かあったら俺がどうにかするといった考え方はやめたほうがいいと思う。


「諦めたほうが良いぞライム。ここまで本気なのだからな」

ニグにも諦めるように言われる。

「──わかったよ。それじゃあ今からアルメリア王国に出発だな」

俺は法廷(オリジヌ)をアルメリア王国に向け出発させる。




〜裏話〜

「マジで駄目か?」

俺はパスに痕跡の書を貸してもらおうと必死だった。

俺が持っている知識は最低でも数千年前の知識なので今のことをほとんど知らないのだ。

「貸し一ならいいって言ってるでしょ?」

パスは意見を曲げない。

ちなみに今の時間は深夜11時。

寝たかったパスは召喚されて本を貸せと言われていて少し機嫌が悪い。


だが俺としてもこいつらに貸しを作るのは避けたいのだ。

俺も早く寝たいし今はあまり頭が回らないので交渉事は早く済ませたい。

そんな中パスから提案が来た。

「なら日が経つごとに貸しが一ずつ増えていく、でいいよ」

それなら俺は早く読むだけで貸しは無しで済むので賛成だ。


「ならそれで頼む」

「はいこれ」

俺はパスから痕跡の書を借りる。

「じゃあね」

パスは逃げるように急いで帰っていく。

それからしばらくして気付いた。

「待てよ…… 今日は貸しゼロなんて一言も言ってなかったよな」

俺は頭を抱える。

「思いついたのはヒューだろうな…… まんまとしてやられた……」

俺はまた面倒なやつに貸しを作ってしまった。

投稿頻度は未定です。

自分勝手だとは思いますがどうかお許しください

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