文化祭の始まりは上げ気分
頑張りました。実験作です。よろしくお願いします。
たまに編集します。
志保と別れて俺は部室へ行く。廊下を端まで歩き階段を下り地下の廊下の奥の方。ラノベ同好会はそんな最果てにあった。
この文化祭の為、なろう小説の新作をしたためコピー本にした。見た目はコピー本だが俺の作品だ。見る人が見れば分かってくれるだろう。SNSには俺の信者が沢山いる。書籍化作品「異世界うさぎに転生。人参無双して美少女配信者に懐かれる」が俺の作品だ。
悲しいのは学校ではあまり知られていない事だ。俺はお金貰ったいうても誰も信じてくれない!! 編集の方とも電話したぞ!
頭に来ることを回想しながら文化祭の始まりのアナウンスを聴き遅刻して部室に入る。並んでたら良いなと妄想しつつ入ってみると美少女が1人。近くのお嬢様女子校の赤服。
「あ、あの。」
赤髪のその子は強い瞳を灯しながら恥ずかしげに何か尊敬の眼差しも浮かべてこちらを見やる。
「お、おう。コピー本、三百円だ。」
俺は志保には悪態付けるんだが他の女となると少しきょどる。免疫が無いわけでは無いんだが。アレだな。陰キャだから慣れが必要なんだな。赤髪のツインテール、近くの女子校の制服。顔も美少女。自分に自信が無いと今時ツインテールはないだろ? という印象を受けた。
「あの。」
「はい?」
この子はコピー本を買ってからも帰らなかった。よっぽどうちの部活に興味があるのか? その子はちょっと怖い面持ちに成りながらも俺に問う。
「荒山タケル、ですよね?」
俺もSNSでは有名人だからなあ。バレたか?
「そうだよ。でも他の子には内緒ね!」
人差し指を立てウインクしながら我ながら古いなあと思いながら陰キャの全力を出して対応した。なのに。赤髪のその子は騒ぎ出した。
「タケル! 私よ! 私! 忘れたの??」
え???? どちら様でしたっけ???? 俺は困惑した。
沈黙が少し流れた。女の子がハッと思い紅潮していくのが分かる。俺はそれを見てるしか無かった。この娘を思い出せないのだ。
「もう、怒った! 絶対思い出させてやる!」
赤髪お嬢様の女子高生は怒り出し、俺に迫る。この娘は怒ってるのが似合う。ただ俺にはその怒りを向けないで欲しかった。
こ、こいつツンデレなのか?
いきなり知らない美少女に腕を掴まれ部室より連れ出された俺は人生でこれまでにない思い出を作ることになる。
よろしくお願いします。
元々同人ゲームを作る目的で書いてます。それで同人サークルメンバーさんから意見を聞きながら編集するのでちょくちょく内容変わります。
すみません。