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導化師は我が道を行く  作者: 錆腐短杖
異世界への旅立ち
28/54

No.25 聖魔・戦闘

戦闘描写入ります

 不死(アンデット)化したアンデットボアはどす黒いオーラを纏っていた。


 ……おいおい。多分アレはその効果だけじゃないと思うんだが、俺の気のせいだろうか。


「な、何でしょうか……?」

「今から調べてみる。慣れる時間も必要だろうし、その間対処は任せて良いか? キツそうなら言ってくれ」


 数秒たち改めて動き出したアイツは、早速ダークランスを放ち始める。さっきまでとは違い出鱈目な量で、シェマも苦戦している。

 俺は〈システムウィンドウ〉を使用してアンデットボアの能力を確認した。



 アンデットボア

 スキル

 〈不死(アンデット)〉〈狂乱(バーサーク)〉〈血涙(ブラッディ ティア)〉〈恐怖〉〈魔力障壁〉

 魔法

 〈闇属性魔法〉




 いや、おかしいだろ?!

 初めに見たときは〈不死(アンデット)〉と〈恐怖〉、〈闇属性魔法〉だけだったのに、スキルが3つも増えているんだが。



 軽く説明すると

 〈狂乱(バーサーク)〉は思考力が低下する代わりに全ステータスが2倍される。

 〈血涙(ブラッディ ティア)〉はHPが徐々に減少していくが、魔力を使用した技の威力。魔力の最大量と回復速度の大幅な上昇。

 〈魔力障壁〉は文字通り魔力を障壁に出来るらしい。これの厄介な所は、何かが近付いた時に自動で発動する。


 つまり

 アンデット化による強化、不死の体。そして、アンデット化、狂乱(バーサーク)血涙(ブラッディ ティア)で強化された〈魔力障壁〉


 例えるのなら、正に“鉄壁”だろう。



 強引に突破しても良いなら俺でも出来る。ただ、原型を留めていない肉塊になる。ジャミレスさんに“傷一つ無い”素材を渡すと約束してしまったからそれは出来ない。

 ならば俺は、アンデットボアにシェマの一撃を叩き込む手助けをするだけだ。


 アイツの魔法も不死(アンデット)化して威力が上がっている。

 慣れるためにも時間がいると思うが、これ以上待てばシェマの体力が尽きてしまい本末転倒だ。


「シェマ、行けそうか? 今からあの障壁を俺が壊す。その後に数秒だけだが隙ができるから、その間に聖魔術を頼む」

「分かりましたなのです!!」





 ダークランスの連射が途切れた

 その瞬間に合わせて脚全体に力を込め、一気に駆け出す


 突然近付いてきた俺に反応したのか、アイツはダークランスを狂ったように撃ち出してくる


 流石に、五百発近い攻撃を素手では面倒くさいが…




 〈導化師〉の :マジックウェポンを起動

 今回は両腕にガンレットを創り出す


 付与するのは<誘導>、<貫通>、<衝撃吸収>、<封印>の四つ




 手始めに<誘導>をダークランス全てに発動させる

 そして、一点に集中した時にガンレットを一気に突き出す!!


 続けてやって来たのは、骨の髄まで響くような衝撃

 <衝撃吸収>では全ての攻撃の威力を、武器自体が吸収してダークランスを壊すことが出来なくなる

 なので使用できないのだが……思ったより痛かったぞ


 この方法考えたヤツ誰だ、俺だ



 それでも、ダークランスは全て壊しきれたな

 後は〈魔力障壁〉だけだ


 あの魔力障壁は、スキルの効果で幾らでも再生する

 恐らくは<呪縛>で思考を止めたとしても発動するだろう

 ……〈狂乱(バーサーク)〉のせいで自我があるかどうかもあやふやだが、今は関係ない



 もう一度大きく踏み込む

 魔方陣からダークランスを創り出そうとする

 が、俺はもう懐に潜り込んでいる


 魔力障壁に触れたとき、ガンレットの<貫通>を発動



 数秒後、バキンッという音と同時に……


 例えるなら、薄い氷に一ヶ所だけ穴を開けた

 そんな感じの亀裂が入る


 急いで<衝撃吸収>を発動

 でないと素材が肉塊になる



 今回は<封印>を使ってみようと思う

 流石に条件がいくつかあったが“対象のスキル2つを数秒間だけ封印”ならば難しくなさそうだ

 対象は闇属性魔法と魔力障壁だ


 まあ、〈不死(アンデット)〉と〈狂乱(バーサーク)〉に関して言えばもう発動しているため効果はない




 ガンレットが魔力障壁を破った威力のままアンデットボアにぶち当たる

 だが<衝撃吸収>の効果でそれは打ち消される

 そして<封印>を発動


 魔方陣と、今まではかろうじて形を保っていた魔力障壁が静かに霧散する


「≪私の名はシェマ、聖魔を司る者、邪の気に満たされし哀しき者へ捧ぐ、─浄化(ピュリフィ)─≫」

 横では、俺とは違い、シェマが優しくアンデットボアに触れていた


 聖魔術がアンデットボアのどす黒いオーラを包み込んで消し去る



 そして、アンデットボアは大きな地響きをたてて崩れ落ちた

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