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導化師は我が道を行く  作者: 錆腐短杖
異世界への旅立ち
25/54

No.22 交渉・道中

「こんにちは。仁導です。昨日の話の続きをしに来ました」


 俺は洞窟で保護した5人を連れて、ジャミレスさんの居る馬車に来ていた。ついでに、シェマとヒースにも護衛中の報告を聞くため連れてきている。



 ダッ、ガチャ、ゴン!、〈ループ〉

「あら、ごめんなさいね。さあ、入ってちょうだい」


 昨日より数倍は速かったな、扉開けるの。待ち構えていたんじゃないのかと思うくらいだったぞ。

 それはそうと、一応は護衛の依頼中だ。早めに話を済ませよう。


「失礼します。それでは依頼の経過を報告します。ヒース、頼む」

「昨日の護衛中に問題は無かったよ~。今日も引き続き、私とシェマが担当させてもらうね」


 まず、シェマとヒースから護衛中の報告を聞く。まあ彼女らから問題は無かったと聞いてはいるので、依頼主を交えての形だけの報告だ。


「分かったわ、ありがとう。じゃあ宜しくね」

「は~い」「はいなのです!」

「明日からは俺たちが担当するからよろしく頼むぞ。あ、それと今日の午前中だけで良いからな。そこからは俺がやるから。2人も午後からは休んでくれ」


 2人は軽く頷くと足早にこの馬車から出ていった。



「次に、この5人のことです。もし良ければ、俺が買う予定の家で使用人として雇って良いですか?」

「良いわよ。私もそうしてもらうつもりだったし。正直に言うと、こういう亜人とか奴隷紛いの人の斡旋は苦労するのよ。あなたが引き取ってくれるのならこれ以上ない位なのよね。そういえば彼ら全員の名前は?」


 確かに、ABもといプロブランとラブリアルは知ってるが亜人らの名前は聞いていない。

「狼人の少年はゲン、犬人の少女はリウ、竜人の少女のソラだぞ」


 しれっとスグロが3人の名前を出してくる。

 ……そういえば昨日は馬車で話し込んでましたね、君ら。結局、名前を知らなかったのは俺だけらしい。


「らしいですよ。それと後ろの2人はプロブランとラブリアルです」

「分かったわ。一応、私があなたに売ったような扱いにするけど構わないかしら」

「はい、よろしくお願いします。なら、5人と話をつけてくるのでちょっとお待ちを」


 とりあえず、ジャミレスさんに了承を貰って5人の元へ行く。


「さっきまでの話は聞いてたよな。そういうことになったからこれからよろしく。俺がお願いしたいのは、これから購入する俺たちの家の管理だ。プロブランとラブリアルには加えて亜人達の教育を頼みたい。まあ、軽い家事や勉強辺りだな。行けるか?」


「もちろんさ。むしろ、こっちからお願いしたいくらいかな。ホントは1回殺されかけたこと、ちょっと根に持ってたんだけどね。もう吹っ切れたよ。色々と助けられてるし、今は感謝の方が大きいさ」

「私は彼についていくわ」


「じゃあ、頼むぞ」



 これで一段落ついたな。後はほぼ決まっている我が家予定の家の購入だけだ。


「向こうの話はついたのかしら」


 やはりジャミレスさんは商人なだけあって、空気を読むのがうまい。結構時間がかかったが待っていてくれていた。


「はい、終わりました。では家の購入の件ですが任せても良いですか? 俺は物件はあまり分からないんで」


 やっぱり、こういうのは専門家に任せれば良いだろう。ジャミレスさんなら良い物件をいくつか見繕ってくれると思うし。


「家ならもう買ったわよ。知り合いに遠距離通信の魔道具使って確認したら、良いのが見つかったの。代金なら盗賊団団長の報奨金で十分足りてるわ」

「……仕事が早いですね。では、そのようにお願いします」


 さっきのはマジで驚いた。多分、この人のことだからこれからも懇意にして欲しいからとかそんな所だろう。

 しかし、ありがたい事には変わりない。そのまま乗っかっても良いだろう。




 さて、用件はこのくらいか。後は護衛の仕事を全うして頑張ろう。

 午後の護衛まで寝るとしよう。


「俺も少し寝たいのでここら辺で行きますね。また明日……」


 ドォオォン!!


 馬車の中まで響き渡る轟音。どうやら、近くで何かあったらしい。

 ……あ、マップ昨日の夜に閉じたんだった。表示するの忘れてた。


 とりあえず、様子を見に行くか。




 そこで見たものは、3メートルほどある化け物じみた大きさの猪だった

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