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導化師は我が道を行く  作者: 錆腐短杖
異世界への旅立ち
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No.13 定番・盗賊

 ─1週間後─

 こうして、俺たちはジャミレスさんら一行の馬車の護衛をすることになった。


 今、乗っているのは護衛が乗るための少し小さめの荷車だ。ジャミレスさんら自身を乗せる車、荷物を乗せる車、俺たちを乗せる車。計3台の馬車を所有していることからも彼女らが貴族や、少なくともお金持ちな事はうかがい知れる。

 余談だが、普通の行商人は道を歩いて国を渡るらしい。


 護衛をし始めて数日経ったが気付いたことは「護衛は基本的にヒマ」ということだ。そりゃ、何かあったときのための護衛だ。何もないに越したことはない。


 こんなことになるとは思っていなかったので暇潰しの物などは持ってきていない。なんて事を思っているとジャミレスさんの方から話し掛けてきた。ナイスタイミングだな。というか始めての依頼の時も彼女からだったが、結構話好きなのだろうか?


「そんな顔してどうしたの?」

「少々暇をもて余してましてね……」

「別に敬語は使わなくていいわよ。え~と、なにか聞きたいことはある? 私に答えられる範囲で答えるわ」

「いいんですか……じゃなくて、良いのか? まあ、普段通りの口調でいいなら話しやすいな。聞きたいことは主にこの仕事の事かな。なんせ、俺は冒険者になって浅いから」


「そうね……やっぱり、一番大切なのは魔物や動物、事故事件から私達を守ることね。事故事件があったらそれの対処。後は最近この辺りに出没している盗賊への対応くらいかしら。あ、盗賊団の事は知ってる? 知らないなら説明するけど」


 この人、俺の興味を引くような話し方をしてないか? まあ、どうでも良いか。なんせ、俺自身が興味を持ってしまったんだから。

 俺は首を縦に振る。


「じゃあ、説明するわね。彼らは30人ほどで構成されていて団の名前は「救いの道」よ。やってることは行商人や冒険者を襲ってるんだけどね。団のリーダーは元Cランク冒険者らしいわ。戦闘方法は六属性の魔法による変幻自在の攻撃、接近戦も短剣を使って切り抜けていたようね。私の集めた情報はこのくらいね」


「よくこれだけの情報を集めたな。ところで、盗賊の扱いはどうなっているんだ?」


「大きな盗賊団なら懸賞金がかけられるわ。「救いの道」もその類い。捕まえ方は特に定義されていないかな。だって、生かしておいて脱走でもされたら元もこもないしね。それと、彼らの溜め込んでいたものは全て倒した人のものよ。もちろん、元の持ち主に金を払わせて返すことも出来るわ。

 あと、私たち商人の武器は情報なの。このくらい知識ならいくらでも集めるわよ」


 この世界での盗賊は犯罪者扱いのようだ。なら……襲っても問題ないよな。


「すいません。少し用事が出来たので私とジャッカ、スグロの3人は明日のみ抜けさせてもらっていいでしょうか。ヒースとシェマも見た目に反して強いので依頼の方は問題ないと思います」

「いいわよ。その代わりといっては何だけど用事で出来たものを少しくらい分けてちょうだい」


 この流れでこんなこと言ったら流石にバレるよな。まあ、抜けさせてくれるだけでもありがたい。


「もちろん構いませんよ。何なら彼らの持っている一番高価なものを渡しますよ」

「分かったわ。宜しくね」


 この後、五人で相談し、計画を立て明日に備えた。

次から戦闘描写入ります

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