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7*言葉で人を殴ることへの躊躇いについて~最後に
私たちは、皆、自らの有利性の上に自らの立ち位置を作り上げようとするものなのだと思っている私のような人間は、しばしば驚かされる人々に会う。彼らは、私のような単純な人間には解らない部分で自らのバランスを保ち、私のような単純な人間には見えない有利性を保ちながら、コミュニティを形成し、私のような単純な人間と時折面白がるように言葉を置いていっては、しばしば思考の海に置き去りにする。彼らはいつだってそうだ。置き去りにするのみで答えを提示してくれたことなど一度もない。そのため、私のような単純な人間は、置き去りにされる度に似合わない迷い込んだ子供のように解けないパズルのピースを手にしながら右往左往することになる。置き去りにされた思考の海で。彼らはひどく自由に見えてひどく勝手に見えるのにいつもいつの間にか消え去るのだ。視界の端から。悔しくてそのたびに私は地団駄を踏むしかない。このどうしようもない思考の残骸を読まれもしないH氏に。
有難う御座います。




