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016 戦闘するには準備が足りない

◆□◆016―A 落花紋


露天風呂で蔵人と空慈雷は気楽に話し合った。

「ドリィが寝てからも、リアと実験してたって? 後で聞いたらドリィ怒らねぇか」

「言わないでくださいよ! ご飯食べる間、莉愛さんの手を握ってたことは」

「<魔力吸収>が使い物になったのはいいんだが、そんな問題があったとはな」

蔵人は笑った。空慈雷はお湯をバシャバシャと揺らした。


「いや、お互い大事な人がいるわけですし、そんなやましい気持ちなんてないから、絶対に言わないでくださいよ!」

「言わねぇさ。女子の恐ろしさは身に染みて分かってるからな」

皮肉ではなく、蔵人の呟きには実感がこもっていた。どうやら苗代一悟の所に喜久恵と行ったのは蔵人には随分と精神的に堪えたらしい。


その喜久恵は朝からの出勤のため、まだ起きない花純美を連れて自宅に帰った。もう風呂は済ませているので、目を覚ました花純美にご飯を食べさせて寝るつもりだ。


「花純美さんの<影武者>、<落星舎>に寝かせたままで大丈夫ですかね」

蔵人は空を飛ぶ見てから答えた。

「おいらたちが気をつけなきゃいけないのは四つの集団。一つめは今日接触を図ってきた県警警備部。おいらが世話になってたある人に情報を流してからあっという間の登場だった。今頃<落星舎>についても調べが終わってるだろう」


蔵人は顔を洗う。

「あ、そうだ。施錠された車の中に誰のものかわからない携帯電話が置かれてたっていうのは」

「まあ、そこら辺は証拠のない話だから彼らを疑う気などこれっぽっちもないけれど、スマートキーから出る電波を増幅しながらリレーすることなんて、今時車泥棒でもやってるさ。ただ、彼らには、早いとこ敵じゃないことを理解してもらう必要はあるな」

家族連れが露天風呂にやってきたので、ふたりは場を譲り、半身を風に晒していた。異世界の話も<帰還者>の話もここでは禁句だ。

「ご旅行ですか」と蔵人は父親にたずねる。父親は車で九州縦断をしていると答える。

「今日は早寝して、朝早く起きたら駐車場に出て西の空を見るといい。水星が見えるはずだよ」

蔵人が男の子に言うと、喜んだ顔を父親に向けた。

あまりそれから時間が経たないうちに親子は露天風呂を後にした。男の子が蔵人と空慈雷に手を振る。


「なんで旅行客だと思ったんですか?」

空慈雷が聞く。

「親父さんが時計を見ていた。女湯の方に母親がいるんだろ。家の風呂が壊れたならゆっくり風呂に浸かりたいはずだ。時計は見ない。宿に泊まるならそこに風呂があるだろうし、この近くには安い家族風呂も多い。それでもここを選んだってことは、表の看板をパッと見て決めたんだろうさ」

「だから、車中泊だと分かったんですか」

「そこは勘だ。だが、そう言えばあの子は早く風呂を出て行きたがるだろう?」

蔵人はニヤリと笑った。


「話を戻しますけど、ボクらが気をつけるべき、あと三つの集団ってなんですか」

「二つめは、おいらたち【ドロップアウトスターズ】と同じ<帰還者>の集団。東京では大きな組織が捕まったそうだ。だが、ここらでは大規模ギルドが作られにくかった。目に付きにくい少人数の集団がいるはずだ。彼らが敵に回らないとは限らない」

「三つめは?」

「一般の犯罪者さ。残念ながら、おいらたちはあそこの合鍵をつくる立場にはない。玄関は開きっぱなしだし、そこに寝てるのはドリィの姿をした<影武者>だ。幼女趣味の強盗強制性交等狙いの犯人なら、何したって目を覚まさない影武者ドリィは好都合だ」

「今すぐ帰りたくなってきました」

「まあ、四つめの集団を聞いて安心したまえよ。あの辺りには爺さまや婆さまが多い。地域コミュニティが意外と機能している。集会所は別に移ったがね。道行くものにはきちんと挨拶するだろ。そういう縄張り意識がある間は、犯罪者も近寄り難い。ただね、おいらたちも余所者扱いされてしまうのは仕方がない。明日の朝は道路を清掃して散歩する爺さま方に礼儀正しく挨拶をしようじゃないか」

「逆に胡散臭いカルト教団っぽく見えないですかね」

「そこだなー。だから、おいらたちの集まる目的を『eスポーツの世界大会に向けての強化合宿』ってことにでもして、掲示板にポスターでも貼ってようぜー」

「元はボクらもゲーム仲間ですからね。あながち遠い話でもない。莉愛さんに手頃な大会を検索してもらって、実際にエントリーしてもらうのもいいかもしれませんね」


「カモフラージュにはちょうどいいだろ。早速帰ったら準備してもらおう」

ざぶりと音を立てて空慈雷が湯から上がる。

「じゃあボクは先に上がりますね」


「待て、ディル」

「え?」

「おめぇ、その痣、いつから」


空慈雷の背中に幾重にも花弁をつけた花のような痣がある。

蔵人の左腕にもよく似た痣がある。

「おいらは、今日着替える時に気付いた。昔からあったわけじゃねぇ。<魔力細胞>の影響だろうが、何だか烙印でもされた気分だぜ」


風呂から出て仲間たちに聞くと、場所はバラバラだし濃さもまちまちのようだが、身体に痣ができているらしい。

蔵人はこの痣を<落花紋>と呼ぶことにした。


蔵人は、帰りの車の中で<影武者>の<複製>実験の話を聞いた。


「カードを<複製>するのは数秒ですが、人間サイズとなるとかなりの時間を要します。それに伴って魔力の消耗も激しくなるようです。これだけ大変な思いをしたのに<擬神化>したら星ひとつって泣けますよね」

「オート防御であらゆるダメージを代わりに受けてくれるが、損傷があっという間ねえ」

「莉愛さんにボールを5球投げてもらったんですが、5球目からはガード不可能でした。ねえ、莉愛さん」

「うん。豆まきの時の鬼みたいにディルくん狙うの楽しくなっちゃった」

莉愛は後部座席から顔を覗かせた。

「<複製>すればレアリティが半減する。<影武者>は<還元>できないから星3つ。その半分だから星1つ半なんだろうが、半は切り捨てになっちまうのかー。おめぇたちの実験のおかげで色んなことが分かったな」

「でも、<影武者>の活用方法分からなかったですよ」

「そいつはおいらがストップかけたからだ。じきにわかるよ。他にも、<アンサイジング>コストには維持コストも含まれていることや、コストが足りないと発動しないことなどは今後のカード運用にも示唆を与えてくれている」

「あ」

莉愛が声をあげる。

「バジルさんからの着信入ってたの忘れてた。ちょっとかけなおしてみますね。<ユイを救いたい>。ハイ、<バビロン>。バジルさん呼び出して」

「了解しました。現在呼び出し中です。拡声通話モードに切り替えます」


(ハイ、こちらオレ様。嬢ちゃん、やっと風呂から出たのかよ。こっちは山道迷子中よ。ガソリンが底を尽きるまでにはそっちに行くわー)

「バジルさん。そっちのトラどうだった?」

(マジでイブえもんだったぜ。異世界への穴開ける約束しちまったからよー。ウサ耳太郎に間違いなくやれって言っといてくれ。あと、イブえもん用の寝床が必要だ。一緒に連れてくからな)

「無責任な約束してんじゃあないよ。まったく」

(お、なんだウサ耳太郎も一緒かよ。混浴かよ。おめぇも隅に置けねえなあ)

「単に帰りの車を運転してるだけだ。あ! おいらとしたことが」

(なんだ? 風呂でパンツ履き忘れたか? ちなみにオレ様はパンツを履かない主義だ)


「誰もそんなこと気にしちゃいねえよ。イクスの見つけ方を今頃思いついちまった」

(おいおいおい、それ第一優先だろうがよ)

「ああ、今日は考えることが多すぎた。だが、たんぽぽが戻ればイクス探しを最優先タスクに切り替える。ディルは戻り次第、<猫化>の<概念具現化>に取り掛かってくれ」

蔵人が何か閃いたらしい。異世界での【工房ハナノナ】生活を彷彿とさせる指示に、空慈雷と莉愛は心が踊るものを感じた。


(<猫化>だあ? こっちは<人虎>騒ぎで大変だったんだぜ? そんな危ねぇカード作ってどうすんだよ)


「決まってるだろう? イクス救出さ。さあ、今夜は長いぜ」


◆□◆016―B イクス救出作戦


「<落花紋>の位置で、カードの作成や使用の得手不得手決まるってことはねぇか? なぁ! なぁ! 尻の痣ってのは、どうだろうな! く! 見えねえな」

半分ズボンをずり下げて、尻の痣を見ようとごろごろ転がる狼面の男は言った。


「なんか、バジルさん、まるで変わらないね」

莉愛は笑った。

「何、なに? なんでくぅちゃん、狼男がお尻出してごろごろしてるのに平気なの? こわーい! ねぇ、シゲピッピ」

これ見よがしに薫樹に抱きつく依月風。

「なんだ、シゲピッピって。おめぇがディルの姉ちゃんのマナティちゃんか? よろしくな。なあ、ウサ耳太郎。おめぇ<反射>使ってケツ写してもらえねえか」

「惜しいな。イルカくんだ。それから、おいらの<反射>はそんなことに使わねえぞー」

「惜しくない、全然ー! シゲピッピー、なんとか言ってやってー」

薫樹の腕を揺らす依月風。

「そのうち<落花紋>占いとか流行るんじゃないですか? 『お尻の位置に紋のある人は<肉体変化>が上手に使えるでしょう』なんてね」

「私のこと関係ないー。ねえー、シゲピッピー。私のこと嫌い?」

甘えた目で薫樹の目を見つめる依月風。「どっちが先に告白するか勝負」はもう始まっているのだ。

薫樹は依月風の長い髪を掻き分けるように頬に触れる。薫樹の唇が小さく動く。

「今はまだ」

「は?」

依月風の眉にシワが寄る。だが、薫樹の目は依月風の目をしっかり捉えて離さない。唇がまた小さく動く。

「え?」

「いつかは好きになるかもしれないですね」

「ヤバい。マジこれテラヤバい」

形勢不利な状況に気付いて、身をよじって逃げる依月風。台所に逃げ込む。


台所にはすっぽんぽんの丹穂亜咲実がいた。

「は?」

「やだなあ、姉ちゃん。年頃の男の子がいるんだから、開けるなら言ってくれよー」

亜咲実はジョギング後の身体を、濡れタオルで拭いていたのだ。

「だったらこんな所で全裸で身体を拭くな」と言ってやりたかったが、依月風は呆気にとられて口をぱくぱくさせるのが精一杯だった。


よく見ると亜咲実の白い肌には、左の鎖骨の辺りに紅い痣があった。

「あ」

「ん? なに?」

「紅いんだね」

「乳首? やだなあ、ジロジロ見るなよ」

「痣よ、痣! 何、この子の脳。ついていけない!」

「ねえねえ、姉ちゃん。背中拭いて!」

「えー」

嫌がりながらもタオルを受け取る依月風。自分だけ痣がない寂しさがあったが、亜咲実の気さくさがほんの少し温もりに変わる。

いい香りがして、依月風は反射的に亜咲実の体臭を嗅いだ。

「わ、ヤバい」

「ぐわ、2日風呂入ってないから激恥ずい」

依月風はスンスンと鼻を鳴らす。

「果物みたい。マジヤバい。すっごいいい香り」

「やーめーてーくーれー」

「何、この子。身体が果物でできてるの?」

「3日風呂に入らなかったら熟れた桃みたいな臭いになるから。マジ今限界値だから。バリ恥ず!」

堂々と裸を晒していた亜咲実が急に縮こまった。熟れた桃ならいい香りだろう。妙なコンプレックスだ。それに年頃の娘がなぜ3日も風呂に入らないことがあるのか不思議だ。

背中を拭き終わって肩にタオルをかけてやる。

「世の中にはあらゆるものに祝福された人がいるものね。それに比べてあたしのみじめさったら」

振り返った依月風は、畳に寝っ転がって覗き見している瑠羽仁と目があった。

足を鳴らして畳の部屋に戻ると、後ろ手に扉を閉めて、力任せに狼の鼻先を踏みしめた。

「痛っでえええええ!」


いよいよイクス救出作戦がはじまるが、瑠羽仁は鼻先を氷で冷やしているし、亜咲実は隅っこに縮こまってテーブルに近寄ろうとしない。会議としてはなんとも締まらない光景だ。


「いや、オレ様はなんかいい匂いがするなと思ってそっちを見てただけなんだって」

「アタシ、クサイ、ミンナ、ハナレロ」

蔵人が鼻を鳴らす。こういう時にうまくみんなをまとめるのが喜久恵なのだが、残念ながら不在だ。

膝を抱えて涙目の亜咲実に、依月風が近づく。そして、抱きしめる。

「アンタほどいい香りのする子はいないよ。みんなの所に戻らなかったら私が独り占めするんだから。んはー、私大好きだわ。もうここにすわってていいよー」

「姉ぢゃんいい人ー」

「さ、行こ」

依月風に凭れるようにしてテーブルに近づく亜咲実。

「もう嗅がないでね!」

瑠羽仁に警告を発する依月風。

氷で鼻先を押さえたまま首を振る瑠羽仁。

「いや、オレ様、アザミの介の匂いを嗅いでたんじゃねえんだ。この鼻すげぇ分解能があってよ、分泌物とかよく分かるのよ。なんかディルの姉ちゃんがハギの介のところから立ち上がってから濃厚になったんだよな。おお、そうか、これがフェロモンってヤツか」

「ねえ、コイツの鼻先ぶん殴っていいですか」

「ね、姉ちゃん、恥ずかしいからもう座ってよ」

空慈雷は姉の手を引いた。

仲間たちは家族のように思っているが、血を分けた、しかも顔立ちが似ている姉が目立つのはかなり恥ずかしく思えてしまうのだ。依月風はしかめっ面をしてから薫樹の隣にちゃっかりと座る。


「ディルが<猫化>のカードを完成させてくれた。いよいよイクス救出だ。始めてもいいか」

蔵人が言った。

「コイツを使って調べればよかったんだ」

蔵人は日本地図と釣竿を取り出した。

「そうか、<道雪>か!」

パンと莉愛が手を打った。


「そうだ。そして、おいらは<道雪>を使ってダウジングをするのが得意なんだ。もっと早く気付かなきゃならなかった。すまねえ」

「そうと分かったら、おめぇ、早くダウンサイジングしろ」

「ダウジングな。まずは本当にこの世界にいるかどうかだ。もしいるなら<道雪>よ。円を描け」


地図の上に釣糸を垂らす。糸の先に付いたピラニアのルアーが勢いよく泳ぎだした。

「次は場所だ」

ルアーは有り得ない揺れ方をした。九州を示している。

「莉愛、悪い。棚の一番下から九州の地図を出してくれ」

「あいよー!」

開いた地図の東北部を示している。

「宇佐だ!」


依月風と伊吹以外が顔を見合わせて言った。依月風には釣竿自体見えていないが、みんなの興奮ぶりから手がかりを掴んだと察した。どうやらイクスという仲間とゆかりの深い土地らしい。


「分かったよ、にゃあちゃん。こっからはアタシの<追跡>とリアの<バビロン>の出番ね」

更に絞り込んでから、<バビロン>は亜咲実の目を覆った。

「ストリートビューが最早VR級だなー! <バビロン>、そこでストップ。警備会社の防犯カメラだ。こっから<追跡>を開始する!」

亜咲実が限界近くまで集中しているのがわかる。全員が固唾を飲んで見守った。亜咲実の握った拳がビクッと震えた。

「よしよしよし。きた! 見つけた! えーっと、3分前! 3分前にこの道をイクスと山丹が通ってる! リア、<バビロン>に今の位置をみんなのスマホに送らせて。方向は北から南」


「よし、今すぐ出よう。ハギの介、ウサ耳太郎、オレ様も車を出す。ガソリン入れたらすぐ追いかける」

「オオカミやる気じゃん」

依月風は感心した。

「そこはつっこまないであたたかく見守ってくださいね」

薫樹が依月風の肩を叩いて立ち上がる。

「私、寝てていいですか」

伊吹は手を軽く挙げて言う。

「イブえもん! おめぇも来るんだよ! 山丹はトラだからな。おめぇの<人虎>が役に立つかもしれねえ」

「えー」


蔵人の車には莉愛と亜咲実が乗り、探知と司令の役割を担う。薫樹の車には空慈雷と依月風が乗り、最短ルートで走る。瑠羽仁は伊吹と後詰めを狙う。


約1時間半ほど運転するうちに、イクスが西に移動していたことを突き止める。

「くっそー! アイツはどこ行く気なんだよ!」

瑠羽仁は吠える。

(バジル! ハギたちが「青の洞門」で遭遇! 進路を変えたらしい)

「もう耶馬渓近くまで行ってたか! 相変わらず早えな、山丹の脚は」


薫樹は一旦車を停めて、依月風と運転を代わる。

「いでよ、黄金の蚊、わが千里眼となれ」

「何、厨二病発症?」

「姉ちゃん、ハギさんは<式神遣い>なんだ」

「じゃあ今の呪文?」

薫樹は<金飛蚊>を飛ばした。

「ハトジュウに比べたら、操縦が難しいな」

「ハトジュウって?」

「ハギさんの<式神>だよ。姉ちゃん、もう少しスピード出して。<金飛蚊>と離れすぎる」

「キンヒブン?」

「ハギさんが今ゴーグル使って操縦してるヤツだよ」

「ゴーグル? くぅちゃん、不気味なこと言わないでよ」

「そっか、姉ちゃんにはそれも見えないのか」

「やだよー。怖いよー」

「捉えた! 羅漢寺方面に向かってます! あれ?」


山丹に跨るイクスの前に立ち塞がったのは、<紅颯>を突き付けた亜咲実だった。

「アタシたち、ダチだろ? スルーするわけにはいかないよね」

何語でか叫ぶイクス。全く言葉が通じない。

「にゃあちゃん、翻訳できる!?」

「ダメだ。バーサーク状態だ」

蔵人は兎耳のぬいぐるみ姿で現れた。

「こんな時のために<亜空間>作ったのに、手順間違っちまったぜ」

「でも、読みは当たった。自信もっていこう!」

亜咲実は蔵人を励ました。

「しかし、イクスはどうしてこんなにバーサーク状態になっちまうんだ」

「あの首飾りのせいじゃない?」

イクスの首元でキラリと宝石が輝いた。

戦闘開始だ。

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