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85話 パーティー能力を試しに上げよう

 さてどうやって説得するか。

「【仁王立ち】は要るけど【子供の守護者】は要らないでしょ」と言うと、

「どうして?たふさを1も上げるのよ、すごく役に立つわ」とララさん、

「いや実はさ」と言い、指を揃えてちょいちょいと振り耳打ちする様に誘った、

ララさんが少し怪訝そうな顔で、また何かとんでもないこと言うんじゃないの?と言う顔をして近づいて耳を貸して来た。


 「実は……現在合計30ポイントのパーティ―能力を12ポイント足して42ポイントに出来るんだ」と言った。


 それはもう見事に驚いた。

口を半開き目は見開き、もうギョロ目としか言いようのない目だった、

う~ん、すごく不細工ですよララさん、


 ゴスッ、

「ぐっ」ララさんが俺に顔を伏せて凭れ掛かった瞬間、左腕で右脇腹にでパンチを入れられた、よくある肘を曲げて二の腕だけで放つバレない様に尚且つねちっこいパンチ、アニメでよく見かける顔上半分黒く塗り潰された状態で放つパンチだった。

「うっ、うさぎのぬいぐるみじゃない」


 「ちょっとこっちに来なさい」とララさんが穏やかな、それでいてドスの利いた恐ろしい声を出してきた。

行きたくない、だがもう完全に腕を掴まれていて逃げ道は無かった。

「「ラ、ララ様?」」とシシリーとナナリーが問いかけてきた。

シシリーナナリー助けて、目で合図した。

「貴方達はそこで待ってなさい」と、

シシリーとナナリーが下がった。

いやああー、


 ……、


 「で!」とさっきより少し声が大きくなったドスの利いた声で聞いてきた。

いや、で!と言われましても、

「何で黙っていたのかな?」と同じ様に穏やかなドスの利いた声で訊かれた。

「いや、【母親似】であの反応だったから言い出せなくて……」と嘘を吐いた。

本当はびっくりさせようとタイミングを計ってただけなんだが、


 ララさんが考え込んで「そう、そうよね、それはそうよね」と言ってまた考え込んだ。

「言いたい事は解るわ、私だってそんな無茶苦茶優れた能力が有ったならルルにも言うのを躊躇うもの」と、

えっ?ララさんがルルさんに言うのも躊躇うの?そんなにやばいのこの能力?

「【母親似】の2倍の効果、それもユニークスキルでもなく当たり前に出来る、これはちょっとやば過ぎるわね」と言った。

良かった、何とか納得して貰えたと思ったら、思いっきり抓られた。

「それでも私には言いなさい!」と、

それ理不尽。


 「それで……肝心の話なんだけど……、シシリーとナナリーの【子供の守護者】を付ける付けないでその話したって事は……」と俺の返しにものすごく期待とそうじゃなかった場合の脅えの目を向けている。

「ああ、パーティーメンバーになれば振り込めるみたいだ」と言うと、

「それは確かなの?」と、

ん~、さっき【母親似】と若葉の枝で失敗し続けたからな、心配の様だ、

「じゃあ早速しましょう、試しに貴方自分のパーティー能力上げてみて」

「いや俺はまだ隠蔽スキル無いからララさんのを」と言うと、

「隠蔽スキルってパーティー能力も誤魔化せるの?」と聞いてきた。

「うん合計でレベル分誤魔化せるよ」と言ったら「そうなのね」と、

「で俺はまだレベル1分もスキルポイント無いからララさんにお願いする」と言ったら、

「じゃあ、シシリーとナナリーでもいい?」と心配?そうな顔をして聞いてきた、

「別にいいけど」と言うと心底嬉しそうな顔をした。


 「シシリー、ナナリー、来なさい」と二人を呼んだ。

シシリーとナナリが来て直立不動で立っている、

何かリサちゃんみたいだ、

2人は付き合いが長いから今のララさんには歯向かってはいけないというのを感じ取ったのだろう。


 「貴方達2人のパーティー能力を言いなさい」とララさんが言った、

「はい、私シシリーのパーティー能力は7、4、5、4、4、6です」とシシリーが、

「私ナナリーのパーティー能力は5、5、5、6、5、4です」とナナリーが答えた。

一切澱みなく、疑問に思う事も無く答えた、訓練されてるなあ。

「今のは最初から順にちから、すばやさ、たふさ、器用さ、魔力、運よ」とララさんが言った、

そして耳打ちで「取り敢えず1だけ彼女達に振り込んでみて」と、

同じ様に耳打ちで「1だけ?1づつじゃなくて?」と聞いたら「取り敢えずはね、どれか一つ上げてみて」と言ったので「俺が勝手に決めていいの?」と言ったら「当然それは貴方が決めていい権利よ」と返された、「いやそれは本人に決めさせるべきだよ」と言うと少し驚いて嬉しそうに「じゃあ本人に決めさすわね」と言ったので頷いた。


 「シシリー、ナナリ-、今からこのユウ・ミヅキが貴方達のパーティー能力を一つ上げます、上げたい項目を言いなさい」と言うとシシリーとナナリーが直立不動のまま驚いた。

いや、パーティー能力を振り込めるかの確認でしょ?出来なかった場合滅茶苦茶恥ずかしいよね?出来るだろうけど出来なかった場合どうするの?無駄に俺を追い込まないで。


 「どうしたの?貴方達はパーティー能力を上げたくないの?」とララさん。

「はい、私は素早さが欲しいです」とシシリーが、

「私はちからが欲しいです」とナナリーが答えた。


 「じゃあユウ上げれるかどうか試してみて」とララさんが言った。

シシリーのすばやさを1振り込んだ後にナナリーのちからを1振り込んだ、

「振り込んだよ」と言ったら「今度は私のたふさを1振り込んでみて?」と言われたからララさんのたふさを1振り込んだ。


 「振り込んだよ」と言ったら「少し待ってて」と言いさっき面接の前に鍵を掛けた机から巻物を取り出した、多分小隊の巻物(パーティースクロール)だろう、


 「さあ確認するわよ、パーティースクロール、シシリー」とララさんが言うとララさんの持っていた巻物が光った、それはもう見事な常夜灯の感じだった、蛍光灯にあるあの一番小さなオレンジの蛍光灯の、

そしてその直後にララさん、シシリー、ナナリー、そして俺が蛍光灯の昼光色の感じで光った。


 「さあ確認しましょう」と言って小隊の巻物を広げた、

小隊の巻物には、

ユウ・ミヅキ   ちから 5すばやさ 6たふさ 5器用さ 4魔力 5運 5

ララ・ミネス   ちから 5すばやさ 5たふさ 5器用さ 4魔力 7運 5

ルル・ミネス   ちから 4すばやさ 8たふさ 4器用さ 5魔力 4運 5

リサ・リエン   ちから 4すばやさ 6たふさ 4器用さ 4魔力 5運 7

シシリー・ネーサ ちから 7すばやさ 5たふさ 5器用さ 4魔力 4運 6

ナナリー・ネーサ ちから 6すばやさ 5たふさ 5器用さ 6魔力 5運 4

と書かれていた。


 良しちゃんと上がっている、良かった恥をかかなくて、

シシリーとナナリーが小隊の巻物を凝視している、それはもう穴が開くほどに。


 シシリーとナナリーがこっちを見たと思ったら急に俺の前まで来て跪いた。

「「ユウ・ミヅキ様、先程迄のご無礼をお許しくださいませ」」と、

「いや、そんな態度取られてもこっちが困るよ」と言うと正座に変わり土下座された、

そう言う意味じゃねええぇ、

「いやそうじゃなくて……」なんて言えばいいんだ。

「貴方達何か勘違いしてないかしら?」とララさんが助け舟を出して来た、

シシリーとナナリーがララさんを見た、

「ユウ・ミヅキ様?そうじゃないでしょ?貴方達はすでにユウ・ミヅキに嫁いだんでしょ?ならすることは?」とララさんが言った。

「「だ、旦那様、先程迄のご無礼申し訳御座いません」」と三つ指ついて頭を下げてきた、

変わらねええぇ、

「いや、そうでも無くてだな」と言うと顔を赤らめた、

何をどう勘違いしたああぁ、

ララさん助けてと目で合図した、

「許すと言いなさい」とララさん、

「許す」とすぐ答えた、


 「貴方達2人こっちに来なさい」とララさんが二人を呼んだ、

2人がララさんの所に行った、俺は聞き耳を立てた。

「好い事第1夫人は私で第2夫……」格付けだった。


 ……、


 もう無理だな、第4夫人と第5夫人は確定の様だ。

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