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81話 虐殺では無い一方的に殺せるだけだ ②

 「ライア公爵軍の秘密兵器移動式棘盾が活躍するのよ」

「何それ?」

「トロッコに木で壁を作りその合間に鉄の槍を数本突き出して左右に刃を突き出せる様にした感じの物よ」

「これを少し間を開けて配置していたのよ、そしたら間を通って来ようとするでしょ?」

「そしたら左右に刃を出して押すのよ、そしたら前方にいる敵は鉄の槍に刺さるし左右の敵は突き出してる左右の刃に切られるって理由(わけ)」とちょっと嬉しそうに答えた、

「その兵器は使えるの?」

「もう使えないわね、どんなものかバレてるし、木の道レールだったかしら?それを敷かなきゃいけないし、敷いても数メートルだし、遠くからファイアや火矢で燃やされるだけね」

「当時は棘壁や馬房柵や弓盾の一種だと思ってたのよ、まさか前面に移動してくるなんて想定してなかったから」

「だから引っかかったのよ、一回目は120人程それで倒せたわ、で綱で引き戻してもう一度したら今度は30人程、で三回目をする前にファイアで殆ど壊されたわ」

「じゃああんまり効果は無かったんだ」

「そうでも無いわよ、突撃したら棘の弓盾が迫って来て目の前の兵士が死んだのよ、死ななかった兵士は恐怖したわ、でも突撃をしていたから後ろから押されてもつれて転んだりしたのよ、解る人は木の道分しか前に出てこないのが分かるけど戦闘中にそれも目の前で死んだ人間見て冷静に判断できる人はそう多くは無いわよ」

「だから実質死んだ数が150人でも影響を与えて倒せた兵士の数は1000人を超えるわ」

「何より全軍突撃中に前方の兵士の脚を完全に止めたのよ、それだけで戦況がひっくり返るレベルの効果よ」

「しかも……」と言い淀んだ、

「何?」

「その戦況をひっくり返すレベルの事をライア公爵軍がしたのよ、ガイル侯爵軍では無く……」

「ん?何でライア公爵軍がしたらおかしいの?」


 ララさんが何となく言いたくないような感じで「普通ねと言うか物語とかはね……」とおかしな事を言い出した、

「物語じゃこういうのは不利な方がして戦況が逆転させるものなんだけど……」

「圧倒的に有利なライア公爵軍がするから……」と、


 「戦争じゃ無い何とも言えない悲惨な戦いになったわ」と、

「どういう事?」

「死んでいくのよガイル侯爵軍の兵士が……」

「そらぁ戦争なんだから……」

「そういう次元じゃ無いのよ」と少し鬱?な感じで答えた。


 「まず普通に両軍がぶつかった場合ライア公爵軍が勝つのよ、と言うか圧勝出来て当然なのよ」

「どうして?」

「色々あるんだけど大きくは4つ、そのうちの一つがパーティー能力の差」

「えっ?」

「そのまんまよデューク・ライアは【母親似】【縁の下の力持ち】持ちのパーティー能力が優れた人物が指揮する軍、かたや普通のパーティー能力の軍、勝負にならないわ」


 えっ?パーティー能力って対人戦も効果出るの?

出るか、そうだろうな、ゲームを模倣した様な世界なら戦争はギルド戦みたいな物、ならパーティー能力が作用されて当然、ならパーティー能力30対36?いや【縁の下の力持ち】のちから2ポイント器用さは付いてないとして38、つまり30対38。

確かに根本の運動能力に差が有る事になるなら一方的になってもおかしくないな。


 「パーティー能力が高いと強いの?」と一応聞いてみた、

「ええ、勿論よ、パーティーリーダーのパーティー能力がパーティーメンバー全員に効果あるのはちゃんと言ってなかったわね」

「【縁の下の力持ち】の効果がパーティーメンバーにも効果あるとは聞いたが具体的な上昇率は聞いてない」

「正直言うと上がるでは無いのよ、下がりもするわ」

「えっ?」

「簡単に言うとちからすばやさたふさが4で器用さ魔力運が6の人物がちからすばやさたふさが6で器用さ魔力運が4のパーティリーダーのパーティーメンバーに入ると全てが5になるのよ、だから上がりもするけど下がりもするのよ」

「だって自分一人ならパーティーリーダーで器用さ魔力運は6の数値で恩恵を貰っているから」と、

「今のは簡単に説明する為に分かりやすく5って言ったけど実際には4.5と5.5位ね」

そうか、同じ30同士なんだから自分よりちからが高ければ逆に言えば自分より低い項目が有る訳だから下がりもするわな、

「じゃああんまりパーティーリーダーってあんまり関係無いのか」

「関係無くは無いわよ、前にも言ったけどちからやすばやさとたふさは10で器用さと魔力と運は3の価値だからちから、すばやさ、たふさの高い人がパーティ―リーダーになると力やすばやさやタフさが低くても戦えるようになるから」

「それに魔物によってはすばやさが無いとついていけないとかあるからその魔物の場合にすばやさが高いメンバーをリーダーに変えるって戦法もあるわよ」

「基本的な方法、一番使われるやり方はちからやばやさたふさの高いリーダーで削れるだけ削って運の高いリーダーに変えて止めを刺してドロップ率を上げるかしら、それと魔法を使う時だけ魔力の高いリーダーにするとかね」

「だからパーティーリーダーを戦闘中に変えるは有効的な戦法なのよ」


 「ただ【母親似】持ちなら合計が36ポイントになるから合計が30ポイントのメンバーは確実に強くなれるから上がるというのは正しい言い方なのよ、殆どの人が30ポイントだから上がりもするが下がりもするという訳」


 「だから戦争なんかで対人戦の場合運のドロップは関係ないから猫人族やドワーフが指揮官になりやすいわ」

「ん?指揮官になる?指揮官になるとパーティーリーダーと同じ効果が付くの?」

「ええ6人のパーティーを6組で1小隊36人、それを6組で1中隊216人、それを6組で1大隊1296人、最大1296名までのパーティーリーダー、指揮官になれるわ」

「これは軍事機密だから言いふらさないでね」

「軍事機密なの?」

「ええ、知っているのは我が国じゃあ王家と公爵家の者とその軍部の者しかとか知らないわ、侯爵家にも秘密にされてるくらいよ」

「そんな事をここで俺に教えていいの?」とチラッとシシリーとナナリーを見た、

「彼女達はその軍部の者だから大丈夫よ、どうせ貴方にはバレるだろうしこちらからも情報を与えておかないと不公平だし他国特にリベル国にバレなければいいわよ」

「リベル国は知らないの?」

「ええ知らないわね」

「リベル国が知らないって何で分かるの?」

「当然向こうに間者を忍ばせてるからよ」と普通に言って来た、

「その間者が調べきれてないだけかも?」

「それは無いわよ♪」

「何で?」

「だって間者は将軍になってるから♪」

ぶっ、

「リベル豪雪防衛戦後に忍び込ませたのよ、それから少しずつ爵位を上げさせて今は軍の中枢に食い込ませてあるから略確定よ」

「そんな簡単に爵位を上げれるの?他国の?」

「簡単よ、敢えて住民を逃がせた町を取らせて防衛させておけば必ず馬鹿な奴が現れて更に侵略しようとするからそれに反対すればいいだけよ」

「そううまくいくの?」

「ええ向こうの軍の作り方が競い合わせてより高い戦果を出した者が勝ちと言うやり方だから、敢えてこちら側の者に戦果上げさせてイコルの町で留まらせたら他の馬鹿がその戦果を超えようとして無茶して失敗するわ、その後3倍以上の兵力で攻めて撤退させる」

「これでまず間違いなく息のかかった者の評価は上がり他を下げれるわ」

「だからイコルの町は200年前からもう100回に届くくらい陥落しているわ、ただ同じ数だけ取り返してもいるけど」

「取り返すのを失敗したことは?」

「無いわよ、そもそもイコルの町は取られる様に作られた場所なのよ」

「えっ?」

「リベルとの国境沿いでリベル軍が我が領に進攻しようとすれば3つの方法、広い平野に進攻するか、北側の通称蛇の道と言われる山と山の間と言うか両面が切り立った断崖の道を進むか、イコルの町を通るかなのよ」

「でイコルの町から当然ミネスに進攻するには北か東か南方面に進まなきゃいけないのよ」

「で南はランク5のフィールド入ろうものなら死ぬだけ、北は山道にで簡単に落石の計や吊り橋外しとかで倒せるし、東は堰き止めてた川を解放すれば簡単に濁流で倒せるし生きててもランク5のフィールドに運ばれてるから死ぬわ」

「つまりイコルの町を取っても進軍の方法が無いのよ」

「だからあえてイコルの町の方に進軍する様にイコルの町を作ったのよ、と言うか町民に見せかけた騎士団だし」

つまり?

「200年ずっと引っかかっているのよね向こうさん」


 んー、馬鹿ですね。

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