74話 種族格差 知能指数的な意味で
獣人族ううう、
いやこれは仕方ないことかもしれない、
うん、だって、半分犬なんだから、いや狼か、
人間と半分狼の人間、同じ知能指数な訳ないじゃないですか。
そらそうだろ、ってか地球人とこちらの世界の人間の知能指数が全く同じもおかしい、
だって知能指数=進化なんだから、全く違う星の生物が同じ進化している方がおかしい、
まして半分畜生の狼なら地球人より劣る知能指数でもおかしくない。
そう考えるとなろうでよくある「すげえええ、椅子に座るとか天才か!」とか別におかしくないかも、
いや流石にそれはおかしいか、じゃあ椅子を何のために作ったんだ?という事になるからそれはないか、
だけど馬に鞍付けても鐙が無いとかは有りそうだな、鞍は合ってもU字型の鞍とか無いかも、
これならよくあるテンプレが出来そうだな、
ちょっと嬉しい、テンプレをしてみたいという夢が叶うのだから、
「じゃあ帝国はこっちのアベルサルア国より格段に文明が劣るの?」
「アベルサリア国ね、そこ間違うとこの国の者じゃないってばれるから気を付けてね、帝国だけど今はほとんど文明レベルは同じよ」と返した、
一緒なのかよ、じゃあ帝国行って科学チートでウハウハが出来ないじゃないか。
「それは何でなの?」
誰だ、俺の科学チートでウハウハを邪魔したやつわ、
「そりゃあ貿易していたから知識も売り買いで同じくらいの文明になるわよ、まして向こうには狼人族と言う人間よりパーティー能力の高い種族が居るのよ、それに目が良い、耳が良い、鼻が良いという人間に無い能力が有るのよ、戦力としても欲しいからこっちに呼んでとあっちに行きたいとかで知識が混ざるわよ」
「えっでも作り方……」作り方じゃなく使い方だった、良く考えたらアベルサリアもどっこいどっこいだったわ、使い方じゃあ教えた瞬間広がるわ、普通は作り方を教えず商品だけ売ってウハウハなんだけどそれが出来ないんだった。
「何より人間の方が向こうに行きたがったのよ、あっちの方が文明低いから商売でうまくいくとか、知識でウハウハって甘い考えで」
んー考えることは一緒か。
「じゃあ戦争とかは?」
「しなかったわね、向こうの価値観は1対1で勝った方が偉いって考え方なのよ、でセフィリスの血を継ぐ【母親似】持ちの王子と向こうのトップが1対1で勝負してこっちが勝ったから、向こうはスキルを受け継ぐ為に近親婚しない主義だったから、【母親似】の分圧倒的に差をつけて勝てたわ」
「そしたら向こうの王がこっちが引くくらい恭順の意思を示して来たわ」
「で同盟結んで1000年程、小さな小競り合いも無く過ごしていたんだけど血が混ざり過ぎたんでしょうね、何て言うのかな獣人族って感じじゃなくなってきたのよ、1対1で勝った方がリーダーって考えも無くなったのよ、その所為で昔と比べると仲が悪くなったわ、悪くなったていうほどじゃないけど普通に仲が良い他国位の関係になってしまったわ」
「獣人族じゃない感じ?」
「ええそうよ、姿も昔はもっとウルフ、キャット、フォックス、ラビットって感じだったのよ、でも今は耳と尻尾隠したら人間と違いが分からないくらいだわ」
「そんなに変わったの?」
「ええ昔は体全身に毛が生えてた獣人族も居たそうよ、でも今は居ないわ」
それって姿がコボルトから犬耳人になったって事?そりゃあ変わり過ぎだろ、
「何でそこまで変わったんだ?」
「人間との人口格差ね、セフィリスがランク3のフィールドでジャガリー芋やリルの葉を見つけて食料の生産が格段に良くなったうえ、その後ランク3を攻略してミスリル装備が手に入ってミドヒル草って言う回復薬があったから凄い人口増加したのよ」
「そんなに増えたの?」
「ええ、セフィリスがランク3を攻略する前はアベルサリアの領土で500万人位だったと言われてるわ」
「それが1600年前位になると1億2000万人位になったのよ、24倍ね」
増えすぎだろ、250年で……いやそうでもないか、食料、武器、回復薬、それと領土、武器や回復薬が手に入ればランク1や2の魔物を狩りやすくなる、勝てない敵が居るが敵を排除出来るじゃ大きく違うしな、領土も広がったと言える、ならこれくらいの増加普通か、
そもそもこの星が地球と同じくらいの大きさだとしたら2大大国の一つが500万というのが少なさ過ぎる、
「それで1600年前は帝国はまだ600万人位だったのよ、それで貿易が始まったら1億2000万の内の2000万が向こうに行き、向こうの600万の内の50万人程がこっちに来たのよ、で1600年経って現在、どちらも2億人、だから人間の血がものすごく入って略人間の姿の獣人になってしまったのよ」
「じゃあ純粋な人間も居ないんだ」
「どの種族も少なからず他の種族の血は混じっているはずよ」
「そしてもうすぐとんでもない優れた血が混じる予定なのよ♪」
うっ、
「新しい種族、異世界人の血がね♪」
「それで俺に子作りさせたい訳か」
まあ解ってたけどDNA的な意味で男として見られて無いは悲しい、
「勿論それが一番の理由よ、じゃなきゃ妻が旦那によそに子供作ってなんかいう訳ないでしょ」と、
ああ男としては見てくれてるんだ。
「でもそれって他の貴族の男性に恨み買わない?」
「どうして?」と、
「いやだって王族や公爵や侯爵の娘を一人占めしたら他の公爵家の男の嫁になるはずの娘が足りなくなるでしょ?」
「ああそれは大丈夫よ」
「何で大丈夫なんだ?」
「だって女性の方が数が多いから嫁にいけない娘とかでなくて喜ぶくらいよ」
えっ、
……まさか!それあの設定の世界なの?
なろうというよりノクターンの方に多い、あの設定の世界なのこの世界?
どう考えても滅亡一直線の男女比1体100の世界、
それでも男が地球人より子供を産ませれる能力があるならまだしも、一週間に一回だけしかとかの何故か男が子作りする能力も低いという、少子化問題なんて全く問題にならないほどやばい設定の世界なのかよここ。
「男女比に差が有るの?」怖いけど聞いてしまった、
「ええそうよ、成人した男女比は全種族共に女性の方が多いわよ」
やべええ、今までの問題が大した事無い位やべええ、
「成人した男女比は100対120位よ」
……、
……、
ん~、う~ん~微妙。




