7話 ユニークスキル
「リサちゃん、駄目よ簡単にそんなことを言ってわ」とルルさん、
せやね、簡単に結婚とかしちゃいけないよね。
「大丈夫だよ♪ピッカピッカだから♪」
「お母さんも言ってたよ、お父さんがピッカピッカだったって♪」
「ん?お母さんもユニークスキル【運命の出会い】持ちだったの?」
「そうだよ♪お母さんと一緒なんだよ♪」
「ユニークスキルって引き継ぐものなの?」
「引き継ぐ?受け継ぐってことですか?」
「ああっそうです、受け継ぐです」
引き継ぐってゲーム的に言ってしまったわ、
「はい、両親のユニークスキルは受け継ぎやすいです、特に男の子は父親の、女の子は母親のを受け継ぎやすいです」
「大体100人に80人がユニークスキル持ちですで、そのユニークスキル持ちの100人の内の80人が両親のスキル持ちになります、残りの20人が自分で目覚めたスキルです、全体でなら100人の64人が両親どちらかのユニークスキル持ちになります」
「受け継いだ人間だけで考えると男の子なら父親が5人に4人、母親が5人に1人位の確率です、父親母親共に付くが100人に16人位です、女の子なら父親母親が逆になります」
「これはおよその数でユニークスキルによって受け継ぎやすいものやまず受け継がない類のスキルもあります」
「それと受け継いだがすぐ消える場合もあります、例えば虚弱体質というスキルは付いてない方が良いとされてて消し方が分かっています、一日で腕立てを30回するだけで消せるので受け継いだ場合ほぼ全員が出来るだけ早く消します」
「私もお姉ちゃんもお母さんと一緒のユニークスキル持ってるわよ」とルルさんが言った。
ただ少し悲しそうだった、
何でだ?親と一緒なのが嫌なのか?母親嫌いとかか?
「僕も一応は持っているんですが・・」
ん?どうしたんだろ?使えないユニークスキルなのかな?
「どういう効果があるか分からないんです」
「何て言う名前のユニークスキルなの?」
「スナイプって言います」
スナイプ、それ遠距離射撃スキルだよ。
「それ、弓専用じゃないかな」
いや、銃専用かも、でもこの世界に銃は無いだろうし、弓専用だと思うが。
「そうなんですか?」
「多分そうだと思うけど、違ってたら御免」
「いえ、一度試してみます、有難う御座います」
「弓使ってみたことないの?」
「はい、弓は高いので」
「弓って高いの?」
「はい、弓自体はそんなに高いものではないんですが、矢が使い捨てなので」
「安い木の矢でも、5本で1リア以上するので」
「鉄の剣で100リア、数千回攻撃できるのに、弓だと矢だけでも100リアで500回しか攻撃できません、それも当たらなくても無くなりますから」
「拾ってまた使わないの?」
ルーク君やルルさんの顔色が変わった。
やばいまた変なこと言ったか?
「使った矢はスキル矢直しが無ければ必ず折れます、なので再利用は絶対出来ないんです」
困った、聞きたい、それは鉄の矢とかでも?と、
しかし変な顔をされた、聞くのはやばい、だが、
「それは、鉄の矢とかでも?」聞いてしまった。
「はい、ミスリルの矢でもです」
ゲームだわ、これ絶対ゲームの世界だわ、
ゲームの世界なら矢は基本使い捨てだもんな。
ゲームだと伝説の武器でも【なげる】で壊れるからな。
「お兄ちゃん終わった?」
千円札を待ってた子供達が話しかけて来た、
「ああっちょっと待ってね」と言って、
リサちゃん、ルルさん、ルーク君から千円札を受け取ってそれを3人に一枚ずつ渡した。
「全部見つけたらお兄ちゃんに渡して鑑定って言ってね」と言った。
そしたら、ルルさんとルーク君が驚いた、
「もしかして、何度でも使えるのですか?」と、
「えっ、普通は一度しか使えないの?」
「あれ魔法じゃないの?」とルルさんが、
「もしかして、あれは技術ですか?」とルーク君が、
「ああっあれは技術だよ」日本の科学の結晶、と言っても確かもう10年位も前の技術の結晶だけど、
「そうですか技術ですか、紙にあんな細工を技術で・・・・やはり・・」
「どういう事?」
「えっと、魔法で細工した場合、仕掛けを解かれると壊れます、なので一度しか鑑定ポイントが入りません、一部古代遺跡とかにある仕掛けは古代の魔法で作られていて壊れはしないのですが、同じ人物が鑑定してもポイントが入らないです、なので、魔法の場合、普通の魔法は1人が1度だけ、古代魔法は1人1度ずつです」
「技術で作られた物は壊れないので古代魔法と同じで1人1度ずつです」
「1つの技術で鑑定ポイントが200程、とんでもない技術力です」
うっ、やばい、この世界(中世、多分西暦1000年~1200年程)で日本(西暦2000年程)の技術はチート過ぎたか・・。
「多分古代技術でしょうね」
いえ、多分800~1000年後くらいの技術だと思いますよ。
「ただいま」
誰かが帰って来た。
「お姉ちゃん、お帰りなさい」とルルさんが、
「ララお姉ちゃんお帰りなさい♪」とリサちゃんが、
「ララさん、お邪魔してます」とルーク君が、
「こんにちは、初めまして」と俺が言った。
帰って来た女性は16才位のルルさんによく似た女性だった、
銀髪の少し編み込みしたロングの美少女、
ルルさんによく似ていた顔だが瞳の色が青だった。
「あら、どちらさまでしょうか?」とララさんが、
「あのね、ララお姉ちゃんこの人はねユウお兄ちゃん、私のね未来の旦那さんなんだよ♪」とリサちゃんが。
うん、リサちゃん御免少し黙ってて、じゃないと俺ロリコンになるから、
何とか働かせてもらう為に彼女を説得しよう。
で、簡単に今の状況を説明した、
レベル1でお金が無い、だから働かせて欲しいと、
俺が自分はレベル1だと説明すると驚かれた、
それでも働かせてもらえないかと頼んだ。
「ユウミヅキさんは15才でレベルが1なのね?」とララさんが聞いて来た。
「はい、そうです」
「それで、うちの妹のルルとルーク君とリサちゃんに鑑定のスキルを付けてくれたのね?」
「はい、そうです」
「で、お金が無いからうちで働きたいと」
「はい、そうです」
「お金あるよ、リサが3000リアあげたから持っているよ?」とリサちゃんが、
そうだね、3000リア持ってるから無一文ではないよね。
リサちゃんが3000リアを俺にあげたのをララさんも驚いている、
そしてララさんが「リサちゃん?ピカピカなの?」とリサちゃんに聞いた。
「うん、ピッカピッカだよ♪」
「そう・・、そういうことね」と納得したようだ。
「いいわ、うちで雇いましょう」
「本当ですか!」
「ええっ妹に鑑定付けてくれたお礼もかねて宿と食事付きで雇いますわ」と、
おおっ、やったあ!これで何とか当分餓死と凍死がまぬがれれる。
「それにちょうど良かったわ、ルーク君一人だとビックマウス討伐は危険だから誰か一人手伝ってくれる人が欲しかったの」
えっ?
ルーク君レベル43が危険な仕事・・、
レベル1の俺もするの?
話聞いてた?
俺レベル1、
死ぬわこれ、俺が。