66話 巻物
【神衣】
属性魔法のダメージを50%カット及び全ての状態異常を防ぐ衣を身に纏う
MP33消費でパーティーメンバー全員にも同じ効果の衣を与える
遺伝するスキル
確率 同性5%異性5%最大遺伝率5%
……、
お前の家が一番すげえじゃねえかああ!
どんだけチートだよ、
最高レベルだろ、全ての状態異常防ぐなんて、しかも属性魔法のダメージもカットって、
でもララさん覚えてなかったな、
「その【神衣】は今誰が覚えているの?」
「今は誰も使えないわよ、初代のララ・ミネスには子供が8人居たんだけど誰も受け継がなかったのよ」
「だから我家ではユニークスキルは基本無しよ」
「そうなの?」
「でも結構何だかんだで結構手に入れれるのよ」
「そうなの?」
「ちょっと前にルーク君が言ってたけど全体の64%が両親から受け継ぐのよ、つまり36%はユニークスキルが無いはずなのよ、でも産まれてくる子供に新しいユニークスキルが付いているのよ、それが大体付いてない子で25%位の割合で付いて来るのよ」
「更に成人した時にもユニークスキルが付いてないと25%位で付くわ、後は特に理由もなく気付いたら付いてる場合があるわ」
「気付いたら付いていた?」
「そうよ、鑑定やゴブリン何かが稀に落とす技能の巻物で確認したら付いてたって事があるのよ」
「それってどんなの?」
「技能の巻物の事?」
「そう」
「相手のスキルを見ることが出来るアイテムよ、それを使いたい人間に向かって開いてスキルスクロールと唱えるとその相手のスキルが見れるのよ、他にゴブリンガードが落とす相手のステータスが分かる能力の巻物やゴブリンリーダーが落とすパーティー能力の分かる小隊の巻物があるわよ」
「技能の巻物はゴブリンが落とすし鑑定で代用出来るから鉄貨300枚くらいね、能力の巻物はゴブリンガードが落とすわ、鑑定でも見れるけどレベル7必要だから銅貨5枚、小隊の巻物はゴブリンリーダーが落とすわ、これは銅貨1枚ね」
「あれ?ゴブリンリーダーよりゴブリンガードの方が強いの?」
「違うわよ、値段がゴブリンガードが落とす能力の巻物の方が高いのは一人が何度も使うからよ」
「基本パーティー能力は産まれた時から変わらないわ、だから小隊の巻物は人生で一回使って確認するだけでいいのよ、でも能力の巻物で見れるステータスはレベルが上がる度に変わるのよ、だから何度か使うのよ、だから値段が高くなるのよ」
「その巻物は自分に使えないからギルド職員か何かに使って貰って確認するのよ、パーティーメンバー全員のを見れるから3人組パーティーでも3人集めて使うのよ、だから実際はもう少し安くなるわ、でも他人にバレるというリスクもあるから貴方は私が使っ……貴方には必要のない物よ」
成程ね、需要と供給の問題か、只ララさん根本間違ってるぞ、本当はパーティー能力は変わりまくるんだぞ、多分ダンジョン毎に、それをこの世界の住人は出来ないだけ、
パーティー能力を振り込む方法さえ判ればこんな詰んだ世界にならないんだけどな、
後それ多分敵に使うやつだわ、
そうか、本来魔物に使うアイテムを自分に使って貰って確認するのか、それで商売出来るな、目立つからやらないけど、
しかし本当にメニュー開けないんだな、こんな事すらアイテム消費とか、ゲームの様な世界でメニュー開けないとか何そのやり込み、そりゃあ何も分からないわな基本が出来ないんじゃ、
詰んでいるのは仕様です、対応の悪い会社だわ。
そして判ったことがセフィリスのパーティー能力は+6ではなく+6+ちから2+器用さ1の+9だという事、それに更に【合力】で個人のちからのステータスをパーティーメンバー全員+50の状態で炎の威力2倍の黒魔術師とすごい回復が出来る騎士とパーティーメンバー全員の状態異常攻撃を完全に防ぐ剣士。
つまりパーティー能力が高く攻撃力が高く魔攻(ただし炎だけ)も高く回復魔法もすごく全員状態異常を完全に防げる状態でランク3を攻略、
あれ滅茶苦茶強いチームじゃねえか?こんなの偶然に出会ったのか?
「ねえララさん?セフィリスのパーティーメンバーの出会いって……」
「ああ、それはね、当時大商人のデーブ・トルネがランク3攻略の為にこの国、正確にはこの国になる領土の冒険者の中から集めた名の売れたパーティーの中からより優れた者達で編成した6人よ♪」と誇らしげに語った。
……、
だからそれを早く言え!
セフィリスのパーティーと比べてユニークスキルはこっちが劣っている、
結局の所パーティー能力はセフィリスのパーティーは+9が一人で俺達は12?いや10としても1ポイント勝ってるし人数も6人で勝ってる、【合力】や【炎の魔人】や【聖なる風】は普通のスキルをレベルMAXとかで編成すれば同じ様な効果も持てるだろう。
問題は【神衣】の効果なんだよな、
これと同じ効果持たすにはMAX12個分じゃ足りないわ、だからある程度妥協しないと、
多分ダンジョンランク3の耐性はレベル5もあれば大丈夫なはず、只安全の為1つの状態異常に対して最低2人は耐性MAXにしとこう、後リサちゃんで88万、7個MAXに出来るとしてルーク君やラルフ君は10個として、身体耐性が9個に精神耐性が13個、22種を2個ずつ5人で分けてで1人9個分、……【隠蔽】【アイテムボックス】を持たせてユニークスキルをレベルMAXで大体5個分、それと有効な技を1つは持ちたい、合わせて15個分、やっぱり足りないな、耐性はレベルMAXまで上げなくてもいいかもしれないがダンジョンのボスとかが物凄くレベルが高い異常状態をするかもしれない、一発勝負でやるには怖すぎる、だからスキルポイントのお得な稼ぎ方を調べないと、
やる事は、1つ目レベルを上げる、2つ目スキルポイントを稼ぐ、3つ目状態異常を回復するアイテムを作る、4つ目兎人族を助ける、
兎人族には悪いけど助けるの優先順位は低い、後回しだ、
可哀そうだとは思うがまず自分、続いてララさん、ルルさん、リサちゃん、ルーク君、ちょっと開いてラルフ君だ、うんだってまだ会ってないからね、
それが安定してから兎人族を助けよう、
何でも出来る勇者様では無いからね、……だって俺無職だから、
そう言えば剣士や白魔術師みたいな職業を持つにはどうすればいいんだ?
「ねえララさん、職業に就くにはどうするの?」
ララさんが怪訝そうな顔をして「働いたこと無いの?」
いやそういう意味じゃねえから、ニートじゃねえよ、




