64話 種族格差
「五体満足の若い子でも兎人族としては平均のパーティー能力でもランク2を攻略出来ないくらいに」
ララさんが悲しそうに「ねえユウ貴方何とか出来ない?」
……、
無茶ぶり来たああ。
マジ無茶言うね、
「まあちょっと待ってよ、何で兎人族はそんなに弱いの?」
「そうね、先ずそこから教えないとね」
「えっと……まずこの世界の住人には女神の力で色々と加護されてるのよ、その中の一つにパーティー能力ってのがあるのよ、どんな種族もパーティー能力を30ポイント分貰えるのよ、只その項目の数値が種族によって違うのよ、人間の場合ちから、すばやさ、たふさ、器用さ、魔力、運、が最低値4で貰えるの、で合計24ポイント残りの6ポイントを多分無作為に与えているの、だから人間のパーティー能力は全ての項目が平均5になるのよ」
うん一緒だ、調べたとおりだな、
「でも兎人族は違うのよ」
「兎人族は合計値が30ポイントになるんだけど最低値が違うのよ、兎人族の最低値はちから3、すばやさ3、たふさ3、器用さ5、魔力5、運5、それに6ポイントを無作為に与えた数値になるのよ、だから兎人族の平均値はちから、すばやさ、たふさが4で器用さ、魔力、運、が6になるのよ」
もしかして?
「はっきり言ってしまうと魔力が高くても肝心の魔法が殆どの人には使えない状況だから魔力が高くても役に立たない状況だし、運はドロップ率に影響があるけど戦闘には多分粗意味がない、噂ではスリープなんか効きやすいとも言われてるけどほとんど変わらない状況、器用さは躱しやすいとスリープなんかの成功率が高いらしいけど眠気を誘っても倒す為の能力が低いから結局倒せない」と、
ああやばい、つまり……、
「ちから、すばやさ、たふさの価値が10なら、器用さ、魔力、運の価値は3も無いわ」
死にステ―タスばっかり高いのかよ兎人族はああ、
可哀そう、可哀そう過ぎるだろう種族丸ごと、
「ちなみに他の種族は?」
「えっとね、他の種族の最低値はドラゴニュートはちから5すばやさ3たふさ5器用さ3魔力4運4の上、鱗があるからたふさの数値以上に硬いわ、エンジェルはちから4すばやさ5たふさ3きようさ3魔力5運4但し寿命が長くレベルが上がりにくい、でも寿命の長さとレベルの上がりにくさを天秤にかけたら寿命の方が長いから有利になる、その上スキルが豊富にやりやすいし空も飛べるから強いわ、バンパイヤはちから4すばやさ4たふさ3器用さ4魔力5運4で傷の治りが早い上に中傷すら癒えるし寿命がとんでもなく長いから無茶苦茶強いわ、只繁殖能力が滅茶苦茶悪いから絶滅したかもしれないわ、エルフはちから3すばやさ4たふさ3器用さ4魔力5運5数値的には人間より劣るけど寿命が長くレベルが上がりにくいけどその分スキルが多くなるし寿命が長いから魔法を使える人も多いから問題無し、これはエンジェルやバンパイヤもよ、ドワーフはちから5すばやさ3たふさ5器用さ5魔力3運3人間より戦闘向きね、その上鍛冶も出来るから食いぱっぐれる理由が無いわ、狼人族はちから5すばやさ4たふさ4器用さ3魔力4運4で鼻が利くから人間より良い、描人族ちから3すばやさ5たふさ4器用さ4魔力5運3で夜目が利く、運が種族の中でドワーフと共に一番低いからリーダーには成れないタイプね、狐人族はちから4すばやさ4たふさ4器用さ3魔力5運4で略人間と一緒何だけど幻惑がある分強いんだけど昔ある狐人族が悪さしたから種族全体が嫌われてるわ」
おいどんな悪さしたら種族全体が嫌われるんだ?
「バンパイヤやエルフは人間よりパーティー能力が前衛じゃないけど傷が治る能力や寿命が長いからスキルが多くなるし10年かけてヒールを覚えたりしてそれを補えれるんだけど兎人族はそれが無いのよ、だから種族で一番弱いのよ」
「だからユウにお願いしたいの、貴方の私達には無い鑑定を超える見通す力とスキルを振り込んだりする力で何か救う方法がないかしら?」と、
そりゃあパーティーポイントを振り込めるから兎人族を助けることは出来るぞ、でもそれって1人ずつパーティーポイント振り込んでいって助けられるってだけだぞ、流石にそれで種族全体を助けれないぞ、
だがもしかしたら?
そう、もしかしたらだが,助ける方法があるかもしれない、その根拠はパーティーポイントの振り込むメーターだ、パーティーポイントが平均5ポイントでそこに12ポイント振り込めるんだがそのメモリが最大30メモリ、
そうなんだ、どう考えてもメモリが多すぎる、人間の最低値が赤で表示されてる4メモリなら物凄く偏ってもそれに6ポイント足した10が初期数値の最大値だ、それに12ポイント足しても22ポイント、どう考えてもメモリの最大値が30はおかしいんだ、
つまりこの世界の設定?いやこのゲームはストーリーが進んでいくとパーティーポイントが増えていき、その都度パーティーポイントを振り込むタイプのゲームである可能性が高い、
で問題のストーリーが進むとの部分、これは多分ダンジョンランク1クリアでポイントが貰えるんじゃねえ?でダンジョンランク2クリアでまたポイント貰ってってやつだと思う、
でだ、勿論その貰ったポイントはプレイヤーの俺にしか振り込めないから意味が無いんだと思うんだが、問題はポイント量なんだ、そうメモリが30メモリで6項目つまり180ポイントが最大、
で初期数値が5×6で30ポイントそれに12ポイント足しても42ポイント、
全てをMAXに出来ないとしても見掛け的に綺麗なのは全ての項目で20メモリ有ってそれに42ポイント足された感じなのがきれいだと思う、つまりちから30すばやさ30たふさ28器用さ24魔力24運26みたいな、
……ちょっと高いか?18メモリ位がちょうどいいかな?
仮に18メモリだとしても18×6で108ポイント、ダンジョンがランク10までで隠しダンジョンが2ランク分としても12回のポイント増加の機会、つまりランク1クリアで9ポイント貰うって感じじゃないとメモリが30もある理由にならない、
だがそれはおかしい、だってそれならランク1とランク2をクリアしたボーナスポイント18ポイントに初期振り込みの12ポイント分併せて30ポイント分振り込めてない人物がランク3をクリアしたことになる、それも最低値が3か4かで問題になってるレベルなのに9ポイントも入ったら簡単にバランス崩壊する、だからランク1クリアで9ポイントも加算されるはどう考えてもおかしい。
常識的に考えるならランク1をクリアしてのボーナスポイントは多くて3ポイントのはず、
つまりランククリアのボーナスポイント以外に72ポイント程パーティーポイントを上げる方法があるはず、その中に選べないタイプちから固定とかの物があるはずだ、
ありそうなのは魔物1000匹討伐とか初めての生産とか、でもこれは振り込むタイプだろう、
じゃあ考えられるのは魔力の実を食べて魔力アップみたいなやつ、レア食事だ、
「パーティー能力が上がる食べ物とか無い?」と聞いたら
「あるわ」と普通に言った、おいあるのかよ!あるならあると先に言えよ。
「でも、今は役に立たないわよ」と普通に言われた、、
えっ?何で?絶滅したとか?あっ、ランク3攻略から50年経ったからか、
取り敢えず聞こう「どうして?」
「だってランク4以上の魔物の肉だから」
……、
ですよね、そりゃあ今は役に立たないわ。
うん駄目だったわ、




