47話 鑑定の価値
「恐ろしい人が来るってどんな人達なの?」怖いが聞かないといけないので聞いてみた、
「普通の庶民よ」と、
はい?それのどこが怖いの?意味が分からない?
「子供達に鑑定付けたでしょ、もしそれが広がったら俺も付けてくれって沢山の人たちが押しかけてくるわよ」と、ああそういう事か、
「鑑定なんてものわね、この世界の住人全てが欲しがるものなのよ、解るそれ?」と聞かれた、
「何んとなくだけど」と返したら「いい!商人になるには鑑定がレベル3以上が必要なのよ、レベル3で武器や防具の場合、その武器に宿ってるスキルが見れれる、つまり鑑定レベル3が無いとスキルが見れない、それはその武器に宿っているマイナス効果のスキルも見れない、つまり駄目な品を騙されて買う、アイテムの場合、効果が見れれる、例えばポーションの場合HPが90~110回復するのが基本なんだけど中には品質の悪いポーションHP70~80回復のとかもあるの、それを見抜くには鑑定レベル3が必要、だから商人には鑑定は喉から手に入れたいものなの」
「冒険者の場合は魔物の強さが分かる、まあこれはギルドで教えれるからちゃんと勉強してたら問題無いんだけど一応現場で確認できるって強みはあるわね、それに何より重要なのは宝箱を鑑定出来る事、実は宝箱に化ける魔物がいるのよ、ミミックっていってね、またこいつが厄介なのよ、レベル1に出てくるミミックもレベル3のダンジョンで出てくるミミックも同じミミックなのに強さが違うのよ、それもレベル1のダンジョンにはレベル2のダンジョンに出てくる魔物位の強さで、レベル2のダンジョンの場合はレベル3、レベル3のダンジョンならレベル4って具合にそのダンジョンより1ランク上の強さで現れるのよ、と言っても1匹だけだから総合的に見ると同ランク位の強さになるはずなんだけど結構やられたりするのよね」
「それと単純に人に使うとレベルやスキルが見れれるから」と鑑定がいかにすごいかをみっちり説教された。
まあ最近はなろうでも鑑定スキルしかないのに俺が勇者の件についてとか鑑定士の俺が魔王に惚れられた件についてって話が多い、何故かなろうは件についてってタイトルが多い気がする、それほど件についてと言ってる件が結構ないがしろにされるのに?
「正直言うとね、貴方は甘いのよ、甘いし抜けてるしで正直利用されてポイ捨てされるのが目に見えてるわ、勿論人として好感は持てるしそこが可愛いってのもあるけど」と、可愛い辺りからぼそぼそ言い出したけど聞こえてますから、
「兎に角貴方はこのままじゃ利用されまくりの人生送る羽目になるわよ」
「いや、鑑定の価値が分からなかっただけでその価値がすごいって事が分かったからもう簡単には付けないよ」
「何言ってるのよ、そんなことが出来るタイプじゃないでしょ」と怒りを込めて言ってきた。
えっ?何で?何でそうはっきり言える?
「例えば、『お願いします!鑑定スキルをください、そうじゃなきゃ娘を奴隷にしなければならないんです』って言われたらどうするの?」
うっ、
「足に縋り付いて来て離さなかったらどうするの?」
うっ、付けちゃうかな?どうだろう?
「その女の人を殴りつけれる?」
「いや、殴りつけれはしないよ」流石にそれは極論だ、
「多分、今貴方は極論と思ったでしょ?」
うっ、いやいや心読まないで……、マジララさん怖いんですけど、
「言っとくけど極論なんかじゃないわよ、絶対にしてくるわよ」と言われた、
いやいやそれは流石に……無いことも無いの?
「冗談なんかじゃないわよ、それくらい鑑定があるってのは重要なの、商人に成れると成れないじゃ天と地ほどの差が出来るの」
「商人は安全な街で働いて美味しいものが食べられて住処もある、冒険者の半分は命の危険なダンジョンで働いて不味いホーンラビットを食べて住む家も無い、雨が降ったら始まりのダンジョンで寝るのよ」と、
そしてララさんが「一度あなたにはホーンラビットを食べさせなければいけない様ね」と言ってきた、
そんなにホーンラビットって不味いのか?ウサギの肉って美味いって聞いたことがあるんだけど?鶏肉みたいで、確かウサギを1羽2羽って数えるのは獣(4本足の生き物)は食べてはいけないというルールがあってあれは鳥だから大丈夫ってする為って聞いたんだが?つまり禁止だが食べたいって理由でこじつけられたんだろ?じゃあそれなりに美味いはずなんだが?
それとも異世界だから根本の部分が実は違うとか?やっぱりララさんの言うとおり一度食べて見ない事には始まらないな。
「分かった一度食べて見るよ」と言ったらララさんが驚いた、青い顔で、
おい!マジかその反応、怖くなるわ、
コホンとララさんが咳をし「そういう訳だから売らなきゃいけないのよ」
話変えやがった、嘘だろそんな漫画みたいな不味さなのか?
「勿論売ってもまだ持ってるんじゃないのか?子供に鑑定付けるやつで金持ちだぞ同情誘えば金を恵んでくれるかもしれないとか、そんな奴が来るでしょうから当分は私やルルか他のギルド職員と行動してもらうわよ」
「そうだ他のギルド職員てどこにいるの?」
「2人は今日子供4人連れてレベル1のダンジョンの一階層で実践訓練させてて残りの3人は3軒隣と7軒隣と前の通り1つ向こう側の通りの真ん中くらいに住んでるわよ、もう1人は休日よ」
「3人住んでるって常駐してないの?」
「今日はね、1人は今お腹に子供がいるし、残りの2人は子供を産んだばかりだから子育てに忙しいから」
「いやついさっきまでララさんもいなくてルルさん1人だったよね、危なくないの?」
「ああそういう事ね、大丈夫よルルはすごく強いから」
ルルさん強いんだ、いやそれでも危なくない、
「まず、ギルドは国営なの、そこに手を出すとか馬鹿のすること、向かいの隣が騎士が常駐する屯所だし、何より……」と言い淀んだ、
ん?どうしたんだ?
「もう気付いてると思うけど、って言うかルルがもう言っちゃったんだけど私はミネス領の次期領主候補の1人なのよ」と、
うん知ってた、ルルさんが思いっきり叫んだから、でも候補の1人か、じゃあ他の候補から……、
「継ぐ気はなかったんだけど……んー……」と考え込んでいる、
もしかして継ぐ気が出て来た?
「えっとね……物凄く見張られてるのよね、もうずっと」
えっマジで?それってララさんを亡き者に……って事?
やばくね?
作中のなろうの鑑定の漫画のタイトルは適当です、
似たようなタイトルが有っても全く関係ありません、
後、件については勝手な思い込みです、
実際調べたら68万の作品中たった1200件、
0.2%未満それなら逆に面白いかなと思い放置
いやあ思い込みって怖いよね、
自分の中では5%くらいはそうだと思ってた、




